南アジア」カテゴリーアーカイブ

インドへ!

ようやく中央アジア脱出だ!

ワハン回廊を走り、すっかり中央アジアに疲れてしまった私たちはインドが楽しみで仕方なかった。
インド、ニューデリーに行けば日本食が食べれる!!
それほど日本食に飢えていたこの2ヶ月だった。。

フライトの日、早朝6:30にひっそりベローニクさん家を出て空港へ。7:00くらいに着き、パッキング開始。
自転車をまとめ、いつもどおり空港のラッピングサービスを利用するも、スタッフが下手くそ・・・。
どこの空港もたいていうまくやるのになぁ。

今回はタジキスタン航空を利用したため、預け荷物の規定は一人一個20kgまでと少ない。
エクセスチャージ(追加料金)も高く、ゆうが交渉してくれ3万円くらい。。もう一人分の航空券が買えてしまう。驚いたのは、機内手荷物の重さまで計られて(私たちのは明らかにデカイのだけれど)、規定の5kg以上はオーバーチャージに足されてしまった。

出国審査は何事もなく、あっさり済んだ。

搭乗する前に航空機をiPhoneで撮影したら、職員にさっと取り上げられ「いくら払うか?!」とお金を請求してきた。「撮った写真は消すから!」と何とか返してもらった。全く軍事施設でもないのに何なんだろう…最後の最後まで印象を悪くしてくれたよ、タジキスタン。

10:30、予定時刻通り旅立った。

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別世界、インド

ニューデリーに2時間10分で到着!近い!時差は30分日本に近づいた。

降りるとモワッとした湿気が身にまとわりついてくる。明らかに気候が違う!ヒマラヤ山脈を超えてきた、ここはインドだ!!と実感が湧いてくる。

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インドの入国審査も簡単に済んだ。ただ、入国カードを書いている時にインド人に「日本人か?僕の名前を日本語で書いてくれ。」と絡まれてしまう。最初の1文字は漢字で書いてあげたけれど、どうにも次が思いつかず残りはカタカナにしてしまった。でも彼は喜んでくれたっけ。

デリーではゆうの知人、本村さんの家にお世話になる。彼のドライバーが私たちを迎えに来てくれたので、安心して空港を出ることができた。

空港を離れると次第にインドが見えてくる。道は、車、オートリキシャー、人、何やらでごちゃごちゃ。車線なんて関係なし。隙間があればオートリキシャーが入り込んでくる。道脇はゴミだらけ。あちこちで絶え間なくクラクションが鳴り響く。だけど、ところどころ立派なきれいなビルも見える。でも野良牛や野良豚もチラホラ。今までとはまた違う世界にやってきてしまったようだ。

(この記事は、2014年9月5日の出来事です。)


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インドの両極端?を体験

インドらしくないインド

★日本食レストラン
デリーに到着した夜、日本食が食べたくて仕方なのない私たちは、本村さんと早速日本食レストラン「たむら」へ向かった。
日本食レストランに入ったのはフランスのリヨンのラーメン屋以来。
私はあたたかいかき揚げそばを注文。まだお腹の調子がよくないゆうは、味噌煮込みうどんを注文。
かき揚げそばは、たっぷり野菜が入ったかき揚げがのっていてボリュームがあった。
味噌煮込みうどんも具だくさん。
インド人シェフの作る日本料理だけど、味付けも、清潔感も日本レベル!文句なくおいしかった◎

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日曜には、少し遠いグルガーオン市にある日系ホテルへ。
本村さんのオススメで「歩き方」には載っていないお店「来富」にも行ってみた。

このホテルは、どうも日本人のために作られたホテルのようで、中には読売新聞なんかもおいてあった。

すっかり和風の世界。まわりは日本人ばかり。
私たちにはそれはとっても違和感があって、なんとなくそわそわしてしまう。
今までは日本語で何かを相談しあっても理解される恐れは殆どなかったのに、
周りの人の話がわかってしまう(こっちの話もわかられてしまう)のが、なんだか不思議な気分。

来富では、メニューにあった、めったに食べられない鉄火丼を選択!
マグロもたぶん冷凍だけど、私たちにとっては久々の刺し身。
味もマナーもなかなか良いお店だった。

食後、ホテルの地下にスパがあるというので、行ってみることに。
私たちにとっては、久々の大浴場、お風呂!

銭湯といった感じ。「お風呂」に入ったのは、グルジアのトビリシ以来2回目?
やっぱりいいね~お風呂は♨
お風呂あがりにはヤクルト!

