パタゴニア」カテゴリーアーカイブ

再びチリに戻る。

※前回の日記、日付が新しい日記を先に公開してしまいました。失礼しました。この日記の次が前回投稿した日記です。

2014年1月16日 チリはプエルトモンを目指す

3日間滞在したバリローチェを後にして、再度チリを目指す。バリローチェからチリ側のプエルトモンへ抜ける一般的なルートは、先日通過したアンゴストゥーラ村を経由する道だ。

だけど僕たちは、すでに走ってきた道を100㎞も戻るほど勇気があるわけではないので、比較的日本人が利用しないニッチなルートを選ぶことにした。このバリローチェからプエルトモンまでを最短で抜ける道。途中3つの湖を船で渡りプエルトモンへ抜けるルートだ。

まずは1つ目の湖、船が出発する港ジャオジャオへ向かわなくてはならない。出港時刻は朝の8時。バリローチェからジャオジャオまでは26㎞程度あるため、余裕をみて朝5時にスタートしなくてはならない。今回の旅、始まって以来の早朝スタートだ。

早朝、まだ真っ暗なうちから準備をする。テールライトを準備して、久々に蛍光ベストを着用。いざ出発。

02-DSC05596
(バリローチェの町が朝焼けに浮かび、とっても幻想的だった。)

さて予定通り7時半頃、ジャオジャオ港に到着する。
チケットを見せると、「はい~OKOK」とあっさり。
いつも公共交通機関に自転車を載せるときは、「何が起こるかわからない」と、身構えハラハラドキドキしているので、拍子抜けしてしまった。

自転車を船の先頭にくくりつけ、船に乗り込む。観光船で、船長とよばれるおじさんが左右に見える滝や山の解説をしていた…。船の操舵には関係ないみたい。

船内から壮大な景色を眺め、ちょっとコーヒーなど飲んでみる。久々にのんびりした船旅…と思ったのも束の間。2時間ほどのクルーズで一つ目の湖は終わってしまった。自転車を下ろし、荷物はトラックに積んでもらって、次の港へは自走する。(他の観光客はバス)わずか2㎞ほどの道のりなので、すぐに到着して、また別の船に乗る。

05-DSC05602
(ジャオジャオに停泊中の渡し船。(これに乗ったわけではありません。)

06-DSC05611 10-DSC05627

二つ目の湖はすぐに終わり、2回目の自走だ。

この自走区間は、チリ・アルゼンチンの国境を跨ぎ、なんと27kmもある。次の港を船が出港するのは16時。5時間で未舗装の峠を含む27kmを走らなくてはならない。実際、距離は大したことがないのだけど、16時に絶対、港に着かなくてはならない、というプレッシャーがのしかかる。荷物はいつもどおりトラックで運んでもらい、貴重品と食料だけもって出発する。

パタゴニアの原生林の中、自転車は突き進む。3時間ほどかけて、無事、港に到着。ジュースを買って一休み。

IMG_5618 IMG_5610 IMG_5607 IMG_5637 IMG_5643

16時出発のクルーズ船は、2時間ほどかけて湖を進む。バックパッカーたちが「チリ富士」と呼ぶオソルノ山が徐々に近づいてくる。早朝スタートで疲れ気味の彩はここで睡魔に勝てず爆睡。ほどなくしてチリ側の港ペトロウエに到着。ここからキャンプ地を探しながらサイクリングすること20㎞。エンセナーダという場所にキャンプ場があったので、キャンプをすることにした。

実はこのキャンプ場、イースター島で出会ったプロカメラマンさんがオススメのキャンプ地で、実際、オソルノ山と湖のロケーションが素晴らしかった。

スーパーに買い出しにいき、パスタにワインでチリ再入国を乾杯!

IMG_5667

2014年1月17日 もう一泊しない?

すっかりこのロケーションが気に入ってしまった僕は、特に急ぐ理由もなかったので、もう一泊することを彩に提案してみる。

このキャンプ場、シャワーあり、WIFIあり、キャンプサイトには電源すらある。部屋とベッドがないことを除けば設備は完璧だ。逆にこのロケーションは部屋付きでは味わえない。早々にもう一泊することを決めて、一日のんびりすることに。

読書をしたり、昼寝をしたり。自転車旅行ってこうあるべきだよなぁ。なんて悠長なことを言って、いちにち好きなことをさせてもらった。
夜はカレーを作ることに。日本から送ってもらったカレールーを使ってスープカレーをつくる。

IMG_5689 IMG_5692
(キャンプ場内にさまざまなアトラクションがあっておもしろかった。)

IMG_3380

2014年1月18日 重い腰を上げて・・・

重い腰をあげて、プエルトモンを目指す。プエルトモンまでは70km程度あるのだけど、久しぶりに一気に駆け抜けてしまうことにする。

湖畔沿いの気持ち良い道を走っていく。でもやっぱり湖畔沿い。細かいアップダウンは相変わらず。幸いなことに途中から自転車道が整備されていた。

DSC05689 DSC05692
(左:湖で洗礼式をやっていた。右:自転車のみと書いてある看板)

話はそれるけど、今までいろんな道を走ってきて、道のランク付けが自分の中でずいぶんハッキリしてきた。
一番良いのが、舗装済みの自転車道。アスファルトも綺麗で凹凸がなければ、路面状況を気にしなくていいので、風景をじっくり楽しめる。
次に嬉しいのが、路肩付き舗装路。実質、自転車道付きと変わらないくらい快適。
路肩なしの舗装路よりも少し良いのが、砂利が無く、地面が固く締まっている綺麗な未舗装路。交通量も少ないことが多くて、舗装路よりも快適だったりすることもある。
そして、路肩なしの舗装路。路肩なしになると、走ることに集中しなくてはならない。転んでしまっては大変。車にももちろん気を取られる。だから結構気疲れする。

さて、そんな自転車道付きの舗装路を走ること5時間。ようやくプエルトモンの町が見えてきた。

IMG_5702

僕たちにとってプエルトモンの町は、ひとつの区切りの町。特に強く意識してきたわけではないけど、アウストラル街道始まりの町、そしてペルー、ボリビア、チリ本土とは違う世界がスタートする町として、意識の中でこの町を境に南北でわけて考えていた。

宿さがしは難航。少なくとも2泊はするので、なるべく安いところに泊まりたいのだけど、例のごとく例のごとし。チリの宿は値段が高い。ほとんど2000円近い値段がする宿もある。ヨーロッパと同じじゃないか・・・と思って不貞腐れながら、今日は10000ペソ(1900円)の宿に泊まることに決めた。

今日の走行距離は久々に70km超え。(最近は一日50kmを越えることが少なかった)ベッドにもぐるとすぐに眠ってしまった。

2014年1月18日 海鮮の街

プエルトモン2日目。今日は彩が好きな海鮮料理を市場に食べに行くことにした。プエルトモンの名物は「クラント」と呼ばれる海鮮のごった煮。貝、魚、牛、鳥やじゃがいもなどがそのまま入っている。海鮮好きの彩がガイドブックをみて「これ食べたい」とリストアップしていた。
自転車で魚市場までいくと、日曜日ということもあって観光客で賑わっていた。大きなタラバガニなども売っていて、意外と活気があった。
早速、2階の食堂街に行って、クラントを注文してみる。食堂はとても狭くて、奥のお客さんが出て行く時は、こちらも席を一度立たなければならないほど。

DSC05721
 
しばらく待つとクラントが出てきた。なるほどたしかにごった煮。皿一杯に食材が転がっている。
彩いわく味は「ふつう」とのこと・・・。

僕は、焼き鮭を頼んだ。日本で焼き鮭というと、小さい一切れの切り身が出てくるのをイメージするけど、こちらでは、ドカンとサーモンの4分の1ほどの大きな切身が出てくる。
サーモンは外れが少なく、今回もとても美味しかった。

