ヨーロッパ」カテゴリーアーカイブ

みどりの丘

2014年4月25日 アヌシーへ
出発前にお母さんがたくさんクロワッサンを買ってきて、「持って行きなさい」と渡してくれた。最後まで至れり尽くせり。

今日はヴィルフランシェの駅から電車で次の目的地、Annecy アヌシーまで電車で行ってしまうことに。駅までフローレンスが私たちの前を自転車で誘導してくれた。途中、トムの職場にも立ち寄り、最後の挨拶。フローレンスは電車に乗るところまで手伝ってくれた。これだけたくさんお世話になったトムファミリーを離れるのは寂しかったね。

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夕方にはアヌシーに到着。今度は、アウストラル街道の入り口のチャイテンの宿とウシュアイアまでの2日間を共に過ごしたジェレミー宅にお世話になる。

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ジェレミーはアヌシー駅に車で迎えに来てくれ、私たちと私たちの自転車を2往復して家へ送迎してくれた。家までの道中、もしかして…という予感はしていたけれど、それはもう立派なお宅だったのだ。
 
2014年4月26日〜28日 アヌシーでの日々
ジェレミー宅
ジェレミーは「僕のではなく父親の家だけど」と笑って家の中を案内してくれた。今はご両親は6週間のバカンス中のためご不在。弟さん、妹さんも私たちを歓迎してくれた。
1階には立派な暖炉、マッサージチェアー、シャワー室など。冷蔵庫は3台。
2階にはホテルのスイートルームようなバスルームが!ジャグジーつきのバスタブがあるのは驚き。ジェレミーは一回もジャグジーは使ったことがないと言っていた。私達にベッドも用意してくれていた。
そして地下にはワイナリーも。見せてくれる前にジェレミーが「1000本くらいあるかも」と言うので、私たちは「え〜!」なんて言ってたけれど、実際見てみると本当にそれくらいありそうだった。
あとなんと言っても窓のどこからでも癒しの風景が眺められるのがステキ。ヴィルフランシェに引き続き、こんな理想のようなフランス邸宅に滞在できることをとても幸せに感じた。
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アヌシー市街地
私たちの滞在場所からアヌシー中心地は12、3km離れている。ジェレミーは私たちを車に乗せて、市街地周辺を案内してくれた。旧市街は中世らしい入り組んだ街並み。こういうところは歩いているだけでも楽しい。ちょうど市場も開かれていて、骨董品やアルプス地方らしくカウベルも並んでいた。

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アヌシー湖
ヨーロッパ一の透明度と言われる湖。確かに下まで透き通って見えていた。ボートなどももたくさん。周辺には緑いっぱいの大きな公園があって気持ちいい。
ジェレミーが上からの景色も良いから、と車で登ってくれた。道中の家々はどれもジェレミーの家のように立派で驚き。あんな家に住めたらなぁと私は家を眺めているのが好きだったり。上から眺めたアヌシー湖周辺は、雲が多かったけれど陽が差し込むと緑や湖の青が映えて美しかった。

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ジェレミーの家から数十分歩いた所からの景色。緑いっぱいでとても気持ちがいい。いい季節に来ることができて本当に良かった。

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ここに住むジェレミー兄弟は3人共ランニングを毎日のようにしていた。私たちは日中のほとんどを家の中でブログや動画編集、今後のルートやビザについてパソコンやタブレットを使って作業をしていた。そんな様子の私たちを見て、「天気がいいんだ、外に出なきゃ」と何回も言われてしまった。もっともである。私たちと育った環境がまるで違うんだなと思った瞬間。


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ルートの大幅変更

2014年4月29日 久しぶりの登り坂

アヌシーのこの時期は雨が多いようでようやく今日、良さそうなお天気だったので出発することに。ゆうは年内中の走行スケジュールを念頭に起き、どうヨーロッパを抜けるか相当悩んでいた。今日の出発直前まで悩んで出た結論は、ジュネーブまで走ってそこから電車でオーストリア、ハンガリー、ブルガリアと抜けて行くというもの。とりあえず今日は40km先のジュネーブへ。

ジェレミー、弟さんに別れを告げる。とってもステキなおうちに泊めてくれてありがとうございました!