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水曜日の晩は、本村さんが所属している日本人会のサイクリング同好会のメンバーの方々とご飯を食べに行った。
お店はこれまた日本食レストラン。どちらかというと、日本の居酒屋のようで、揚げ出し豆腐、唐揚げ、焼きそばなど一品物のメニューが多かった。

メンバーの方々はインドに赴任してきた駐在員がほとんど。(中には現地企業の社長さんも!)
現地採用で働いている日本人女性も1人来てくれた。インドには旅行で来て、そのまま日系企業に就職して働いているそうだ。

皆さん、インド人には苦労しているよう。
インド人のことを、故ガンディー氏の「非暴力、非服従」を文字って、「非効率、自己中」というのには、なるほど!と頷いてしまった。

★日本食材店
在インド邦人の間では有名なヤマト屋にも行ってみた。
デリー滞在中、自炊もするつもりなので、そばやのりを購入。
これからのラダック走行のために、インスタント味噌汁も。
2フロアある売り場には、日本の食材や洗剤などが所狭しと並んでいた。
でも値段は日本の3割から5割増しくらい。。ちょっと高い。。。

★自転車屋
本村に自転車屋に案内してもらった。
ゆうに言わせると、ツーリング向けの商品は一切ないが、消耗品は買えるとのこと。
値引きもしてもらえた。

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★スーパー
本村宅の近くのスーパーにも行ってみた。
ちょっと高級スーパーらしい。
何もない中央アジアから来た私たちにとっては、見ているだけども楽しいもの。
でも意外や意外。値段は結構高い。

野菜は日本の半額以下で買えるのだけど、たまごやお肉は日本より高いのもある。
世界どこでもそうだけど、日本のスーパーの物価は、実は結構安いと思う。
先進国だから、後進国だから、というのはあまり関係がないみたい。
要は需要と供給の問題。

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ちょっと遠出した別の高級スーパーには、日本のカレールーもたくさんあった。
インド人も食べるのかな?野菜もきれいにならんでるじゃないの。

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★ショッピングモール

インド市内にある大型ショッピングモール「CtiyWalk」にも行ってみた。
ここは中間層向けのモールらしい。
アウトドアブランドはコロンビアのみ。それでも、電化製品や洋服など、大きさや品揃えなどはもう完璧。
数カ月ぶりのモールに私たちは「おぉ!すごい!」の連発。
大したものは何も買ってないけど、楽しい!満足!

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これらはほとんど本村さんに連れて行っていただきました。どれも楽しかった!ありがとうございました☆

インドらしいインド

★ニューデリー駅周辺

オートリキシャーとメトロを利用してニューデリー駅へ言ってみた。メトロのニューデリー駅を出て、国鉄ニューデリー駅を跨線橋で超えるとメインバザール地区へ行くことができる。

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(リキシャーに乗った途端、子供たちの物乞いが。)

国鉄ニューデリー駅のホームでは、ものすごい光景を見てしまった。すさまじい人だかり。何ていうんだろう。。。
こんなにも人が、秩序なく狭いドアに押し寄せているのを初めてみた。
とにかく、これを間近でみて2人とも衝撃を受けたのだ。絶対にあそこには入りたくないな。

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(人混みの上を泳ぐ人。。)

メインバザール地区の通りを歩いてみる。どの店もインドの民族衣装をディスプレイしている。牛やサイクルリキシャ、オートリキシャ、車、野良犬、インド人、砂埃と排気ガスが湿度とともに、まるでサウナにいるようにベターっと、ジトーっと体にまとわりついて離れない。そして突然のスコール。

雨がぱらつき始めると同時に、路上にディスプレイしていた商品をすばやく引っ込めるインド人たち。
まさしくイメージしていた、沢木耕太郎「深夜特急」の世界がそのまま現れたよう。
その世界の中をじっくり味わった。

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★オールドデリー駅
ニューデリー駅よりさらに酷い(インドが味わえる)と評判のオールドデリー駅へも足を伸ばしてみた。
メトロのチャンドニー・チョウク駅を出ると、ごみの山がまず現れ、物乞いたちが、排気ガスと砂埃の中をふらふらとしている。

駅の入り口をのぞくと、インド人たちが足の踏み場もないほど場所を占拠して白昼堂々と寝ている。
思わず顔をしかめてしまうような悪臭が立ち込める。
物乞いたちは、人差し指で私たちの服を引っ張ったり、突っついたりしながら、かれこれ5分近くも小銭を要求してくれる。
まさにインド。これが、まぎれもないインド。

