ペルー~ボリビア間の国境、デアグロアデーロ通過を映像にしました。
係官に物を盗まれるとか、賄賂を請求されるとか、いろいろ噂がある国境ですが、結論から言えば、活気があって係官の対応も親切で、なかなか魅力的な国境でした。
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映像の更新が随分遅れてしまっていますが、鋭意制作中です!
マチュピチュ村に行くまでの出来事を映像にしてみました。
マチュピチュ村へは鉄道でいくのが普通とされているけど、バスでいくこともできます。
でも、その道中はかなりハード。結局日が暮れてしまいました…。
宝石の道 13日目 2013年11月30日
いよいよ最終日。さて、今日はいよいよアタカマに到着する(予定・・・)
ようやく文明がある町に戻ることができる。
この13日間はとても貴重な経験だった。平均標高4500mで自転車を押し続ける、なんてことは、もう人生ではないだろうし、地球のものとは思えないような景色を見ることも少ないと思う。
この大変な経験が、今後の自転車旅行の血となり肉となって僕たちを支えてくれるんだろうな、と心から思う。
(ブランカ湖から望む、宝石の道)
朝7時に最後の幕営地を出発。一路、ボリビアとチリの国境を目指す。
8時頃に国立公園事務所に到着。コロナダ湖の事務所で買ったチケットを見せて事務所を出る。
この事務所周辺には、ホステルと中に商店があった。そこから国境までは上り坂。最後の峠を目指す。
(欧米人のツアー客に話しかけられる。彼らはこれから3日間でウユニに向かう。「僕たちは12日間かかったんだ」というと、周りの欧米人を集め出して、人だかりができてしまった。)
4kmほど走ると見えてきた。ボリビア・チリの国境だ。ボリビアのイミグレーションはとても小さく、係官は1人だけ。ずっとここに1人で住んでるのかな…。
パスポートに出国のスタンプを押してもらう。1ヶ月いたボリビアともいよいよお別れ。
そして、3カ国目、チリに入国!
ただ僕たちは入国よりも舗装路。アップダウンが続くけど、あと少しで舗装路だ、と二人で頑張ること数km。目の前にようやく舗装路が現れる。実にラパス以来1ヶ月ぶりの舗装路だ。
舗装路ーっ!
この道を自転車で走ったものなら誰でも叫ぶ、この喜び。舗装路だ。
ここからアタカマまではずっと下り坂。なんと4600mから2500mまで一気に2000mも下るスーパーダウンヒル。スピードも今までありえなかった30km/h前後を記録。目の前にアタカマ砂漠がどーんと広がってとても気持ちがいい。この13日間のご褒美のようだ。
15時頃、チリで初めての町、サンペドロ・デ・アタカマに到着。
イミグレーションを探して、入国手続を済ませる。荷物検査もあり、X線で荷物をチェックされる。が、検査官はほとんど中身を見ず、iphoneで音楽を聴いていた。
そして驚いたこと!人種がヨーロッパ系。今までずっとアンデスのインディヘナに囲まれて生活してきた。気候と合わせ、まるでヨーロッパに来たようだ。
(ようやくサンペドロ・デ・アタカマに到着。実に10日ぶりのまともな町だ。)
事前に調べておいた宿に向かう。も、値段を聞いてびっくり。ドミトリーで8000ペソ(1550円)、直近のボリビアではドミトリーで30ボリ(450円)だったので、なんと3倍の値段だ。ひぇ~。
まぁ、もう今日は特別。さっさと宿を決めて、レストランへ。
久々のまともなご飯を食べて一安心。
日本の両親、友達にもサンクリストバル以来10日ぶりに生存のメールを送る。
宝石の道、終了!
おつかれさまーーーっ!