走り出すといきなり結構な勾配の登り坂だった。久しぶりに走り出した私たちにはきついきつい。でもアルプスらしい景色の中走るのはどこかうきうきしてしまう。

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国道に出ても傾斜は緩くなったものの登りはまだまだ続いた。二人とも脚に疲労を感じはじめる。途中にスーパーを見つけたのでお昼ご飯の買って、少し走るとベンチを見つけたのでそこで休憩。あとは下り!ジュネーブの街も見えてきた。

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スイス入国!どんなすてきな国だろうと思いながら入国したけれど、直後に歩行者のタバコのポイ捨てを目撃したり、車の運転の荒さを感じてしまい、ちょっと残念な第一印象になってしまった。

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今日滞在するのはウォームシャワーで見つけた家族のお宅。一週間前にもジュネーブに行く予定にしていたので予め連絡はとっていたものの、予定がなかなか定まらなかったためやっと今朝になって「今日行きます!」と連絡した先。でも快く「OK!」とすぐに返してくれてありがたかった。彼らの家はマンションの一室だったけれど、ゲスト用の部屋が用意されていた。


奥さんのレオが作ってくれた夕飯をチリ出身の夫のカリートス、それから5歳、3歳の子と一緒にいただいた。この家庭にはキッコーマンの醤油がおいてあり、子どもたちは自らブロッコリーにそれをかけていて食べていたのが意外だった。

彼らは数年前に私たちがこれから行こうとしているインドのラダックを走っていて、その時の話を聞いたり、写真を見せてくれたりした。そこで気づくことになったのだけれど、私たちはラダックへ10月中旬に行く予定と話したらレオに「それは遅すぎる、峠が閉まってしまうよ」と言われてしまった。やはり電車などを使って急いで東へ向かわなくては…

2014年4月30日 ジュネーブ価格!
ブタペストまでの電車チケットを取るためジュネーブ駅へ。しかし、想像以上に値が張り2人でシンキングタイム。駅周辺にフリーwifiが飛んでいたので、試しにスカイスキャナーでこの辺りからイスタンブールに飛んでしまう便を検索してみると…リヨンからイスタンブールへその電車の半額近くで行ける便が5月6日にあった。これで一気に飛んでしまおう!!と二人とも意見が揃った。となると、フランスへ戻らないと。。

駅周辺を散策してみると、自転車がたくさん駐輪してあるのにちょっと驚いた。他のヨーロッパの街でここまでたくさん駐輪されているのは見たことがなかった。ヨーロッパでは自転車はスポーツ的なものなので学生やお母さんたちが自転車で街中を回っている印象はないけれど、ジュネーブでは日本に近い感覚で交通手段として誰もが自転車に乗るのかもしれない。

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お昼を食べようとお手頃なお店を探すも難しそうなので、結局奥の手、マクドナルドへ。それでもびっくり、ビッグマックセットにチーズバーガー1つで18フラン(約2000円)…!スイスの所得は、世界一!というのを思い出し、ウォームシャワーのメンバーに感謝するばかり。

レオの家に帰ると、もう一泊することを伝えた。今晩レオは外出すると言うので、私たちはスーパーへちょっと買い出し、カリートスと子供たち、それからカリートスのチリの友人2人も来て、合計7人分の夕飯を作ってあげた。ナスとトマトの醤油ベースのソースをかけたスパゲッティーを「おいしい!」と言ってくれてひと安心。久しぶりにスペイン語で会話できて楽しかった。
(ジュネーブの滞在中あまり写真を撮っていなくて残念。)