DSC05705 DSC05711

さて、食堂街を後にして、アウストラル街道の始点チャイテンまでのフェリーのチケットを取りに行く。元々火曜日発だと聞いていたフェリーだけど、スケジュールが変更されていて、月曜(つまり明日)出発のようだ。
プエルトモン滞在が短くなってしまうけど、一応チケットを入手。

一度宿に戻って準備をしようとすると、なぜか宿が閉まっている。玄関に張り紙があって、「20時までは戻りません。あしからず。」みたいなことが書いてある。
前代未聞、貴重品も置いてある宿に締め出しを食らってしまった。。。
「信じられない」と彩がぶつくさ言っている。
二階の窓が開いていたので、泥棒みたく這い上がろうかと試みかけたけど、危ないのでやめて、仕方なく近くのデパートを見物することに。

DSC05744
(夜まで締め出しを食らってしまった。宿代払っているのに・・・)

デパートでは、チャイテン以降必要になるであろう食材などを買い込んだ。
ビーニャほどではないけども、ひと通り家電製品、アウトドア用品などは揃いそう。
海岸沿いのデパート地下1階に一件、僕からみても「おお~」思ってしまうほどのアウトドアショップがあった。パタゴニアでアウトドアを楽しみたい人はここを利用するとよいかも。

DSC05741 DSC05740 DSC05739
(海沿いのデパート、地下通路に店舗があります。オルトリーブの自転車用バッグもあり)

2014年1月19日 いよいよアウストラル街道へ

チャイテンにフェリーで向かう日。
フェリーは夜22時出発のため、日中は時間がある。
朝急いで洗濯屋に洗濯を出し、郵便局へいって、日本宛ての小包を送る。
郵便局で係のおばちゃんにとても良くしてもらった。

IMG_3395
(プエルトモンの郵便局。前回のアルゼンチン郵便局での一件があったので、覚悟を決めて向かったのだけど、あっさり日本に荷物を送ることができました。まったく、アルゼンチンはひどい!)

あとは昨日締め出しを食らった腹いせに宿に居座り、ずっとインターネットで今後の情報収集やら、ブログの更新やら、作業をさせてもらった。

いいよね?昨日5時間締め出されたし。。

夜21時頃、宿を出発し、フェリー乗り場にいく。
フェリー乗り場では、ビーニャ以来、冬樹さん、香織さんに再会。冬樹さんとは、もう5回目くらいの再会だ。フェリーから見たプエルトモンの夜景がとても綺麗だった。

IMG_5712


※ブログ村ランキングに参加しています。
↓ワンクリックの応援よろしくお願いします。↓
にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周(自転車)へ

憧れの、アウストラル街道

いよいよ憧れのアウストラル街道。
チャイテンからラフンタまでの日記です!

2014年1月21日 ずーっと雨!
プエルトモンを出発し、チャイテンの港についたのは朝7時。
窓から外を見ると、灰色の雲が低く垂れ込め、強い雨が降っている。
アウストラル街道初日は雨のスタートになった。

宿を探すも、まだ朝早いのか、ツーリストインフォメーションが開いていない。
しかたなく雨の中あちこち走り回って宿を探すも、値段が高かったり、空いていなかったりで、なかなか良い宿がない。んー、困った。

仕方なく雨宿り。仕切りなおして9時頃ようやく町外れの民宿に泊まることを決めた。
ガレージに自転車をとめて、薪の暖炉で暖まる。こういう寒い日は、薪の暖炉がいい。
特に雨で、気分も暗くなりがちな時、薪の炎はこころも暖めてくれる。

メールをチェックすると、ちょうど一緒にチャイテンへきた友人が近くの温泉に行くという。アウストラル街道をゆっくり楽しもう!という気概で来た僕たちなので、雨をおして参加することに。

雨の中ワゴンで走ること30分、Thermas de Amarilloという露天温泉プールについた。温度は少し低いのだけど、十分に浸かれるプールで1時間のんびり。顔と頭は雨に濡れ、体は温かいという変なプールだった。

夜は宿のキッチンを借りてしっかりご飯。

03-DSC05765
(雨の中到着する Don Baldo号)

01-DSC05761 02-DSC05762
(次々に上陸するサイクリストたち)

04-DSC05796 1-IMG_3407
(雨の中の露天温泉プール。寒かった~)

05-DSC05807
(チャイテンの町の名物おじさんニコラス。この町の観光案内所にいます。ついつい熱中して周りが見えなくなるおじさんです(笑)

2014年1月22日 Youtubeで音楽談義。からの~
朝から雨。すぐに連泊決定。ドイツ人とフランス人のサイクリストも同じ宿、チャリダーばかり5人で晴れ待ち宿泊をする。一日ブログを更新したり、サイクリスト談義に花を咲かせたり。そんな感じで過ぎてしまった。
雨が降っていて特にすることがないので、みんなでそれぞれオススメの音楽をyoutube動画を見せ合うことになった。
それぞれ趣向を凝らした動画をみんなに見せる。
「次は君の番だよ」と言われて、見せたのがJudy and Maryの曲。
特になにも考えてなくて、旅行中ときどき聞いてた曲だったから、つい再生してしまった。
すると、やはり日本人の奇抜なファッションが気になったドイツ人の教師トーマスは、「日本の女子高生はみんなあんな格好をしているのか?教師はどうしているのか?」とひとこと。

「いやいや、違うよー。そんな格好はしてないよ。でも、やっぱり高校によってそういう格好をしたがる子もいれば、真面目な格好をする子もいるし、教師たちも荒れている学校ほど強く抑圧する傾向にあるんじゃないかな。」と答えておく。いやー英語で答えるのに四苦八苦。難しいですなぁ・・・。

福島の現状についても質問を受けて、立ち入り禁止区域が設定されていること、や、現在は火力発電で不足分の電力をまかなっていることなどを説明。

06-DSC05813
(Youtubeで好きな動画をみせる各国のチャリダーたち)

2014年1月23日 灰に埋もれた町
この日は朝から綺麗な青空が広がっていた。だけど、僕たちはもう少しやりたいことがあったので、もう一泊だけすることに。ドイツ人&フランス人3人組は出発。
このチャイテンの町、実は数年前の火山爆発で人口4000人の町が、たった400人になってしまったことで有名だ。チリ政府は町ごと移転させようとしていたみたいだけど、結局その話はなくなり、徐々に住民が戻ってきているみたい。川沿いには土石流で埋まってしまった家が並んでいた。

2-IMG_3430


2014年1月24日 身近な氷河?

いよいよチャイテンから出発する。お世話になったオーナーに挨拶をして、スーパーで買い出しを済ませ、いざ出発。オーナーは彩のほほに顔を近づけて、「ちゅっ」と音をたてる。南米流のあいさつだ。
僕のほうをみて「いやー南米の挨拶の方法だから、ごめんね。」と一言。
「いやーいいよ~気にしないで~」と応じて別れの握手。

08-DSC05834
(快く泊めてくれた宿のオーナー)

アウストラル街道。憧れていた道を走り始めた。この日は晴れ。興奮気味の僕はいたるところで「おー」とか「すげー」を繰り返してシャッターを切っている。久しぶりにGoproも動かして、カメラに向かってひとりごとを言ったり…。
アウストラル街道の第一印象は、とにかく緑が深い、ということ。一年の半分以上雨が降り続くこの地では、植物が豊かすぎるほど育っている。目を開けると視界の70%の色が緑だ。もう緑。全部、緑。そんな道をひたすら走る。

12-IMG_5750 11-IMG_5738 10-IMG_5848 13-DSC05858

未舗装路に変わりしばらく漕いでいると、道端にキャンプ場を発見。今日はここに泊まることにしてテントを張っていると、なんでも歩いて1時間のところに氷河があるらしい。なんの変哲もないキャンプ場なのに、ちょっと歩くと氷河がある。そんなこと一つにしても僕たちにとってはいちいち驚きだ。早速氷河を見に行くことにした。

氷河までのハイキングコースは、パタゴニア原生林の中をうねうねと縫うように切り開いてある。苔やシダ、木々は瑞々しく育ち、不純物がまるで存在しないかのように空気が透き通っている。