【走行データ】
水平距離 | 61.85km | 沿面距離 | 62.03km |
経過時間 | 8時間39分20秒 | 移動時間 | 5時間30分45秒 |
全体平均速度 | 7.17km/h | 移動平均速度 | 11.25km/h |
最高速度 | 47.86km/h | 昇降量合計 | 2708m |
総上昇量 | 402m | 総下降量 | 2306m |
最高高度 | 4663m | 最低高度 | 2427m |
宝石の道 12日目 2013年11月29日
宝石の道も気がつけば12日目。ウユニから出て12日目。今日は、宝石の道、最後の湖、ベルデ湖、そしてブランカ湖を目指す。距離は40kmほど。途中に4700mの峠がある。
フランス人とベルギー人のサイクリスト2人に別れを告げて、ペダルを漕ぎ始める。
道は概ね安定。自転車に乗ったまま走ることができる。
途中で、後から出発した彼らに抜かされてしまった・・・。やはり欧米人は体力がある。
僕たちもペダルを漕ぎ続け、12時頃、ようやく4700mの峠に差し掛かった。
下り坂を緩やかに進み、16時頃ブランカ湖畔に到着。
(何度見てもこの景色には驚かされる。僕たちを囲んでいたその景色とも、いよいよお別れだ。)
ここからベルデ湖畔までが悪路だった。久々の深砂で自転車を押すことに。結局ベルデ湖畔到着は17時過ぎになってしまった。
宝石の道最後のキャンプ。いよいよ終わりかと思うと、この12日間のことを次々と思い出す。
チリは動植物の持ち込みにとても厳しい国。この最後のキャンプで、引っかかりそうな食べ物を全て使って料理を作った。
目の前に広がるブランカ湖を眺めながら就寝。
【走行データ】
大きな地図で見る
水平距離 | 38.20km | 沿面距離 | 38.33km |
経過時間 | 10時間21分05秒 | 移動時間 | 6時間44分35秒 |
全体平均速度 | 3.70km/h | 移動平均速度 | 5.68km/h |
最高速度 | 14.51km/h | 昇降量合計 | 813m |
総上昇量 | 375m | 総下降量 | 438m |
最高高度 | 4730m | 最低高度 | 4328m |
宝石の道 11日目 2013年11月28日
今日は、休息日。このチャルビリ湖畔でのんびりする。
と、いうのも、このチャルビリ湖畔には、温泉(?)があるのだ。
朝はいつもどおり日の出とともに起床。なんとなくカメラをもって温泉に向かう。
湯気が朝日に照らされて幻想的な光景が広がる。
温泉に行くと、宿のおじさんが湯量の調整をしていた。この後来る、大勢の観光客のために水位を上げているようだ。湯量は浴槽の下にある3つの穴で調整する。平たい岩で穴を塞いだり、開けたり・・・と原始的な方法で調整していた。
ホステルが飼っている動物たちが草を求めて歩き始める。一日の始まりの風景。
9時頃にランクルの観光客が集まり始める。前夜にコロナダ湖で宿泊した観光客が湖につく時間帯だ。わらわらと集まる観光客。動物たちと観光客と温泉。
さて、観光客がいなくなった10時、僕たちも温泉に入ってみることにする。まーったく使わずにバッグに眠っていた水着を初めて出して着てみる。
温度は39℃くらい。とても心地よく、ずっと浸かっていたくなる。
水も本当に綺麗で、底は砂利が敷き詰められている。
ここまで大事に運んできたビールをついに解禁。重さは合計で1kg。でも、それくらい大したことない!
この温泉を楽しみにここまで頑張ってきたのだ。ひさびさの休息日、温泉でのんびり疲れをとることができた。
——
さて、この湖畔には僕たちとは別にサイクリストが2人いた。フランス人とベルギー人のサイクリストだ。(名前を聞きそびれてしまった。)
このうちフランス人のサイクリストとは、実は宝石の道初日に会っている。僕らを抜かしたサイクリストのうちの1人だった。彼はここに2泊目、だそうだ。彼はこの温泉がとても気に入っているみたい。
(余談にはなるが、彼らはこの温泉をホットプールと呼んでいた。温泉、というとなんとなく味わい深い感じがするが、ホットプール、というと、なんとなく残念な感じがするのは何故だろう…。)
このあまりにも厳しい宝石の道、そこを自転車で走る仲間、ということでおのずと会話が弾む。「あの峠はどうだった」とか「こんなことがあったとか」。そして当然のごとくお互いの装備紹介へ。それぞれ工夫しているオススメの装備を教えてもらう。
(たまたま3人共同じソーラーパネルを使っていた。ソーラーパネルを傷つけない方法と、スポンジをパネルの間に挟む技を教えてもらった。)
ベルギー人のサイクリストは、なんとこの宝石の道でリムが裂けたらしく、ダクトテープでぐるぐる巻にして応急補修していた。
(ベルギー人のサイクリストは、フランス語とドイツ語が母語。当然、英語も話し、彼女がスペイン人だから、とスペイン語もペラペラで僕と同じ28歳だった。育った環境が違うとはいえ、4ヶ国語のネイティブスピーカーとは・・・。ずるひ・・・。)
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宿に戻って、朝ごはんを食べる。今日はの~んびりスペイン語でも勉強しようと、本を広げて単語を覚え始める、が、このホステルの子どもたちが邪魔をする。
(僕の単語帳を食べる女の子・・・お行儀が悪いよ~。お兄ちゃんは少しお利口さん。)
ここで生まれて生活しているのだろうか?学校には行っているのだろうか?