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ふと目の前に、モンブラン

アヌシーに帰ってきました 2014年5月1日
レオたちの家を出発する前に、今までのゲストたちが書いていったノートに私たちもメッセージを残した。そこへ折り紙を貼ったら、レオは喜んでくれた。レオもまた日本が好きで、北野武の映画や日本食にも興味を持ってくれていた。

今後6日の飛行機に乗るまで、図々しくもジェレミーの家で数日待機させてもらうことにした。そのため電話やメールでジェレミーと連絡をとると、ノープロブレムと言ってくれた。本当にありがたい。

出発直後、雨がちだったのでレインウェアを着るためビルの前で止まっていると、会社員らしき女性が出てきて「ホットチョコレートでも飲みなさい」と2人分持ってきてくれた。彼女のおかげで雨の中、来た道を戻る憂うつさがやわらいだ。

また同じ国境を通過し、おとといくだった坂を登り返す。なんだかリオンからアヌシー、ジュネーブにかけた数日が無駄だったように思えるけれど、ジュネーブに来て彼らに「もっと早くラダックに行ったほうがいい」と言われなければあとでもっと切羽詰まったことになるのであれば、とても意味のある道のりだったと思う。と、人生に無駄なんてないんだと言い聞かせながら登る。フランスへ入るとだんだん晴れてきた。

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(左上:行きは通らなかった橋を通過してみた(フランス)。右上:その橋からの風景。下:ゆうが気になって撮ったクラシックカー)

ジェレミーの家に到着すると、妹さんしかいなかったけれど、私たちが「また戻ってきてごめんなさい」と言うと嫌な顔せず「気にしないで」と言ってくれ、夕飯も出してくれた。ジェレミーと弟さんが帰宅すると、笑顔で再び歓迎してくれた。ありがとう!

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私たちが体験したヨーロッパの生活 2014年5月2日
今日はのんびり。ゆうはジェレミーに車で近くのアウトドアショップに連れて行って必要な物を買い足していた。

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ここでの食事は夜は一緒に、それ以外は、スーパーは車ではないと行けないところにあるので「家にある食材を好きに使っていいよ」と言ってくれたので、パスタなどを作っていた。ヨーロッパ家庭のキッチン事情というと、ほとんどが電気コンロ(IHではない)で食洗機もあって当たり前。食洗機は毎食回さず、容量がいっぱいになるまで貯めておくよう。だからか?彼らはお皿をたくさん持っている。ゴミは流しの下の収納スペースにゴミ箱がおいてあり、オーガニックとそれ以外に分かれていた。日本でもほぼ同じだけれど、ペットボトルやカン・ビン、紙などはリサイクルに回すのでほとんどゴミは出さない感じ。
あと食生活で思ったのは、彼らはヨーグルトやチョコレート、ホームメイドのお菓子はよく食べるけれど、スナック菓子はまるで食べない。などなど、真似したいところもたくさん見つけられた生活だった。

夕方になるとジェレミーたちの従兄弟や、弟さんの職場仲間が来てちょっとした食事会なものが開かれた。15人は超えていたけれど、この家では問題はなし。やっぱり両親がいない時によく友人たちを呼んで集まるそうだ。ジェレミー兄弟は英語はとても堪能で、みなさんもそれなりに英語はできて旅や仕事の話を少しすることができた。たくさんは話せなくても、こんなにフランスの生活に溶け込めてとてもいい体験ができて幸せである。

2つのお城 2014年5月3日
ジェレミーは私たちの行きたいところを聞いてくれ、車で連れて行ってくれた。今日は私のリクエスト、castle。

Château de Menthon-Saint-Bernard

ディズニーが「眠れる美女」を描くときにインスピレーションを受けた城と言われている。遠くから見えるお城もステキ。

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(左下:お城近くの教会。右下:ジェレミーは様々な植物にとても詳しく、「これは潰すとにんにくの臭いがする」と教えてくれた)

Château de Montrottier

13世紀に建築されたお城。こちらは中を見学。世界中の家具や武器、陶器が集められて展示され1919年以来、公開されるようになったよう。らせん階段を登って見ることができた景色も良かった。