そして目の前に現れた氷河。テレビでしか見たことがない氷河をこんなにあっさりと見れてしまう。そしてその迫力。アウストラル街道初日にして、もうすでにその魅力にやられはじめてしまった。

04-IMG_5796 06-IMG_5810
02-IMG_5788

2014年1月25日 チャリダーの聖地
氷河が見られるキャンプ場を後にして、一路ラフンタの町を目指す。この日は峠がひとつある。未舗装の上、河原の砂利を敷き詰めたかのような道は走りにくいことこの上ない。そんな峠で、僕の自転車のチェーンがギアを巻き込み、あろうことか変速機のアームをねじ曲げてしまった。応急処置をしたものの、変速がスムーズにできない。この先コジャイケの町で修理することにし、ひとまず先に進む。3時間をかけて峠を越え、ようやくチャイテンの次の町、サンタルシア村へ。

07-DSC05880
(大事な部品、変速機のアームが曲がってしまった・・・。)

スーパーで買物をしていると、アメリカ人とイギリス人のサイクリストが通りかかった。本当にサイクリストが多い、このアウストラル街道。ちょっとしたあいさつをして前に進む。
4人で前に進むと今度は前から別のサイクリストが走ってくる。道端でこの先の路面状況について「あーだ、こーだ」と話し込む。

09-IMG_5846 12-IMG_5850 11-IMG_5849

この日はなるべくラフンタの町に近づきたかったので、ぎりぎり20時ころまで走って、廃屋の脇にテントを張らせてもらった。

2014年1月26日 今日は走る日!
ラフンタの町まではあと50㎞。未舗装だと大体一日の走行距離が50㎞なので、今日も1日走り続けることになりそう。
この日は朝から天気が悪い。曇り空が広がり、あたりの景色もどんより灰色。峠はないのだけど、こまかなアップダウンが続き、砂利道で走りにくい。今日はとにかく走行日、ということに決めてひたすらペダルを漕ぐ。20時頃ようやくラフンタの町に到着。自炊する気力もなく、町のレストランにはいる。も、頼んだポジョ・アサード(焼き鳥)は、半生で、再度焼きなおしてもらうことに。
うーん、ちょっと残念な一日だった。

13-IMG_5863 08-IMG_5839
(ラフンタまでの道のりは舗装工事の真っ最中。崖を切り崩して、道路に砂利が敷き詰めてあるので走りにくい。)


※ブログ村ランキングに参加しています。
↓ワンクリックの応援よろしくお願いします。↓
にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周(自転車)へ

ラフンタ〜自然の中で生活〜

※なんとか更新再開の目処が経ちました、お待たせしました。

2014年1月27〜30日

ラフンタには5泊滞在した。到着した日は町の中のキャンプ場でテント泊。こじんまりとしているけれど、一人3000ペソでホットシャワー、流し台もありなかなか良かった。
次の日からは龍樹庵へ。リマで知り会った夫婦がここに滞在していた様子をきいて私たちも興味を持ったのだった。龍樹庵は町から少し離れた丘の上にたっている。そこに木之実さんという日本人女性と夫のポールさん(世界中を歩いて木を植えるアースウォーカーとして世界的に有名な方)が住んでいて、訪れた人に同じ暮らしを共有してくれるのだ。
薪運び
ラフンタ以降でより思い知るけれど、パタゴニアでは薪が大切な燃料。

水くみ
IMG_3487
水道はないので、少し家から離れたところの湧き水をいくつかのタンクにくんで、2、3日蓄えておくのだ。この水がおいしいので、木之実さんいわく料理やコーヒーもおいしくなると。確かに、と私たちも初めにコーヒーをいただいた時に感じた。
ボトルカット
IMG_5901
ワインボトルに専用のカッターを用いて一周傷をつけて、傷付いたところをろうそくでじっくりあたため、水で冷やすとうまくいけばきれいに割れる。ゆうは大成功!不器用な私は大失敗…きれいに割れた下の部分は切り口を磨いてデカンタやグラスとして利用できる。
ベリー摘み
IMG_3496
菜園にフランボワーズやイチゴがなっていた。あとでたっぷりいただく。こんなにフランボワーズを1度に食べたことない!イチゴはこぶりだけれど、甘かった。
 

ハーブ作り
IMG_3526
乾燥させてあったラベンダーやオレガノ(これも菜園でそだったもの)の花や葉っぱを枝から取る作業を行った。
料理お手伝い
IMG_3530
野菜カレー
チャパティ
野菜ジュース(ジャガイモ、ブロッコリー、キャベツの葉、りんご)
野菜お好み焼き(野菜ジュース作りで出たカスを材料にしたもの)
サーモンマリネ

DSC05941 DSC05894

電気はソーラーパネル、発電機から
ラフンタおすすめレストラン
IMG_5983
木之実さんから教えてもらい、一度龍樹庵の皆で行き、ラフンタ最後の夜にも二人で行ってしまった。雰囲気もGood ! ここにしかないというラフンタの地ビール。ほんのり甘くて香ばしくて今までのビールとは一味違うおいしさだった。料理もどれも絶品!この旅はじまって以来No.1のご飯だった!!


実は、この龍樹庵は2013年10月に「世界の果ての日本人!〜ここが私の理想郷」で特集されていた。そのDVDを木之実さんの解説つきで鑑賞したのも楽しかった。日本からまともにくると3、4日間かかるところに私たちはいるんだと思うと、めったに来れないところに何日間も自由に滞在できて得をしている気分になった。
そしてまた、龍樹庵での日々は帰国後の生活を考え直させられる期間だった。今までは帰国したら以前のように会社勤めをするつもりに考えていた。しかし、パタゴニアに入って緑の多さが気持ち良くて自然の広がる北海道に住みたいね、と漠然と思いはじめ、さらにラフンタでは二人とも自ら農業をやってみたいと思うようになった。日本の都心に住んでいると電車で通勤することが当たり前に思えるけれど、そこから離れる暮らしもいくらでもあるのだ。ここでの暮らしは、東京の人々にとっては電気、ガス、水道もふんだんには使えず、とまどうことが多々あるだろう。でも、木之実さんポールさんは何不自由なく思い通りに、そしてからだもこころも東京の人々よりはるかに健全に暮らしているにみえる。
まぁ私たちにも帰国後のことは何もわからないけれど。

※ブログ村ランキングに参加しています。
↓ワンクリックの応援よろしくお願いします。↓
にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周(自転車)へ

雨の恵みを感じて。

2014年1月31日 ラフンタをあとに
5日間いたラフンタを後にして自転車旅を再開した僕たち。
天気はどんより曇り空、

アウストラル街道北部のパタゴニアは本当にこんな天気が多い。

IMG_6000

ラフンタから少し走ると突然アスファルト舗装が現れた。事前に知らなかった僕たちは大喜び。舗装路だと自転車が驚くほど滑らかに進んでいく。

IMG_6004

その後の細い道
が、喜びもつかの間。道は再び未舗装路に。この辺りは現在舗装工事の真っ只中。ラフンタまでの道も工事中の所が多かったけども、この辺りも同じらしい。途中に大きなアスファルト工場があった。

ケウラット国立公園に入ると一車線ほどの細い道に変わった。道の両端からナルカが飛び出しワサワサしている。天気も下り模様。この日は走ることに専念して次の町プユアピに着いた。

IMG_6017

プユアピではいつも通り民宿に投宿。ここのおばさん、笑顔の似合うとても愛想のいい人だった。

2014年2月1日 雨のキャンプ
翌日、天気予報を見ると一週間ずっと雨の予報。さすがに一週間も待つわけにはいかず、朝から合羽を着て出発することにする。綺麗な湖が右手に広がる。
「あーあ、これで晴れていればなぁ」なんて愚痴を言い合うけどこればかりは仕方ない。この雨がパタゴニアの豊かな自然の源なのだ。天気の神様の機嫌が直るまでじっと我慢して走るしかない。

