アウストラル街道の本気。

2014年2月11日 アウストラル街道後半へ、再スタート

4泊したコイアイケを後に再出発。コイアイケでは、汐見荘で一緒だった友人との再会を楽しんだり、壊れた自転車部品やアウトドア用品を買い直したりと毎日忙しく過ごした。

道は舗装路、心地よい風を受けながら前に進んでいく。
鬱蒼とした北部パタゴニアの自然は姿を消し、パンパを思わせる草原が広がっている。1100mの峠まで自転車を漕いでキャンプ場で一泊。

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薪ストーブのシャワーがあったので火を起こしてお湯を温めてみた。薪のシャワーは初めてだったけど、予想以上に熱々のお湯が出る。すぐに水になってしまうチリのガスシャワーより安心快適だった。
夜は各キャンプ区画にある小屋にマットを敷いて眠りについた。

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2014年2月12日 あれが、かの有名な!

朝、昨日の薪シャワーがおもしろくなってしまって、もう一度沸かしなおして入ろうかと思ってしまったくらいだった。昨日登った1100mの峠は一気に800mまで下り、また1000mまで上がる。この登って下って登って、という繰り返しが一番疲れてしまう。

ようやく峠を越え坂を下ると目の前に現れた美しい峡谷。
その迫力にしばし見とれる二人。旅人の中で有名な、セロカスティージョ(山)は雲がかかって見えないけど、この景観の素晴らしさはなかなか言葉では言い表せない。

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(ちょうどミラドール(展望台)があったのでお昼休憩も兼ねてのんびりした。)

道は引き続き、「舗装の下り坂」。一番走りやすいパターンだ。
サクッと走って、本日はたった36kmで終了。セロカスティージョの村に泊まることにする。

セロカスティージョの村で泊まった宿は部屋からセロカスティージョが一望できた。マウンテンビュー!
しかも6000ペソ(だいたい1000円くらい)という今までで最安の宿。キッチンもあるし食堂も広いし、自転車用の小屋もあるし。
アメングアルの宿に匹敵するくらいいい宿だった。英語を操るおばさんも親切。

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2014年2月13日 未舗装再び

もう一泊したくなってしまった宿だけど、頑張って出発することにする。
このセロカスティージョ村からアウストラル街道最後のオイギンス村まで約400kmは未舗装だ。舗装路は600kmほど南下したエルチャルテンまで無い。覚悟を決めて、再び未舗装路を漕ぎ始める。

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この日は本当に景色が素晴らしかった。遠くに見える山と青空のコントラストが今までにない風景を作り出していて見惚れてしまう。

道は良いところもあれば、砂利が深く押すこともある。途中、峠もあったけど、日暮れ直前に野宿スポットを見つけ泊まることに。走行距離は60kmほど。

野宿場所の河原に乾いた枝が多く残っていたので焚き火を始める。最近焚き火がマイブーム・・・。

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2014年2月14日 この日も景色は絶好調!

今日はマーブルカテドラルという奇石群で有名なトランキーロを目指す。

著名なガイドブック「地球の歩き方」には、実はこのアウストラル街道のことは1字も書かれていない。パタゴニアといえばカラファテのフィッツロイやパイネの山々、そしてウシュアイアと相場が決まっているらしい。

そんなアウストラル街道の中にあって口コミで目指す日本人が多いのがこのマーブルカテドラルの奇石群だ。

ただ個人的にはアウストラル街道はアウストラル街道の全景色が素晴らしいのであって、マーブルカテドラルも美しいけれど、まったく比較にならないなぁ。と感じていたりする。よくアウストラル街道の話をすると「ああマーブルカテドラルですか」というような流れになることが多いのだけど。「いやいや、アウストラル街道は名所が一つしかないような場所ではないですよ」と抗弁したくなること多々あり。。

小さい峠を越え川沿いの道に出ると、この日も素晴らしい光景が広がっている。絶景という言葉が氾濫している日本では、この言葉が場合によっては陳腐な印象を与えてしまうけど、この日はまさに“絶景”としか言いようがない。

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美しい道をひたすら進む。
途中、別の町への分岐点を少し過ぎたところに宿兼レストランがあって久しぶりのレストランでの昼食をとった。

そのままトランキーロヘ向かっていると、先を進む彩が反対側から来た別のサイクリストと話をしている。「スペイン語も英語もあまり得意ではない彩が立ち話なんて珍しいな。」なんて思って近づくとなんと日本人サイクリストだった。

そのサイクリスト、水口さんはウシュアイアからニューヨークを目指して北上中。相変わらずみんなスケールが大きい。
同い年ということもあって話が盛り上がったのだけど、お互い行く方向も違うし、近くに宿もない。連絡先だけ交換してお互いの健闘を祈る。またどこかで会えたらいいな。

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(薩摩中央のインパクトあるユニフォームを着た九州男児、水口さん。どこからどうみても日本人!)

さて、ようやく到着したトランキーロ。
マーブルカテドラルがあるだけあり、アウストラル街道の中では別格にツーリスティックな町だ。
「ツーリスティック」という言葉には僕の場合どちらかといえばネガティブな意味を含んで使うことが多い。要は観光客慣れしていて、サービスが良くない、温かみがない、というような感じだ。

例に漏れず、この町も宿探しが難航。
いつも通り中心地からちょっと距離がある宿から当たっていくも、中に人がいるのにチャイムを無視し居留守を使われたりと、信じられないことばかり。泊まった宿も横柄な態度のおばさんであまり良い印象がない。

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