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帰道にスーパーに寄ってもらい、食材を買ってお礼としてカレーをふるまうことにした。けれど弟さんと妹さんは外出して、ジェレミーと3人になってしまった。カレー粉は日本のものなので「Japanese Carry」というと、ジェレミーは気に入ってくれ、「カレールーを見つけたら買ってみる」と言ってくれた。

晴天のシャモニー 2014年5月4日
今日は、一度は自転車で向かおうとしていたシャモニーへ。山々の景色を見たかったので、車で連れて行ってくれてとても嬉しかった。

車で走ること1時間ほど。突然目の前に大きな山脈があらわれ、わたしたちはびっくり。

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エギーユ・デュ・ミディ展望台
ロープウェイで一気に3842mまで登ることができててしまう。展望台はとても寒く、ダウンに手袋もないと凍えてしまう。日本人旅行者にも会い、日本人のガイドさんが「ここからマッターホルンはめったに見えないのに今日は良く見える」と言っていた。確かによく澄んでいて遠くまで曇ることなく、すべてが見える。そんな日に私たちも来れて幸運だった。この日を選んでくれたジェレミーにも感謝。

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この後はシャモニーの街を少し散策。上空ではパラグライダーが飛んでいた。晴天で気持ちのよい一日だった。

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ヨーロッパの地を、離れて

準備は万全に 2014年5月5日
アヌシーからリオンの空港までは120kmほど。最初はその距離を2日間かけて走るつもりだったのだけれど、モンブランのために晴れ待ちをして、走るのに充分な時間が失くなってしまった…今日か明日、ここを出るかの意見が二人で割れてしまったけれど、結局もう一泊することに。居られるだけ居てしまって、ジェレミーたちにお世話になり、申し訳ない気持ちと感謝の気持でいっぱいです。

今日は主にイスタンブールや今後のビザ取得についての情報収集や、日本へ絵葉書を書いたり、飛行機に積むためパッキングをし直したりと作業に時間を費やした。それから、シェンゲン国へのフライトの時に揉めた経験から、トルコから第三国に抜ける航空券を念のため偽造してみたり。

何かしらのトラブルがあるフライト 2014年5月6日
飛行機は18:30発。アヌシーから空港の近くの駅までは電車に乗るけれど、その前後は走らなくてはならない。あまり電車の本数がなく、それに空港での自転車パッキングの時間に余裕を持たせるため、出発したのは朝の5時。昨晩、ジェレミーたちにお礼を伝えておいたので、今朝は薄暗い中ひっそりと出発した。

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まずはアヌシーからの電車に間に合いひと安心。そして電車も時間通り目的の駅に着き、またひと安心。次は空港まで25kmほど走る。なんとか予定の11時に空港に着くことができた。

自転車パッキングはもはや慣れたもの(私はできませんが)。順調に完了したので、早めにチェックインをと思ったら4時過ぎまで窓口が開かなく、3時間くらいただ座って時間を潰すことになった。今回のチェックインは問題なく終わり、心配していた第三国への出国チケットのチェックは全くなかった。きちんと構えていた時ほど何もないもの。ただ手荷物検査で、ゆうはパソコンやカメラやなんだか細かいものを持ち込んでいて、検査官に何度も「もう一度通せ」と言われてキレていた。

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そして機内で座って待っていたら、こんなアナウンスが聞こえてきた。「エンジンの起動に失敗し、再起動するので10分ほどお待ちください。」しかし、結局離陸したのは1時間後。私の隣のムスリムの大変恰幅のよいおばさん(お腹まわりが大きすぎてテーブルを倒せないためか、食事制限しているのか?パンだけ食べていた)は、エアコンも効かない機内での待機は辛そうだった。

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(機内に入るとシェフもお出迎えしてくれた。期待していた機内食は今までの中で一番おいしかった!今後もトルコ料理に期待できそう!)

大好きなフランス、さようなら!


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