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オールドデリー駅から歩いていけるジャーマー・マスジット。入場料を高く言われたので中まで入らなかったけれど、このあたりもとにかく物乞いが多い。それでもどこか信仰の勢いを感じたモスク。

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★メトロ乗車に注意!
イスラム過激派などによるテロが時々起こるインドでは、地下鉄に乗るにもいちいちX線検査を受けなければならない。
ニューデリー駅から帰るとき、私が所持品検査で引っかかってしまう。(行きはX線はなく、目視だけだった)
食事を手づかみで食べなければならないことを想定して、スプーンセットを持ち歩いていたのだけど、その中にナイフが入っていたのだ。
これもインド。しかたなくリキシャで帰ることになった。

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(インドのメトロ。建設資金の半分以上は、JICA(日本)から支援だ。円グラフにJICA Loanの文字が。)

★INAマーケット
「デリーの台所」と言われるINAマーケット。食品も衣類もなんでも売っている。富裕層のメイドさんはここで食品を買っていくらしい。野菜もスーパーより新鮮。私たちは白菜、大根、なすを買ってみた。でも意外と高く感じた。もちろん日本よりは全然安いけれど。

肉・魚も新鮮なものが売っています…。
食肉ゾーンでは、その場で鳥をさばいて店頭に出すみたい。
私はそこに進めなかったけれど、ゆうが果敢に写真を撮りに(息をとめて)行ってくれた。

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★インド料理
日本食が恋しくてしかたなかった私たちも、そればかり食べてはいられないので、もちろんインド料理も食べました。

本村さん家の近くで初めて食べたインド料理は南インド料理のDosa(ドサ)。
生地はパリっとして、おいしい!中にマッシュポテトのようなものが入っている。二人とも結構お気に入りに。

激甘のインドスイーツ、グラブジャムーンも食してみた。あげパンみたいなものをシロップに漬け込んだ感じ。私は意外といけた!

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★南米以来の再会
パタゴニアのラフンタで出会ったちはるさんと8ヶ月ぶりに再会!
インドでまた会えるとは思ってなかったのでうれしかった!
インド門をちらりと見て、カレーがおいしいと評判のレストランへ。ちはるさんは、デリーから帰国するとのこと。旅ではたくさん感じたし、考えた。これから何をしていくか、などなどいい話ができたね。

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この記事は2014年9月6日から9月14日の出来事です。


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Lehへのフライト

今回の旅で、どうしても走りたかった3つの道。
アウストラル街道、パミールハイウェイ、そしてレー・マナリロード。
そのレー・マナリロードへ挑戦するため今日はいよいよスタート地点のレーへ飛ぶ。

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フライトの時間は朝8時40分。
自転車を飛行機に載せる時はたいてい揉めるので、朝5時にタクシーを呼び、空港へ向かった。
早朝のインドは道もすいていてものの30分でインディラガンディ空港の国内線ターミナルへ到着。
あいかわらず厳重な空港の入り口をくぐり、チェックインカウンターへ向かう。

今回、僕たちはデリーへのフライトを人生初の自腹ビジネスクラスでとった。
もちろん贅沢のためではなく、荷物の追加料金との兼ね合いを考えてのこと。
追加料金を払うより、ビジネスクラスのほうが結果的に安上がりなのだ。

ビジネスクラスでのチェックインはもちろん人生初めて。(といってもLCCだけど)
受付でEチケットを提示すると、インド人スタッフが、ささっと動いて僕たちの荷物を運んでくれる。
「空港職員の対応は理不尽かつ非効率で横柄」が当たり前になっている僕たちは、もう呆然・・・。
ビジネスクラスの威力・・・おそるべし。

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(デリー国際空港の出発ロビー)

荷物は追加料金も取られず、機内持ち込みのザック(到底機内にはもちこめない大きさのもの)もなんら文句を言われず。
しかも搭乗待合室から機体への移動は、なんと専用車。
ほかの乗客がバスで移動する中、僕たちだけが専用車での移動となった。
じろじろ見られて恥ずかしかったのは、ここだけの話。。(レーへビジネスでいく人なんていないもの・・)

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(謎の専用車で機体まで移動)

少し残念だったのはラウンジが工事中だったこと。
ラウンジのチケットをもらって勇んでロビーを探し回ったものの、結局見つからず仕舞い。
うーん、ソファでくつろぎたかったのになぁ。残念。

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レーへのフライトはわずか1時間ほどであっという間。
機内食(ビジネスは出るらしい)を食べ終わるころには着陸態勢に入っていた。

レーの空港は、谷あいにあるため、着陸が難しい。
昔の香港空港よりも更に難関。滑走路の前後とも険しい山になっているため、旋回しながら着陸しなければならない。しかも滑走路は短いし、やり直しも難しい。
こまめにエンジンのパワーを調整し、ふらふらしつつも、無事着陸。
インド人パイロットにあっぱれ!