IMG_6057

途中、国立公園内の氷河を見に行った。道からそれること2km。英語ではハンギング・グレイシアというらしい。崖の上に氷河があって、溶けた水が滝となって流れている。曇模様で見えるか不安だったけど、無事見ることができた。雨のせいか川が大増水。吊り橋を渡るのだけど、とても怖かった。
この日は40kmほど走ったところでキャンプ。夜も雨が降りしきっていた。

IMG_6038
IMG_6037 IMG_6047

2014年2月2日 雨の峠越え
天気は変わらず。日本風にいえば曇り時々にわか雨といった感じ。雨の日のキャンプはテントも乾かないし、濡れた服の置き場にも気を使うし、いいことがない。出発の準備をして自転車を漕ぎ始める。今日は600mの峠を越える日だ。雨の中つづら折りに坂をじわじわと登って行く。2時間ほどで峠の頂上に着き、下りに差し掛かる。

IMG_6066 IMG_6067

雨の下り坂は結構大変だ。濡れた手が冷えて感覚がなくなってくるし、靴もビショビショ。ブレーキだってかけっぱなし。ブレーキシューのゴムがみるみる減っていく。
ほとんど感覚がない手でバランスを取ること2時間、ようやく下り坂が終わった。
下り坂の終わりにバス停があったので鍋を出してお昼ご飯。普段はお昼ご飯で面倒な鍋を出すことはないのだけど、この日は例外。手を暖めないと走る気力がわかなかったのだ。

IMG_6070

お昼を食べながら雨宿りしているとプユアピで泊まった民宿のおばさんが車で通りかかった。頬を近づけて挨拶。パタゴニアの人々はすぐ親しくなれる。ちかくのプエルトシスネスという町でやっているお祭りを見に行っていたみたい。

嬉しい再会を終えて再び今日の目的地、アメングアル村へと走り出す。
このバス停から先、道は遠くコイアイケまで舗装だ。細かいアップダウンは多いけど、気持ちの負担はずっと少ない。2つ目の峠も越え、無事アメングアル村へ到着。泊まった宿にはこれまでの道中ですれ違ったサイクリストばかり7人で満室。温かい夕食を頂いて眠りについた。

IMG_6108
(神様が虹のご褒美をくれた。)


※ブログ村ランキングに参加しています。
↓ワンクリックの応援よろしくお願いします。↓
にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周(自転車)へ

ひとやすみ。

2014年2月3日 最高の宿
この日は予定ではそのまま走り、次の村を目指すつもりでいたけど、もう一泊することに変更。雨はもうこりごりというくらい、冷え切った体と気持ちを暖めたかったのだ。
それともう一つ、この宿に連泊したかった理由は居心地の良さ。昨日遅くに着いたおかげで母屋の部屋ではなく、離れの部屋を充てがわれたのだ。離れは一つの家になっていてキッチンやトイレ、シャワーが全て揃っている。スペースも広く、ソファもある。そんな宿を1泊で出てしまうのはあまりにもったいない。

IMG_6121 DSC05962

連泊すると決まれば、やることはいっぱい。まずは物干し。衣類からテント、靴までとにかく薪ストーブの周りに置いて乾かす。

宿の目の前にスーパーがあるのも◎
のんびりさせてもらった。
結果的にこのHospedaje El Indioはアウストラル街道のベストホステルになった。

2014年2月5日 カサ デ シクリスタ
居心地が良すぎて3泊もしてしまったアメングアルの宿を出て、次の町マニウアレスを目指す。距離は50km程度、舗装路で問題になる峠もなくあっさりと到着してしまった。

途中、家族で旅行しているスペイン人のサイクリストと遭遇。お母さんが漕ぐタンデムの自転車に少し大きいお兄ちゃんを乗せ、お父さんは小さな弟くんをリヤカーで引っ張る。家族4人で世界自転車旅行。「この世の中にできないことなんてないんだなぁ」と改めて僕の中の常識が上書きされていくのを実感。

IMG_6147 IMG_6150
(特殊なタンデム自転車、いつか乗ってみたい~。)

さて、このマニウアレスには「カサ デ シクリスタ(自転車乗りの家)」というサイクリストを無料で泊めてくれる宿があることで有名だ。
早速場所を確認して向かうことに。着くと、扉に大きくCasa de Cyclistaと書いてある。「入っていいのかな?」とウロウロしていると黒人の女の子が扉からでてきて中に招き入れてくれた。
このカサデシクリスタはこの町唯一の自転車屋さんを営むホルヘさん(牧師さんでもある)が運営していて、空いているスペースに自転車旅行者を泊まらせてくれるのだ。スーパーで食材を買って夕ご飯を作る。ガスも水道もWIFIも使わせてくれた。無料で申し訳ないほどだ。牧師であるためか、こちらからのお金は受け取らないみたい。本当に感謝。

 IMG_3577

2014年2月7日 大都市コイアイケへ
またもや連泊してしまったカサデシクリスタを後にして、いよいよアウストラル街道最大の都市、コイアイケに向かう。

IMG_6185

天気は薄曇り、時々太陽が顔を出す。舗装路だけどアップダウンが多くなかなか距離が稼げない。プエルトアイセンへの分岐を左に曲がり、川沿いを東に進むとコイアイケの手前にある大きな峠が近づいてきた。この旅初めてのトンネルを通り、石炭の大露頭を過ぎると目の前に、コイアイケの町が姿をあらわす。

IMG_6195

プエルトモン以来3週間ぶりの大きな町だ。早速事前に調べていた宿に泊まり、楽しみにしていた地ビールを飲みにいく。「お疲れさま!」アウストラル街道の前半終了をビールで乾杯。しばし休養をとることにする。

DSC05971 IMG_6210
(ママガウチャの地ビールとコイアイケの町並み)

DSC05986 DSC05981
(左:泊まった宿のおばさんが白髪染め、右:南京錠が開かなくなり、金鋸で切断することに。。)

<泊まった宿>
一泊目
Hospedaje KOI AIKE 10000ペソ
トイレバス共同 使いづらいキッチン WIfi
値段の割りにはあまりオススメではないかも。

二泊~四泊目
Hospedaje Los Cuatro Hermanos 8000ペソ
トイレバス共同 薪ストーブのキッチン Wifi
メインストリートからは少し距離がある。
おばちゃんがよく外出。その度に自分たちの部屋とトイレ以外、キッチンも全て施錠するので自炊がしにくい。

<オススメのレストラン>
Mamma Gaucha
地ビールとピザが美味しいレストラン。若者や旅行者で大変賑わっている。ピザもビールも本格的でおいしい。
町の中心、広場の近く。

<自転車屋>
町の中心、広場でもらえる地図に自転車屋の位置が書いてある。Simpson
シマノパーツはグレードにこだわらなければ大体売っている。
コイアイケ以降、未舗装路が酷くなるので、オフロードタイヤに履き替えることをオススメ。

<アウトドアショップ>
町の中心、広場からすぐの所にノースフェイスのオフィシャルショップあり。
ノースフェイスからすぐそば、メインストリートAv Ogana沿いにも一件アウトドアショップがある。品揃えは悪い。

ガスボンベやガスストーブは町の外れにあるホームセンターで買った方が安い。


※ブログ村ランキングに参加しています。
↓ワンクリックの応援よろしくお願いします。↓
にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周(自転車)へ

アウストラル街道の本気。

2014年2月11日 アウストラル街道後半へ、再スタート

4泊したコイアイケを後に再出発。コイアイケでは、汐見荘で一緒だった友人との再会を楽しんだり、壊れた自転車部品やアウトドア用品を買い直したりと毎日忙しく過ごした。

道は舗装路、心地よい風を受けながら前に進んでいく。
鬱蒼とした北部パタゴニアの自然は姿を消し、パンパを思わせる草原が広がっている。1100mの峠まで自転車を漕いでキャンプ場で一泊。

IMG_6249 IMG_6239

薪ストーブのシャワーがあったので火を起こしてお湯を温めてみた。薪のシャワーは初めてだったけど、予想以上に熱々のお湯が出る。すぐに水になってしまうチリのガスシャワーより安心快適だった。
夜は各キャンプ区画にある小屋にマットを敷いて眠りについた。

IMG_6276 DSC06013 IMG_6269 IMG_6270

2014年2月12日 あれが、かの有名な!

