宝石の道 Day3

アロタ村から先、チリのサンペドロ・デ・アタカマに抜けるまで、村(小さな集落はあるが、)を通る予定はない。事実上、村、あるいは自治体として機能している集落を通るのは最後になる。

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この日も午後からの風を警戒して朝7時に出発。いきなり標高500mアップの登り坂がある。アロタ村が標高3800m(すでに富士山より高い)で、そこから4300mまであがる。ここ2か月近く標高4000m前後で生活しているので、高所障害はすっかりなくなっているが、この標高だと運動するには酸素の絶対量が明らかに不足している。4000mの高所において、重さ50㎏近い自転車で斜度5%の坂を上る、というのは、実際やってみるとわかるが、心肺機能に対する負担がとてつもなく大きい。数十メートル漕いだだけで、脳が「酸素をくれ」と足を止める。「呼吸を整える」とかいうレベルではなく、「死ぬから早く呼吸したい」というレベルで換気が必要になる。会話できる状態に呼吸が戻るまでに30秒は最低かかってしまう。(しかしまだ序の口。このあと4900m(!)の峠で猛烈な向かい風を浴びながら、自転車を押すことになる…。)

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さて、この4300mの峠を越えると、宝石の道へのひとつめの分岐点が現れる。最終的には同じ道に合流するのだが、この分岐の道は交通量が少なく、実際、過去に多くのサイクリストが苦労している。僕たちは多少遠回りにはなるが、より交通量が多いもう一つの分岐を目指すことにした。途中、動物たちの群れと遭遇。

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(左:奇岩群にうさぎに似た岩があった。右:経験したことがない傾斜の急坂。。登れませんってば。)

この分岐を過ぎると、濃い青の湖が右手に現れ、川があって、美しい風景が広がっていた。リャマやアルパカ、ビクーニャたちがおいしそうに草を食んでいる。

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時間は13時を回り、例のごとく風が強くなってきた。4300m前後のアップダウンを何回か繰り返し、ようやく小さな集落を見つけた。この集落の裏手にちょうど四方を岩に囲まれた窪地があったので、ここでキャンプをすることに。集落のおじさんに、ここでキャンプをしてもよいか確認をとって、テントを張る。犬が5匹もいて吠え続けてくるが、距離を保ってくれるのでまぁなんとかなる。

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夜ご飯は、ツナ缶、ミックスベジタブルの缶詰、パスタを茹でてスープを作った。持ってきた赤ワインも開栓。おなか一杯になったところで、就寝。


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