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(山間を低空飛行する飛行機。無事着陸してホッと。)

荷物を受け取って、レーの空港を出る。
ここがレーか~。うーん、風景はタジキスタンとあまり変わらないかも…。第一印象はそんな感じだった笑

自転車を組み立てるのにたっぷり2時間を使って、レーの町へペダルを漕ぎだす。
レー空港から町へはなんと300m近く標高をあげなくてはならない。
ほぼ1ヶ月ぶりの自転車は、あれほどデリーに荷物をおいてきたにも関わらず重い重い…。

結局町に着いたのは14時をまわったころでした…。

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ラダックでゴンパめぐり

さて、無事レーに到着した僕たち。
自転車で出発する前に、近くにあるゴンパをタクシーやレンタルバイクでまわってみることにした。

レンタルバイクは、一日700ルピーが相場で、長期レンタルや9月末~のオフシーズンには、100ルピー程度の割引がある。
タクシーは距離数や訪れるルートによって予め値段が決まっていて、どこのタクシーでも大体一緒。
それでも旅行社でチャータするよりは大幅に安いし、提示された料金から100ルピー前後の値切りは可能だ。

さて、ゴンパ巡りの前に幾つかのキーワードを紹介。

◯そもそもラダックって?
ヒマラヤ山脈とカラコルム山脈に挟まれたインダス川流域が狭義のラダック地方で、広義にはさらに広くパキスタン側まで含めた地域をラダック地方というらしい。

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(とて~もざっくりしたラダック周辺の状況。間違っていてもツッコまないでください。)

周りを敵国のパキスタンや中国に囲まれ、過去にも数次に渡るインド・パキスタン戦争や中国・インド国境紛争などの舞台になってきた土地だ。

民族的には、大部分がチベット系民族で、この地域に定着を始めたのは7世紀以降。
現在は、出稼ぎのインド人の他に、亡命チベット人なども住んでいる。
(参考 「ラダック wikipedia」

◯ゴンパ
ゴンパとは、僧院のこと。キリスト教でいう修道院。
僧が修行する施設で、ラダックやザンスカール・バレー、スピティ・バレーに多く存在する。

僧は、5、6歳から出家し、修行を始めるらしい。妻帯は禁止されている。
僕たちが会ったラダック人の食堂のおっちゃん(昔出家した僧だった)は、還俗(げんぞく)して結婚しているため、子供がいた。その辺はあまり厳しくないみたい。


僕たちが回ったゴンパは、全部で9つ。
下ラダックでは、アルチ、リゾン、リキール、ピャン
上ラダックでは、シェイ、スピトク、ティクセ、へミス
ヌブラ谷では、ディスキット

その他に、レー王宮(レー・パレス)、ストク王宮にも行った。

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(すごく大雑把にこんな感じ。上ラダック、下ラダックというのは、インダス川の上流、下流、という意味。インダス川は南東から北西に向けて流れている。)

僕たちは大学の史学科で芸術史を専攻したにも関わらず、キリスト教文化にどっぷりだったため、恥ずかしながら仏教美術に関する知識(仏教の知識も)がほぼ中学生レベル。残念ながらゴンパの中に入っても何かを感じたりすることは比較的少なかったように思う。

実際のところ、ゴンパの内部にある仏像は、こ数十年以内に制作されたものも多く美術的な価値をあまり持たないものも多い。古い仏教美術が残っているゴンパは数少ないのだ。

唯一、下ラダックにあるアルチ・ゴンパには、特に古い時代の仏教美術、木製仏像や壁全体に描かれた千人仏がそのまま残っていて、その迫力には驚いた。

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周囲の景色とその外観で印象深かったのは、リキール・ゴンパと上ラダックのスピトク、ティクセの各ゴンパ。
ヒマラヤ山脈の崖の上にそびえ立つゴンパはとても美しく風格があった。

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(リキールゴンパの遠景)

ゴンパの中
「多数の僧侶が熱心に修行している!」というイメージで向かったのだけど、実際には(時期的な問題もあったのか?)そういった姿はほとんど見られなかった。

それでも、リゾンゴンパでは、「日本人だ」と老僧に伝えると嬉しそうに、”Buddist?”と聞いてきてくれたし、「日本製のボールペンは素晴らしい」なんて行ってくれたりした。案内してくれた老僧は、お堂にはいると必ずお経を唱え、ひれ伏し、拝んでいた。

