憧れの、アウストラル街道

いよいよ憧れのアウストラル街道。
チャイテンからラフンタまでの日記です!

2014年1月21日 ずーっと雨!
プエルトモンを出発し、チャイテンの港についたのは朝7時。
窓から外を見ると、灰色の雲が低く垂れ込め、強い雨が降っている。
アウストラル街道初日は雨のスタートになった。

宿を探すも、まだ朝早いのか、ツーリストインフォメーションが開いていない。
しかたなく雨の中あちこち走り回って宿を探すも、値段が高かったり、空いていなかったりで、なかなか良い宿がない。んー、困った。

仕方なく雨宿り。仕切りなおして9時頃ようやく町外れの民宿に泊まることを決めた。
ガレージに自転車をとめて、薪の暖炉で暖まる。こういう寒い日は、薪の暖炉がいい。
特に雨で、気分も暗くなりがちな時、薪の炎はこころも暖めてくれる。

メールをチェックすると、ちょうど一緒にチャイテンへきた友人が近くの温泉に行くという。アウストラル街道をゆっくり楽しもう!という気概で来た僕たちなので、雨をおして参加することに。

雨の中ワゴンで走ること30分、Thermas de Amarilloという露天温泉プールについた。温度は少し低いのだけど、十分に浸かれるプールで1時間のんびり。顔と頭は雨に濡れ、体は温かいという変なプールだった。

夜は宿のキッチンを借りてしっかりご飯。

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(雨の中到着する Don Baldo号)

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(次々に上陸するサイクリストたち)

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(雨の中の露天温泉プール。寒かった~)

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(チャイテンの町の名物おじさんニコラス。この町の観光案内所にいます。ついつい熱中して周りが見えなくなるおじさんです(笑)

2014年1月22日 Youtubeで音楽談義。からの~
朝から雨。すぐに連泊決定。ドイツ人とフランス人のサイクリストも同じ宿、チャリダーばかり5人で晴れ待ち宿泊をする。一日ブログを更新したり、サイクリスト談義に花を咲かせたり。そんな感じで過ぎてしまった。
雨が降っていて特にすることがないので、みんなでそれぞれオススメの音楽をyoutube動画を見せ合うことになった。
それぞれ趣向を凝らした動画をみんなに見せる。
「次は君の番だよ」と言われて、見せたのがJudy and Maryの曲。
特になにも考えてなくて、旅行中ときどき聞いてた曲だったから、つい再生してしまった。
すると、やはり日本人の奇抜なファッションが気になったドイツ人の教師トーマスは、「日本の女子高生はみんなあんな格好をしているのか?教師はどうしているのか?」とひとこと。

「いやいや、違うよー。そんな格好はしてないよ。でも、やっぱり高校によってそういう格好をしたがる子もいれば、真面目な格好をする子もいるし、教師たちも荒れている学校ほど強く抑圧する傾向にあるんじゃないかな。」と答えておく。いやー英語で答えるのに四苦八苦。難しいですなぁ・・・。

福島の現状についても質問を受けて、立ち入り禁止区域が設定されていること、や、現在は火力発電で不足分の電力をまかなっていることなどを説明。

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(Youtubeで好きな動画をみせる各国のチャリダーたち)

2014年1月23日 灰に埋もれた町
この日は朝から綺麗な青空が広がっていた。だけど、僕たちはもう少しやりたいことがあったので、もう一泊だけすることに。ドイツ人&フランス人3人組は出発。
このチャイテンの町、実は数年前の火山爆発で人口4000人の町が、たった400人になってしまったことで有名だ。チリ政府は町ごと移転させようとしていたみたいだけど、結局その話はなくなり、徐々に住民が戻ってきているみたい。川沿いには土石流で埋まってしまった家が並んでいた。

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2014年1月24日 身近な氷河?

いよいよチャイテンから出発する。お世話になったオーナーに挨拶をして、スーパーで買い出しを済ませ、いざ出発。オーナーは彩のほほに顔を近づけて、「ちゅっ」と音をたてる。南米流のあいさつだ。
僕のほうをみて「いやー南米の挨拶の方法だから、ごめんね。」と一言。
「いやーいいよ~気にしないで~」と応じて別れの握手。

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(快く泊めてくれた宿のオーナー)

アウストラル街道。憧れていた道を走り始めた。この日は晴れ。興奮気味の僕はいたるところで「おー」とか「すげー」を繰り返してシャッターを切っている。久しぶりにGoproも動かして、カメラに向かってひとりごとを言ったり…。
アウストラル街道の第一印象は、とにかく緑が深い、ということ。一年の半分以上雨が降り続くこの地では、植物が豊かすぎるほど育っている。目を開けると視界の70%の色が緑だ。もう緑。全部、緑。そんな道をひたすら走る。

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未舗装路に変わりしばらく漕いでいると、道端にキャンプ場を発見。今日はここに泊まることにしてテントを張っていると、なんでも歩いて1時間のところに氷河があるらしい。なんの変哲もないキャンプ場なのに、ちょっと歩くと氷河がある。そんなこと一つにしても僕たちにとってはいちいち驚きだ。早速氷河を見に行くことにした。

氷河までのハイキングコースは、パタゴニア原生林の中をうねうねと縫うように切り開いてある。苔やシダ、木々は瑞々しく育ち、不純物がまるで存在しないかのように空気が透き通っている。

そして目の前に現れた氷河。テレビでしか見たことがない氷河をこんなにあっさりと見れてしまう。そしてその迫力。アウストラル街道初日にして、もうすでにその魅力にやられはじめてしまった。

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2014年1月25日 チャリダーの聖地
氷河が見られるキャンプ場を後にして、一路ラフンタの町を目指す。この日は峠がひとつある。未舗装の上、河原の砂利を敷き詰めたかのような道は走りにくいことこの上ない。そんな峠で、僕の自転車のチェーンがギアを巻き込み、あろうことか変速機のアームをねじ曲げてしまった。応急処置をしたものの、変速がスムーズにできない。この先コジャイケの町で修理することにし、ひとまず先に進む。3時間をかけて峠を越え、ようやくチャイテンの次の町、サンタルシア村へ。

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(大事な部品、変速機のアームが曲がってしまった・・・。)

スーパーで買物をしていると、アメリカ人とイギリス人のサイクリストが通りかかった。本当にサイクリストが多い、このアウストラル街道。ちょっとしたあいさつをして前に進む。
4人で前に進むと今度は前から別のサイクリストが走ってくる。道端でこの先の路面状況について「あーだ、こーだ」と話し込む。

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この日はなるべくラフンタの町に近づきたかったので、ぎりぎり20時ころまで走って、廃屋の脇にテントを張らせてもらった。

2014年1月26日 今日は走る日!
ラフンタの町まではあと50㎞。未舗装だと大体一日の走行距離が50㎞なので、今日も1日走り続けることになりそう。
この日は朝から天気が悪い。曇り空が広がり、あたりの景色もどんより灰色。峠はないのだけど、こまかなアップダウンが続き、砂利道で走りにくい。今日はとにかく走行日、ということに決めてひたすらペダルを漕ぐ。20時頃ようやくラフンタの町に到着。自炊する気力もなく、町のレストランにはいる。も、頼んだポジョ・アサード(焼き鳥)は、半生で、再度焼きなおしてもらうことに。
うーん、ちょっと残念な一日だった。

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(ラフンタまでの道のりは舗装工事の真っ最中。崖を切り崩して、道路に砂利が敷き詰めてあるので走りにくい。)


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