朝、昨日の薪シャワーがおもしろくなってしまって、もう一度沸かしなおして入ろうかと思ってしまったくらいだった。昨日登った1100mの峠は一気に800mまで下り、また1000mまで上がる。この登って下って登って、という繰り返しが一番疲れてしまう。

ようやく峠を越え坂を下ると目の前に現れた美しい峡谷。
その迫力にしばし見とれる二人。旅人の中で有名な、セロカスティージョ(山)は雲がかかって見えないけど、この景観の素晴らしさはなかなか言葉では言い表せない。

IMG_6312
(ちょうどミラドール(展望台)があったのでお昼休憩も兼ねてのんびりした。)

道は引き続き、「舗装の下り坂」。一番走りやすいパターンだ。
サクッと走って、本日はたった36kmで終了。セロカスティージョの村に泊まることにする。

セロカスティージョの村で泊まった宿は部屋からセロカスティージョが一望できた。マウンテンビュー!
しかも6000ペソ(だいたい1000円くらい)という今までで最安の宿。キッチンもあるし食堂も広いし、自転車用の小屋もあるし。
アメングアルの宿に匹敵するくらいいい宿だった。英語を操るおばさんも親切。

IMG_6335 IMG_6350 IMG_6325 IMG_6329

2014年2月13日 未舗装再び

もう一泊したくなってしまった宿だけど、頑張って出発することにする。
このセロカスティージョ村からアウストラル街道最後のオイギンス村まで約400kmは未舗装だ。舗装路は600kmほど南下したエルチャルテンまで無い。覚悟を決めて、再び未舗装路を漕ぎ始める。

IMG_6361

IMG_6380

IMG_6357

この日は本当に景色が素晴らしかった。遠くに見える山と青空のコントラストが今までにない風景を作り出していて見惚れてしまう。

道は良いところもあれば、砂利が深く押すこともある。途中、峠もあったけど、日暮れ直前に野宿スポットを見つけ泊まることに。走行距離は60kmほど。

野宿場所の河原に乾いた枝が多く残っていたので焚き火を始める。最近焚き火がマイブーム・・・。

IMG_6444 IMG_6432 IMG_6430 IMG_6418

2014年2月14日 この日も景色は絶好調!

今日はマーブルカテドラルという奇石群で有名なトランキーロを目指す。

著名なガイドブック「地球の歩き方」には、実はこのアウストラル街道のことは1字も書かれていない。パタゴニアといえばカラファテのフィッツロイやパイネの山々、そしてウシュアイアと相場が決まっているらしい。

そんなアウストラル街道の中にあって口コミで目指す日本人が多いのがこのマーブルカテドラルの奇石群だ。

ただ個人的にはアウストラル街道はアウストラル街道の全景色が素晴らしいのであって、マーブルカテドラルも美しいけれど、まったく比較にならないなぁ。と感じていたりする。よくアウストラル街道の話をすると「ああマーブルカテドラルですか」というような流れになることが多いのだけど。「いやいや、アウストラル街道は名所が一つしかないような場所ではないですよ」と抗弁したくなること多々あり。。

小さい峠を越え川沿いの道に出ると、この日も素晴らしい光景が広がっている。絶景という言葉が氾濫している日本では、この言葉が場合によっては陳腐な印象を与えてしまうけど、この日はまさに“絶景”としか言いようがない。

IMG_6584

IMG_6506

美しい道をひたすら進む。
途中、別の町への分岐点を少し過ぎたところに宿兼レストランがあって久しぶりのレストランでの昼食をとった。

そのままトランキーロヘ向かっていると、先を進む彩が反対側から来た別のサイクリストと話をしている。「スペイン語も英語もあまり得意ではない彩が立ち話なんて珍しいな。」なんて思って近づくとなんと日本人サイクリストだった。

そのサイクリスト、水口さんはウシュアイアからニューヨークを目指して北上中。相変わらずみんなスケールが大きい。
同い年ということもあって話が盛り上がったのだけど、お互い行く方向も違うし、近くに宿もない。連絡先だけ交換してお互いの健闘を祈る。またどこかで会えたらいいな。

DSC06062
(薩摩中央のインパクトあるユニフォームを着た九州男児、水口さん。どこからどうみても日本人!)

さて、ようやく到着したトランキーロ。
マーブルカテドラルがあるだけあり、アウストラル街道の中では別格にツーリスティックな町だ。
「ツーリスティック」という言葉には僕の場合どちらかといえばネガティブな意味を含んで使うことが多い。要は観光客慣れしていて、サービスが良くない、温かみがない、というような感じだ。

例に漏れず、この町も宿探しが難航。
いつも通り中心地からちょっと距離がある宿から当たっていくも、中に人がいるのにチャイムを無視し居留守を使われたりと、信じられないことばかり。泊まった宿も横柄な態度のおばさんであまり良い印象がない。

DSC06077 DSC06069


※ブログ村ランキングに参加しています。
↓ワンクリックの応援よろしくお願いします。↓
にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周(自転車)へ

酸いも甘いも。

2014年2月15日 マーブルカテドラル

翌日、楽しみにしていたマーブルカテドラルを見に行く。大理石が波で削られ紋様が綺麗な奇石群だ。
朝一番早いツアーを申し込み9時に約束の場所へいく。昨日チケットを販売してくれたスタッフはいるのだけど、一向に出発する気配がない。どうやら同じ船でツアーに行 く家族が寝坊したらしい。結局10時出発になってしまった。。もうこういうことには慣れてしまって怒りも感じないのだけど、やっぱり自転車の走行時間が少なくなってしまうのは嫌だなぁ。

モーターボートに乗り込んで20~30分でマーブルカテドラルに到着。
マーブルカテドラルの写真はちょくちょく見ていたけど、実際に来てみると思ったよりよかった。午前中のツアーだったので奇石に日光が差して反射した湖の青がとても綺麗に見える。

DSC06130 DSC06273

お昼になってしまったけど、残り日没まで頑張るつもりでトランキーロの村を出発する。

トランキーロの村からは細かいアップダウンが長く続きとても走りにくい。景色はアウストラル街道随一なのに、道は一番大変だった。
宝石の道でも遭遇したコルゲーション、洗濯板状の道が延々と続き、スピードが出せない。そんな中、最強を誇るドイツ製のオルトリーブバッグのネジが一つ飛んでしまった。激しい振動で想定以上の負荷がかかったのかな。。
テンションだだ下がりで修理をする。サイズの合うネジを持っていなかったのだけど、何とか別のネジを使って無事直すことができた。どこかで再度修理をしないと。。

IMG_6599
IMG_6605 IMG_6615
(とにかく景色はすばらしいトランキーロ前後のアウストラル街道)

修理を終え走り続ける僕たち。まだ日没まで少しあるけど、久々に彩がギブアップ気味で機嫌が悪い。僕としてはもう少し頑張って次の町トランキーロヘ着きたかったのだけど、断念。この日は町の手前15kmにあったキャンプ場に泊まることにする。

つ い最近キャンプ場を始めたようで、トイレやシャワーはほとんど新品。とてもキレイだった。それよりも、どちらかというと「自宅の空きスペースでキャンプを してもいいよ。」というようなスタイルがとても自然で気に入ってしまった。オーナー夫妻もとても親切。犬や猫や羊たちも気持ち良さそうに寝ている。