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(以上、リゾンゴンパ。マニ車も年季が入っている。)

どのゴンパも観光客からのお布施や入場料は貴重な収入となっているようで、専用の窓口やカウンターを設けてお金を徴収するところもあった。僕たちは仮に徴収されなくとも、100ルピー(180円程度)をお布施としておいてくるようにしていた。ちょっと観光客が多すぎるのが、その辺がツーリスティックになっているのが残念ではあった。

ティクセのゴンパでは、砂絵を熱心に作るモンクの姿も見かけた。

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ゴンパ巡りは、ラダック観光の中で、アウトドアとともにとても大きなウェイトを占めるもの。
ぜひ仏教美術をしっかり勉強した上で見に行くと、また違った発見があると思う。

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(ちょっと衝撃を受けた電飾で光るダライ・ラマのポートレート。どのゴンパにいっても、必ずサイン入りの写真が飾ってある。)

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(古いマニ車の中には、お経がかかれた紙が巻いてあった)

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世界一高い自動車道の向こう側

ある旅行会社で偶然出会った大学院生バックパッカー野呂くん。彼は、ヌブラ渓谷に二泊三日で行く人を募集していた。レーから5000m級の峠を越えた先にあるヌブラ渓谷に私たちも行ってみたかったので、野呂くんのプランにのることにした。

野呂くんが一台3日間9000ルピーで車をチャーターしてくれていたので、4人以上集めようということにした。4日間猶予はあったし、レーの中で日本人旅行者には結構出会ったけれど、他に行きたい人は見つからず仕舞い。ローカルバスやタクシーでも行けるという話は聞いていたので、その方が全然安そうということでその方向で行くことに。

ヌブラ渓谷に行くには、ILPインナーラインパーミットが必要野呂くんと出会った旅行会社でお願いしたら、一人500ルピーで発行してくれた。午前中に依頼して当日の午後に受け取りできる。

ヌブラ渓谷へ出発
朝6時にバスターミナル。ヌブラの村、Diskit ディスキット、Hundar フンダルの方面に行くバスを探すも地元のおじさんは今日は出ない
と言う。その代わり、シェアタクシー乗り場を教えてもらった。

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シェアタクシー乗り場(ポログラウンド入り口辺り)に行くと、何台かランクルが泊まっている。私たちが「ヌブラ?」と一番最初に聞いた人がヌブラに行くドライバーだったようで、運良くすぐ見つけることができた。シェアタクシーは、その方面に行く人が車一台に乗れる定員いっぱいまで集まったら発車するというもの。今回は私たちの他に現地人3人加わり、7時頃に出発。一人400ルピー。

レーを出ると、どんどん登る登る!傾斜は緩めできれいな舗装路。峠が近づくと、舗装は終わり道は悪くなってしまう。ドライバーは音楽にノリノリになりながら、激しいハンドルさばきでがんばってくれている。乗ってる方も揺られて結構疲れる。だんだんと寒くなってきて、ちらちらと雪も降ってきた

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峠到着!ここは自動車が通れる世界一高い峠、khardung La カルドゥン・ラ看板には18380フィート=5602mと書かれているけれど、ゆうが実際GPSではかってみると、5228m!?多少誤差はあるとしてもサバ読みすぎでは…。

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峠を降りて行くと、雪も止んで視界も開けてきた。ふか~い渓谷は川と緑が美しい。

2度チェックポイントがあり、パスポートを見せてパーミットのコピーを渡す。それから、峠を越えた後の分岐で国立公園の入場料一人20ルピーを払わなければならなかった。いずれも現地人には不要の手続きで、私たちだけ忙しそうにしていた。

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(左上:ヤクがたくさん。右下:分岐点。)

意外な観光地フンダル
12時前に私たちの目的地、フンダルに到着。
小さそうな村だけれど、入り口にはゲストハウスやキャンプ場の看板がいっぱい。しかし、村の中を進むもいまいち人気がない。食堂やレストランは村の入り口に2件くらいあったけれど、中に入るとめっきり見あたらない。

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宿を何件かまわって、庭の雰囲気とおじさんが良さそうなので「OLGOK GUEST HOUSE」に決定。夜と朝の2食ついて一人500ルピー。オフシーズンだからと少しまけてくれた。村の中は静かで他の観光客もほとんどいないのに、ゲストハウスはこんなに多くて大丈夫なの?と思い、宿のおじさんに聞いてみると、7月から9月初めのシーズン中は一日村に200人くらい訪れるということだった。