ふと、日本の子どもたちのことを思う。同年代の子達は何をしているのだろうか。
スマホでゲーム?youtubeでアニメでもみているのかな。一体どちらがよいのだろう。
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温泉の水が予想以上に綺麗だったので、洗濯をすることに。ここ10日間、砂から身を守ってくれたウィンドブレーカーを洗うと、水が真っ茶色に…。
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欧米人には有名な観光スポットのようで、改造した自家用ディフェンダーで乗り付けてくるフランス人家族もいた。自分のキャンピングカーをフランスからここまで運ぶのに一体いくらかかるのだろう…。遊び方のレベルが違う。
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宿に当然電気はひかれていない。なので、ここではバッテリーに蓄電をすることになるのだが、その発電機はなんと使い古された車…。発電機のほうが効率がよいのだけど…。
こんな感じで完全オフ日を消化。明日はいよいよ最終ラウンド、ベルデ湖へ向かう。
宝石の道 10日目 2013年11月27日
今日は宝石の道でもっとも高い峠、4900mの峠を越える。
傾斜はそれほどでもないけど、どうもペースが上がらない。風も吹いていないし、路面状況も悪くないのだけど。。のろのろ坂道を登っていると、お決まりの強風が吹き始める。
今まで路面状況があまりにも悪すぎて、あまり話題に上らなかった風。路面状況が改善した今、一番の大敵は何より風だ。
この風はウユニを出た10日前からずーっと吹き続けている。基本は西風なのだけど、地形によって北西の風になったり、南西の風になったり、風向きを変える。実際のところ、この風は常に僕たちにとって向かい風だった。ウユニを出た頃は南西の風として襲いかかり、宝石の道に入る直前は北西の風として襲いかかる。宝石の道に入れば、ほぼ南風という具合で、南進する僕たちに立ちはだかる。
朝は10時半にもなれば、それまで無風だった大地に風が流れ始める。その後12時頃に風速はピークをむかえ、そのまま19時頃まで勢いは衰えることがない。
(風速計はついに秒速20mに!風速20mで自転車って漕いでいいのかな…。写真だと風が伝わらないのが残念。いずれ動画で公開します。)
この日も向かい風にあおられ、ペースは上がらない。それに、なんといってもここは4700m。
いかに高地に体が慣れた、とはいえ、酸素不足はどうしようもない。
10m歩いては、肩で大きく呼吸し、なんてことを何回も繰り返しながら、ようやく峠の最高所に到着した。
標高は4943m。5000mまであとすこし、そんなところを自転車で走ることになるとは。。標高5000m。。。
(相変わらずの絶景が広がる宝石の道。空の青さは言葉にできない。青!)
峠の頂上から道は東進する。今まで強烈に吹き付けていた風は、追い風に変わる。さっきまでひいひい言っていた上り坂をほとんど漕がずに登っていく。。恐ろしや、風。
程なくして、道は下り坂に・・・。
しかし、この下り坂。路面に大きな岩が転がっていてスピードが出しにくい。それなのに、後ろからは猛烈な追い風が吹いてくる。ブレーキをかける手も痺れてくる。
風は強すぎると、追い風でも困る・・・。
道は南に進路を変える、風は横から吹き付ける。が、目指すチャルビリ湖まであとすこし。最後の力を振り絞って自転車を押す。18時頃、目的のチャルビリ湖に到着。
唯一のホステルに宿をとる。
夕食はラザニア、例のごとく、テーブルごとに配膳されるので、あまった分を頂いてしまった。
この日は、そのまま就寝。
宝石の道も残すところあと100km。ようやく先が見えてきた。
【走行データ】
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水平距離 | 40.77km | 沿面距離 | 41.23km |
経過時間 | 16時間02分50秒 | 移動時間 | 7時間55分05秒 |
全体平均速度 | 2.57km/h | 移動平均速度 | 5.21km/h |
最高速度 | 22.71km/h | 昇降量合計 | 1241m |
総上昇量 | 545m | 総下降量 | 696m |
最高高度 | 4943m | 最低高度 | 4353m |