黒猫のチビが僕たちを気に入ってしまったようで、僕たちがご飯を作る間もずーっと辺りで遊んでいる。疲れた一日だったけど最後は猫に癒されました。

IMG_6659
IMG_6645 IMG_6632

2014年2月16日 結婚記念日

今日は結婚一周年の記念日だ。去年、東京で結婚式を挙げてから早いものでもう一年。この一年を後で振り返った時にどう思うんだろう。

そんなことを考えながら、キャンプ場を出発する。キャンプ場のオーナー夫妻と別れの挨拶。南米式の挨拶も慣れてきた。

今日はベルトランドまでの15kmだけ。あっという間にベルトランドに到着。宿を決めて、楽しみにしていたラフティングに行くことにする。

パタゴニアに入ってからというもの、綺麗な川を見るたびに「川下りしたいなぁ」と思い続けてきた。日本ではカヤックが趣味なこともあって、ベルトランドのラフティングはかなり前から楽しみにしてきた。
湖畔沿いにラフティングのツアー会社があって、申し込みに行く。一人30000ペソ(6000円弱)とチリではかなり高額だけど、結婚記念日ということで、「えいや!」と申し込む。

1時に事務所前に再集合。英語で説明を受けて書類にサイン。全身ネオプレンスーツを着込みヘルメットを被ってボートに乗り込む。
ドキドキだったけど、イケメンガイドのお兄さんが緊急時の脱出方法やら注意事項をジェスチャーを交え英語で説明してくれたおかげでかなり理解できた。

「Adelante!(前へ)」と言われた時はパドルを漕ぎ、「Alto(休止)」と言われた時は漕ぐのをやめる。その繰り返しで徐々に湖から川へと進み出す。

川はかなり激流でボートが激しく上下するほど。ラフティングはとても楽しかった。(おって映像にします。)

夜は宿の隣にあった小さい食堂でささやかなお祝い。牛肉のメインと飲み物はおばちゃんがサービスしてくれた。

パタゴニアの本当に本当に小さな村で一周年のお祝い。きっと一生忘れられない日になるんだろうな。

DCIM100GOPRO

2014年2月18日 とんでもない迂回路

ベ ルトランドにもう一泊して、翌18日、ようやく次の町コクランに向かうことにする。道はそれほど悪くないのだけど20kmほど走ったところで工事中の看板 が。工事のおじさんが出てきて、「今の時間この先は通れないよ。」「どうすればいいの?」と聞くと、どうも迂回路があるらしい。
仕方なく渋々迂回路を進むが、この迂回路がくせ者だった。

IMG_6709

まっすぐアウストラル街道本線を進めばせいぜい標高400mの峠で済むところ、なんと550mまで上がらなくてはならないのだ。しかも傾斜が尋常じゃない。この旅で初めて二人で自転車を押さないと登れないような急傾斜が随所にあった。
もう二人で文句を言い合いながら峠を越える。

IMG_6710
(ありえない斜度の坂。どうやって登れと?)

ようやく峠を越えて下までいくと、なんと川に橋がかかっていない。コクランに行くには川を渡らないといけないのに。
困りながらとりあえず迂回路の先まで行ってみる。すると何やらワイヤーが川に渡してある。。もしや、、と見てみると、なんとワイヤーを伝って動く渡し舟があった。

IMG_6725 IMG_6729

どうもこの渡し舟、公道と同じような扱いで行政が無料でやっているれっきとしたサービスらしい。渡し舟に乗って川を渡り、夕方19時ごろ、ようやくコクランの町に着くことができた。


※ブログ村ランキングに参加しています。
↓ワンクリックの応援よろしくお願いします。↓
にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周(自転車)へ

終着の地へ

2014年2月19日 スーパー・スーパー

この日は休養日。コクランでは、ブログなどでオススメの宿、Ana luzに泊まった。
おばさんに「大きなスーパーはない?」と聞くと、「町の広場前にあるよ。」とのこと。
このコクランを出発するとアウストラル街道の終着地、オイギンス村まで補給地点がない。(階段の町トルテルに寄り道しない場合。)およそ4日間の距離だ。4日分の食料を補給しようと勇んで出発する。

DSC06328
(チリでよく食べていた冷凍ハンバーグ。しっかりとお肉の味がしておいしい。)

久しぶりのスーパー。チェーン店ではないけど、カートがあってワクワクする。何よりも品揃えがすごい。おそらくコイアイケ以南で唯一町と呼べる規模のコクラン(あとは良くて村、だいたいが集落)は周辺で必要な様々なものを売る必要があるのだろう。

生 鮮食料はもとより、お酒の種類もかなり多い。電化製品はパソコンや液晶テレビ、シェーバーもあるし、洗濯機もある。衣料品も一通りある。なにより驚いたの が、パスタ売り場のすぐ後ろでチェーンソーを売っていること。船の船外機や発電機、果てはライフルや拳銃、銃弾までワンフロアで売っている。。一体何なんだこのスーパー・・・。
DSC06331 DSC06333 DSC06339 DSC06342
(スーパーを超えたスーパーだ…。)
コクランの町は医療施設も整っているし、とても住みやすい町に思えた。

2014年2月20日~21日 アウストラルも佳境

アウストラル街道の終着地、オイギンス村へ出発する。アウストラル街道もいよいよ佳境だ。
道は相変わらずのアップダウン。道もそれほど良くないので一日に走れる距離はどうしても短くなってしまう。
途中、プエルトユンガイからリオブラボーまでは道が繋がっていない。代わりに公共フェリーで湖を渡る。
フェリーの待合所で一泊することに。夜、屋根に当たる雨音が聞こえてくる。

IMG_6733 IMG_6736 IMG_6769 IMG_6763
(右下の写真、コクランの町から40kmもついてきた犬が写っている。)

2014年2月22日 雨と峠と

IMG_6827
(一泊させてもらったフェリーの待合室)

朝起きると外は雨。でも、24日のフェリーに乗りたかった僕たちはちょっと無理して出発する事にする。
途中に大きな峠が3つあった。チリは坂道の傾斜がきついと以前書いたと思うけど、下りの後の登り返しも多い。せっかく登っても下ってまた登らなくてはならない。この登り返しがまた辛い。
雨は一日中止まず、夜も土砂降りだった。

IMG_6828 IMG_6865
DSC06360
(激しい振動で再びバッグのねじが飛ぶ)

明日はアウストラル街道最終日。晴れるといいな。

2014年2月23日 終着の地

テ ントから顔を出すと、青空が見えた。快晴というわけじゃないけど雨は降りそうにない。アウストラル街道最終日、有終の美を飾れそうだ。昨日はどんより曇っ ていてあまり見えなかった遠くの景色もよく見える。やっぱりアウストラル街道は晴れに限る。晴れた日のアウストラル街道は眩いばかりに輝いてみえる。森も 水も動物たちも。自然という楽園の全てがあるんじゃないか。そんな風にすら思えてくる。

IMG_6866

IMG_6877

今日はわずか35kmの道のり、湖畔沿いを走り吊橋を渡ると目の前にオイギンス村が見えてきた。アウストラル街道最後の町だ。

1月24日にスタートしたアウストラル街道、ちょうど1ヶ月でゴールすることになった。険しい道も多々あったけど、これほど自然に溢れた場所もないのだと思う。豊富な雨、生い茂る木々、綺麗な水が植物も動物も人も豊かにするような気がする。

お疲れ様、アウストラル街道ゴールです。

IMG_6932
(オイギンス村の看板前にて、1000km走破)

町の入口に近い宿にチェックインし、早速翌日にアルゼンチンへ渡る船を予約する。
夜はビールで乾杯。
アウストラル街道を終えたのもつかの間、明日は有名な険しい国境越えだ・・・。


※ブログ村ランキングに参加しています。
↓ワンクリックの応援よろしくお願いします。↓
にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周(自転車)へ

山道を越えて

2014年2月24日 氷河クルーズへ

6時前に起床。キャンプの時より早起きしたのは、8時半出発のクルーズ船に乗るから。港までは約8km走らなくてはならない。走るのが遅い私は船に間に合うか心配で、チーズとハムをはさんだパンを急いで食べた。

ようやく明るくなってきた、7時過ぎに出発。朝は結構寒い。いつもの指先のないグローブをしていたけれど、すぐに指先まであるグローブに変えてしまったほど。

無事に8時前には港に到着。アウストラル街道終点の看板が!
65-IMG_6941
(最後までちゃんと走りました!)