夕飯は野菜と豆のカレーにごはん。朝食は、トーストにジャムやバター。どれもお腹いっぱいになるまでおかわりをくれるのはうれしい。昼食は頼むと野菜の入ったマギー(インスタント麺)を30ルピーで出してくれた。

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(左下:キッチンを見学させてもらう。圧力鍋を使っていた。)

ここにのんびり2泊することにし、日中は村の散策をしたり。村人、とくにおばちゃんとすれ違うと「ジュレージュレー!」と向こうから挨拶してくれるのが気持ち良い。至る所にマニ壇がある。信仰深い村なのだろうか。瓦のようなものにお経が刻まれている。一方、モスクもある。このあたりはかつてはパキスタン領だったため、イスラム教徒の割合も多いのだとか。現に宿の家族はイスラム教徒だった。

あと何と言ってもこの辺りの印象は、水がどこもすばらしくきれい!今まで見てきた中で一番かも。夜は星もばっちり。

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ラクダ初乗り
村から30~40分歩いたところに砂丘が広がっていて、そこでラクダサファリができる。宿のおじさんが「日中は太陽光が砂に反射してまぶしいから、16時以降がオススメだ」とアドバイスをくれたので、夕方に出かけていった。乗り場に着くと、たくさんのラクダが!他の観光客もランクルでやって来てパラパラと乗りにきていた。

ゆうはラクダに乗るのに興味はないらしく、野呂くんと私だけ乗ってみた。一人15分で200ルピー…。タクシー代と比較すると結構高いな。

ラクダは思った以上に大きく、高い!インド人も乗ったラクダが立ち上がると声を上げて驚いていたっけ。
ラクダにつけた鈴がカランカランと鳴る音があたりに響く。車や歩きとは違った視線で見る景色もまた美しかった。ラクダにも初めて乗れたし、私は満足!

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(左中:ラクダって意外とかわいい。右中:コブの毛はフカフカしていた。)

ラクダと一緒に 360°パノラマ写真

ディスキットゴンパ
フンダルより8km戻ったところの村、ディスキットまで行けばシェアタクシー乗り場がある。そこまではタクシーを拾えるか、さもなければヒッチハイク。私たちは8:30に宿を出て村の入口でヒッチハイクを試みるもなかなか停まってもらえない、というかほとんど軍用車かツアーのランクル。結局40分位待ってシェアタクシーを捕まえられた。ディスキットまで一人20ルピー。

ディスキットに着くと、そこからタクシー(タクシー乗り場から往復一台250ルピー)でゴンパへ。どこもそうだけれど、このゴンパも丘の上にあるから歩くとかなり大変そう。そのかわり見晴らしはとてもgood!

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ディスキットゴンパからの360°パノラマ写真

レーへの帰りのタクシーは、人数が集まるまで1時間くらい待って11:30の出発となった。お昼以降はなかなか人が集まらなく、出発しないこともあるようなので午前中早めに乗り場に行ったほうが確実。出発を待つ間に乗り場にある食堂で食べたターリーは50ルピーと格安で、チャパティと具もおかわり自由!辛いけれどおいしい!

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帰りはパーミットのチェックはなし。17時前にレーに無事到着しました。

この記事は2014年9月21日から9月23日の出来事です。



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標高4300mの湖 パンゴンツォ

レーに来て車をチャーターして行く一番人気のスポットは、おそらくPangong Tsoパンゴンツォ。4300mの標高に位置するその湖は、それは美しいらしい。私たちは南米で出会った山東夫妻、イランで出会ったかおりさん、そして出発日の前夜にナイスタイミングで出会ったゆうきくん、ゆうきちゃんの7人で向かった。

車の申し込みはおなじみの旅行会社で。一台、一泊二日で10900ルピー。パンゴンツォ沿いの一番奥の村、Merak メラックでの宿泊が静かで良いと聞いていたので、そこまで行って欲しいと言うと1000ルピーくらい上乗せされたかな。

再び5000m級の峠超え
朝8時にレーを出発。上ラダックを通って行くので、
ちらほらゴンパが見えてくる。ドライバーはゴンパの名前を教えてくれたり、写真を撮りやすいように停車してくれたりした。上ラダックも絶景で、後日自転車でマナリに向かう時通るのが楽しみだ。

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パンゴンツォに行く途中、二箇所のパスポートチェックがある。ここでもILPが必要だ。これは7日間有効なので、申請する時に行く場所を数箇所書いておき、7日間以内に行けば一度の申請で済む。