船内はほぼ満席状態。このクルーズ船はチリ側最大のオイギンス氷河ツアーがメイン!

13時頃、氷河が見えてきた!近づけば近づくほど圧倒される。これが形成されるまでどれくらいの年月が必要なのだろう。フェリーはしばらく停止し、氷河をゆっくり見られた。雷のような乾いた轟音をたて氷河が崩れると、人々は歓声をあげる。見たかったんだ、これが。

66-IMG_7051

そして、船員がゴムボートに乗って氷を取りにいってくれた。そう、ウィスキーを飲むため。ダブルでおいしくいただきました。目的地に着くまでは、2人とも爆睡。

1-IMG_7044 2-IMG_7054
5-IMG_7096

たっぷり氷河クルーズを楽しみ、対岸へ。
港のすぐそばのキャンプ場(2000ペソ)に泊まることにする。

1-DSC06367
(とても景色がきれいなキャンプ場でした。)

2014年2月25日 世界一美しい国境越え

今日は、アルゼンチンへの国境越え。この国境は世界一過酷な、または美しい国境越えと言われている。

過酷なというのはバスや車では通れない、トレッキング道があるから。ここを自転車で通るのもまた至難と聞いていた。倒木があったり、川をわたったりしなくてはならないと。荷物の多い私たちにはあまりにも向いていない道だ。しかし、馬に荷物を積んでもらう手があるようだ。私たちが泊まったキャンプ場のオーナーに頼むらしい。

昨日、ゆうがオーナーに馬を借りれるか聞いてくれた。しかし、ツアー客のような団体がいてもういっぱいで「あさってなら」と言われてしまった。一緒に聞いたフランス人チャリダーは一人だからか馬をゲットしていた。

私たちはちょっと悩んだ。馬に積んでもらえないと国境越えにかなり時間がかかり、そのあとのフェリーの最終便に間に合わないとなると、フェリー乗り場あたりで一泊しなくてはならない。ここでもう一泊しても結局は同じだ。ということでもう一泊のんびりするか、と二人で決めていた。

朝、のんびり起きてまもなく9時になるところだった。セニョールに朝の挨拶をしたところ、馬1頭分(30,000ペソ)なら荷物が積めると言う。二人の自転車用バッグ8個は運ぶことが可能で、ザックは背負うことになった。「それなら早く言ってよ」と言いながらも、一泊せずにすんで良かった。急いでテントなどを片付け、母屋で買ったパンをかじり、10時半ごろ出発。

1-IMG_7126

キャンプ場から間もなくのところで、チリのイミグレ。2回目のチリ出国だ。ここでの手続きは軍人が行なっていて、出国者の名前は紙台帳に手書きをして管理していた。(普段はは機械でパスポートを読み取り、PCで入力)

01-IMG_7131

ここからは砂利道でしばらく自転車で走るには難しく、押しながら山道を登った。石ころが減って来たので走れるようになってくると、、フィッツロイが!!よく晴れていてよく見える!ついにここまで来た、という気持ちが高まってきた。

ボーダーでお昼休憩。私たちより1時間以上前に出発した団体さん達にここで追いつくことができた。

02-IMG_7133

ボーダーを越えるといよいよトレッキング道だ。さっそく手押しで進む。出た!出た!これだ!、と私たちはおもしろがるように沼地や倒木、川の難関?をクリアして行った。ただ一度、川を渡る際、石の上で足を踏み外し、片足がずぶ濡れ。それでもこんなに余裕で進めたのは荷物を馬に詰めたからである、とつくづく思った。

06-IMG_7159
07-IMG_7163 08-IMG_7166
09-IMG_7184

16時過ぎにアルゼンチン側のイミグレ、フェリー乗り場に到着。早めに着けて一安心。そこは、湖畔とフィッツロイの見事なロケーションだった。私たちの荷物を積んだ馬も17:30くらいに来てくれた。ありがとう!そして無事に最終便のフェリーに乗ることができた。

1-IMG_7200
(パタゴニアのロゴとフィッツロイを一緒に撮るのが夢だったゆう)

今日も、フェリーで渡った間もなくのキャンプ場(80ペソ)に泊まる。売店、シャワーあり。でもかなり細かい虫が多かった。

10-IMG_7187
(静かなアルゼンチン側の国境事務所)


※ブログ村ランキングに参加しています。
↓ワンクリックの応援よろしくお願いします。↓
にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周(自転車)へ

プンタ・アレナスへ

2014年2月26日  アルゼンチンといえばステーキ

今日、目指すは el Calten 。走りだしは良い道で38kmならすぐだと思っていた。アウストル街道は終わってもアップダウンは相変わらず。それにだんだんと小石が増えて走りづらくなり、スピードが落ちてきた。

1-IMG_7231

3-IMG_7244
(フィッツロイにずいぶん近づいた。)

15時頃、チャイテンに到着。舗装路に入り、二人とも滑らかな走りごこちに感動。宿探しは予想通り難航。5つ目の宿でようやく二人分のベッドが見つかる。

宿で少し休憩していると、トレッキングから帰って来た日本人のおじさんに遭遇。せっかくなので夕飯を一緒に食べに行った。旅中、なかなか定年後の年代の方とは話す機会はなかったので、一味違ったお話ができた。おじさんは「しっかり働き終えた後に自由に旅をしている、今はとっても楽しい」とおっしゃっていた。若いうちに旅をする、働き終えた後に旅をする。どちらも正解だと思う。

4-DSC06376

入ったお店はもちろん、パリージャ。ゆうは牛ステーキ、私はパタゴニア名物のコルデーロ(羊)にしてみた。全く臭みがなく柔らかくおいしかった。

2014年2月27日  日本人チャリダー再び集結!

チャイテンですることといえば、フィッツロイトレッキング。それなのに私は今までの走行で疲れきり、トレッキングする気力はなかった。なので、ゆうは一人で日帰りのトレッキングに行ってくることに。しかし、この日は天気が悪く雨も降り出しフィッツロイは全く見えなく、ゆうは4時間ほどで帰ってきてしまった。

日中、私は部屋でほつれたヘルメットのパットなどを縫っていた。と、宿のオーナーが「失礼!」と部屋に新しいお客さんを連れて入ってきた…「あーー!!」×2。

お客さんはなんと、ビーニャの汐見荘で出会ったかよちゃんだった!かよちゃんはなんとなくこの宿を見つけて入り、たまたま私たちのいた部屋に案内された。なんといううれしい偶然だ!しかも、チャリダー3人(アウストラル街道中でも会ったミサさん、タカさん、そしてオンラインで知り合いだった染谷くん)も一緒だと言う。
ここにチャリダーが5人も集まってしまった!ゆうも喜んでいた。

1-DSC06398

私たちの部屋には6人ぴったり入り、日本人部屋に。夕飯は昨日のお店をみんなに紹介し、みんなでアウストラル街道制覇、国境越えに乾杯!久しぶりに大勢での食事は楽しかった。

※旅Info ~チャイテン~

・宿:Glacial Marconi
ドミトリー80ペソ。キッチン、wifiあり(接続が悪く、つながってもかなり遅い)。珍しく各部屋の中にシャワー、トイレがある。なかなか清潔。オーナーは気さくな方。私たちはたまたま見つけたけれど、日本人が多いよう。

・セルベッセリア:La Cerveceria
自家製ビールあり。おいしい!

・パリージャ:El Viejo Nando
お肉はボリューミー!コルデーロ(90ペソ)、ブュッフェデチョリソ(95ペソ)。文句なくおいしい◎店内はだんだん混み合い、人気もあるよう。

2014年2月28日 バス早し

7時半頃、フィッツロイの展望台まで短いトレッキングに出かけた。今日は快晴!フィッツロイが機嫌良く顔を出していた。本格的なトレッキングはしなかったけれど、ちょっと憧れていたフィッツロイをはっきりと見ることができて二人とも満足することができていた。

1-DSC06410

そして急いで10時までに宿に戻りチェックアウト。私たちはここからバスでel Calafate へ向かうことにした。いつもバスに自転車を積む時はバラして輪行していたけれど、今回はそのまま積むことができた。

1-IMG_3726

久しぶりにバスに乗り込むと、チャイテンからは舗装路ということもあるし、広大なパンパが気持ち良さそうで「あ?走ってみたいな」と思うのだった。もし走るとカラファテまでは3日かかる。バスだと3時間。なんて早いんだろう。

1-IMG_3722
(宿は、バスターミナル近くのAMELに決定。)

夕方、街中のスーパーを覗いた時、なんと私たちのアウストラル街道出発地点、チャイテンで同じ宿だったドイツ人チャリダートーマスがいた!そしてさらに、彼と共にいたフランス人は3ヶ月前に宝石の道で会ったチャリダーだった。
チャルテンからバスで来たと言うと怒られたけれど(トーマスはストイックなサイクリスト(笑)、とても嬉しい再会だった。旅人との再会は何気ない偶然が重なって引き起こるものだなぁとつくづく思った。

1-IMG_3712
(写真を撮る時、手にしていたビールを「後ろにかくさなきゃ」と隠す、ドイツ人サイクリストのトーマス)

2014年3月1日  氷河の上を歩く

朝、10時に宿の前でバスを待っていた。今日は楽しみにしていた氷河ミニトレッキング。日本人の学生2人も一緒になった。

バスに揺られること1時間半程。ロス・グラシアレス国立公園に到着。また少しバスで走るとペリトモレノ氷河の展望台で降ろされた。まずは展望台から眺める。なんといっても氷河の規模には驚き。前方の展望台にいる人々が豆粒!氷河鑑賞は2回目だけれど、時折氷の塊が轟音をたてて崩れていく様子を見るのはちっとも飽きない。

1-IMG_7253

その後、フェリーに乗ってトレッキングの場所へ移動。とてもスペイン語なまりだけれど英語を話すガイドさんがいて一安心。スタッフにアイゼンを履かせてもらう。ガシガシと氷河の上を歩きだした時は感動!ますます氷河の迫力を感じた。そして、氷河の割れ目の青が美しかった。氷河が青く見えるのは氷の気泡が少なく、とても透明度が高いので、青い光だけを反射するからだそうだ。

2-IMG_7296

一時間半トレッキングした最後にはご褒美。豪ガイドさんがその辺りの氷を集め、並べたグラスに豪快に入れる。そしてウイスキー(クッキーももらえる)。やっぱりおいしい!氷もガリガリ食べてしまった。

4-IMG_7347 3-IMG_7305

氷河の上を歩くという経験ができて大満足。風が強めでフリースの上にレインウエアを着るくらい寒かったけれど。2回の氷河ツアーはそれぞれ良さがあり、どちらも行って良かった。

2014年3月2日 観光地カラファテ

チャルテンで一緒だったかよちゃん、染谷くんがここカラファテに到着したので、共に夕方から散策に出かけた。カラファテは久しぶりに街らしい街で、メイン通は賑わい、多くのアウトドアショップやお土産屋さん、チョコレート屋さんなどが並んでいる。

日本人観光客もたくさん見かけた。学生さんが卒業旅行で来ている人もいたけれど、私が学生の頃は海外旅行と言えばヨーロッパや東南アジアばかりで、南米など行こうと考えたことがなかった。自然のすばらしい南米を選ぶとはナイスセンスの持ち主だ。

4人でお店を見てまわり、アイスを食べ、夕飯も共にした。男性2人はやっぱりステーキを食べていた。宿は別々なのでここでしかゆっくりできず、3時間くらい同じレストランで話していたかも。

<宿>: HOSTAL AMEL
ドミトリー80ペソ。キッチン(狭くて使いづらい)、wifiあり。
全体的にあまり清潔ではない。ベッドのマットレスがへたれていて骨組みの上に直に寝ているかのよう。
宿のおばさんはいい方。洗濯は頼めば40ペソくらいでやってくれる。
バスターミナルから徒歩5分くらい。近くにキオスコ、パン屋さんあり。

2014年3月3日 初めてのバス乗り継ぎ

朝、8時前。昨日宿のおばさんに頼んだ洗濯物の中に私のシャツが1枚足りなかったことに昨夜気づき、オーナー家族が居る入口のドアを何度もノックし声をかけるが反応なし。まだ寝ているようだ。服をたくさんは持っていないので、一枚失くすのは痛手。仕方ないのでドアを開けてみると開いたので、軽く捜索。あまり掃除が得意ではない様子。すると洗濯機前にシャツは落ちていた…良かった、けどちょっと汚れてる…なんとか起こさず気づかれず、シャツを回収。

そんなこんなで8時に宿を出てバスターミナルへ。まずはPuerto Natales へバス移動。自転車はそのまま立てた状態で積むことができた(Cootra社 一人200ペソ、自転車一台200ペソ)。

今回は初めてバスでの国境越え。まわりは欧米人ばかり。正午過ぎにアルゼンチンイミグレに着き、出国手続き。問題は次のチリ入国。チリイミグレでは、バスに積んだ荷物を全員出して、X線にかけなくてはならない。とても時間がかかる。チリは野菜や果物を持ち込むことを禁止しており、私たちはうっかり開封済みのお米を持っていたので回収されるかと思ったが、お米はOKだそうだ。無事チリ3回目の入国。

1-IMG_3728

ナタレスに着いたのは14時過ぎ。ここからさらにPunta Arenas へバスで移動する(カラファテからアレナスの直行便はない)。うまく次のバスに乗り継げるか不安だったが、15時発の便が取れた。今度はトランクルームが狭く、タイヤを外して詰んだ(Bus Sur社 一人5000ペソ、自転車一台2000ペソ)。

18時前にアレナス到着。小雨だった。ひとまずインフォメーションまで行き、心配していたこの先のフェリーの日時を確認。そしていい宿も紹介してくれた。

宿に荷物を置いて夕飯へ。

歩き方に載っているのを見て楽しみにしていたお店、Arco Iris 。
中華惣菜があるバイキングがある(一人8000ペソ)。ステーキも食べ放題。アルゼンチンの同様のバイキングよりおいしかった。チリ最後の入国を地ビールで乾杯!

1-IMG_3735

2014年3月4日 最高の宿

心配していたフェリーは、昨日調べたところ4日の朝9時、次の便は5日の15時発だった。4日だと早朝に出発しなくてはならないし、いい宿だったので2泊することに。

2-DSC06438
(アウストラル街道、ベルトランド手前のキャンプ場で一緒だったアメリカ人サイクリストとの再会)

1-DSC06439
(Independenciaのオーナーと一枚)

宿: HOSTAL Independencia
一人7000ペソ。個室、バス・トイレ共同(かなり清潔)。自転車を止めておける小屋あり。キッチン、wifiあり。朝食つき。1時間500ペソでPCの貸出があるが、古い型で処理能力がとても遅い。
オーナーはとてもいい人。mapをくれて、英語で宿や周辺の説明をしてくれる。山登りが趣味のようで、パイネトレッキングなどのためにキャンプ用品のレンタルも行っている。
ここまででもすばらしいのに、なんと言っても朝食。宿代のみとしてもお手頃なのに、朝食はパン、コーヒー、ジャム類はもちろん、卵、ヨーグルト、フルーツ、シリアル、オレンジジュース、ドライフルーツケーキまでついている。
二人とも今までで最高の宿と意見一致。インフォメーションで一番安いところを教えてと紹介されたわけだけれど、これよりいい宿が他にあるのだろうか。唯一のマイナス点は中心地から少し外れていること。

この日したことと言えば、日中に広場に行って写真を撮ったくらい。あとはのんびり。


※ブログ村ランキングに参加しています。
↓ワンクリックの応援よろしくお願いします。↓
にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周(自転車)へ