しばらく進むと、相変わらずつづら折りでどんどん登る!まだ登るの?」「あそこ行くの?」とみんな驚き。
道もけして良くない。途中、崖崩れか道を広げるためか工事をしていた。いつ上の岩が崩れてくるかわからないから命がげである。

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そして自動車が通れる世界で三番目に高い峠、Chang La チャンラ!5360m!?高さの真偽はいかに。峠にタルチョがいつもあるのは頂点の実感がわいて気持ちい。ここでチャイをいただく。
(ラダック語でTso ツォ=湖、La ラ=峠)

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(峠を降りてしばらくすると、マーモットが見られる。コロコロ太っていてかわいい。)

パンゴンツォだ
お昼に差し掛かるころ、茶色い景色の中、青いものが見えてきた
これがパンゴンツォか!

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青いこんなに青いと思わなかった!近づいてみると、本当に澄みきった水で濁りは全くない。深いところはイースター島の海を思い出す、まさに青グラデーションも美しい。湖だけ見ればどこか南の島のビーチと変わらないかもしれない。だけれど、ここは4300m。湖とまわりの山々とが相まった景色が素晴らしいのだ。
何年経ってもきれいなままでいてほしい。インド人に汚されませんように…

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湖畔で昼食を取ると、宿泊地まで道なき道を進む。車に乗っていても、旅中は常にここは自転車で行けるか、難しいかを考えてしまうのだけれど、ここは絶対にムリ。

メラックに到着。のどかな小さい村だ。さらにここから20数km進むとすると、中国に入ってしまう。
ホームステイ先はすぐ見つかった。「AMCHI HOME STAY」。ここでも簡単な英語が通じるのは感心してしまう。一人500ルピーで二食つき。家の中に入るなり、チャイを出してくれた。

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(右:中央アジアと同じような部屋。)

夕飯はやっぱり野菜と豆のカレー。おいしい。とてもアットホームな宿で、食後は家族の写真を見せてくれた。
おじいちゃんは私たちの食事中やそのあとの歓談中も休むことなく、腕は微動だにせず、ず~っとマニ車をまわしている。私たちももう一つのマニ車を借りてまわしてみるも、結構難しい。

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寒いけれど、寝る前に星を見に。村もほとんど明かりがなく真っ暗。だからこそ空いっぱいに広がる星が見られる!iPadの星座表のアプリを利用して山東夫妻と星座を探してみる。こんなに星は見えるけれど、ひとつひとつ輝きが異なるので、意外に星座は見つかるのだ。カシオペヤ座、こぐま座、わし座、、結構楽しむことができた。

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翌朝。

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チャパティとオムレツをいただいてレーへ出発。
やっぱり陽が出てくると、湖はより青く見える。パンゴンツォ、みんなと行けて楽しかった!

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この記事は2014年9月26日から9月27日までの出来事です。


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レー・マナリ・ロード1 ~ラダッキの優しさに触れて~

レーからマナリへ至る道、レー・マナリ・ロード(ハイウェイということも)は、全長約470kmの道のりだ。

途中の最も高い峠は、タンラン・ラ(峠)。標高は5350mもある。

今まで5000mを越える峠に自転車で登ったことはなかったから、このレー・マナリ・ロードは、自分の中ではやっぱりチャレンジになる道だった。

出発前はやっぱりちょっと恐かった。どうしても、高山病だとか、いろいろなことを心配してしまうもの。

カシミール地方とインド本土を繋ぐ重要な軍用道路だけあって、かなり舗装が進んでいる。とは言っても、全体の5割前後はまだ未舗装だ。

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レーを出発する

朝ごはんを、いつものラマユル・レストランで食べる。
「しばらくちゃんとした朝食も食べられないよなぁ~」なんて思いながら、おいしい朝食を完食。
一緒に食事をした日本人みんなに見送ってもらい、レーを出発。
結局レーで会った日本人は20人近くになった。みんなありがとう!

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いつも食べていたラマユルレストランの朝ごはん。レーのごはんについては、また後日まとめます。

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今まで、ゴンパ巡りやパンゴンツォツアーなどで通ってきた道を今度は自転車で走っていく。
今までにも見たことがある風景だけど、ゆっくり進む自転車から見ると、見え方も違う。

風景を見て、考えて、味わっても、まだ目の前に同じ風景がある。
戻るのも自由。それが自転車旅行の魅力かな。

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お昼を済ませると、さっそく峠への上り坂が始まる。

まだそれでも斜度はかなり緩いし、風景を楽しむ余裕もある。

峠への距離は約40km。峠の手前、一番標高の低い場所は3300m。5300mの峠まで約2000mの標高を登っていく。

ちょうど1年前、ペルーのナスカ~クスコ間で走った標高差3600mの峠超えの経験があるので、標高差にそこまで恐怖は感じないけど、未知の標高に体がどう反応するかがわからず怖い。

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(右:ラダッキの子供。初対面でギブミー・チョコレートと言われてしまったのには面食らった・・・。)

初日は約1ヶ月ぶりの走行ということもあり、脚にも疲労がたまっていたので、早めに休むことに。

ミオという集落でキャンプ地を探す。

人目についたり、ぬかるんで汚かったり、予想外になかなかいい場所が見つからなかった。

仕方なく、人家の敷地にキャンプをする作戦に変更!

それでも、なかなか村人がいない。みんな留守。

困っていたのだけど、最後に声をかけた村の人が自宅に泊めてくれるというので、お言葉に甘えさせてもらった。

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この家のお父さんは、レーで議員をしていて、どうやら偉い方らしい。

家も随分大きいし、子供たちの何人かはデリーの大学や専門学校に通っているそうだ。

お母さんはラダック語しか解さないのだけど、とても明るく愉快。

着いた時、お母さんが僕たちに「パニ?パニ?」と話しかけてくれたのだけど、僕たちには何のことかさっぱりわからない。

なかなか言葉が通じない光景が面白かったのか、お母さんは大笑い。

僕たちも大笑い。

(ちなみにパニとは、水のこと。「水はいるか?」と聞いてくれているのでした。)

たまたま帰省していた中学生の娘さんが英語を話せるので、何とか会話することができた。

この子は、ラダック語、ヒンドゥー語、そして英語を解するそうだ。すごい。

発展途上国のタジク人やウズベク人も、母国語の他にロシア語を解するバイリンガル。

ラダックの女の子はトリリンガル。勉強熱心な日本人が、ひとつの言語「日本語」しか話せないというのは、世界的にもちょっと不思議なことなのかも。旅を続けているとそう思えてくる。

暖房兼コンロの燃料は、牛の糞

そして・・・

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牛の糞を掴んだ手でそのままバターをチャイに流し込む。

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ええ、飲みましたよ。牛の糞入りバターチャイ。

ちょっと飲むかどうか考えてちゃったけど、「もうどうにもなれ!」と。

バターチャイ自体は、濃厚で美味しかったです・・・。

本によれば、ラダッキの人々は、高地の乾燥した空気から体を乾燥させないように、ひっきりなしにバターチャイを飲むらしいですね。

夜ご飯はダル(豆)スープと野菜いため、ご飯。ダルと野菜いためはカレー風味のインディアン・ディナー。

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標高が3700mにあるこの村。ご飯を普通に炊いても、沸騰温度が低いためうまく炊けない。

そのためこの地方では日常的に圧力鍋を使っているらしい。

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牛の糞を燃料にして料理をしているのに、かたや圧力鍋を使って炊飯する光景。

新しい技術を使いつつも、伝統的な方法も併用する。

そのギャップがなんとなく面白くて印象に残ってしまった。


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レー・マナリ・ロード2 5300mの峠を越える。

レーマナリロード2日目(2014年10月2日)

優しいお母さんと娘さんの家に泊めてもらった昨晩。

朝ごはんに、チャイとチャパティ、スープに自家製ヨーグルトまでたっぷり出してくれた。

いやーほんとお世話になっちゃいました 😥 

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(常にごはんを狙い続けるワンコ)

出発直前、娘さんにお礼を少しだけ渡そうとすると、「もらえない」と言って断られてしまった。

でも、一室貸してもらってしまったし、夜ご飯も、朝ごはんも頂いてしまったので、これはやっぱりお礼をしないと、と、何とかお母さんを捕まえて、500ルピー(約850円)を渡す。

すると、驚いた風にお金を受け取って、しきりに「ありがとう」とこっちがお礼を言われてしまった。

どうも、完全な好意で泊めてくれたらしく、お金をもらえるとは思ってなかったみたい。

その後も、「これを持って行きなさい!」なんてヨーグルトを瓶につめていっぱいくれたり、「チャパティを昼に食べなさい」なんて、何枚も焼いてくれたりした。

「写真とってもいいですか?」と聞くと、「ちょっと待ってね」と奥で綺麗な服に着替えて出てきてくれたお母さん。いや~なんかこっちまでほっこりしてしまう。

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最後に「また来年もいらっしゃい」なんて一言。

ラダック人の優しさは、素朴で飾らない優しさだな~。良い経験になりました。

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(野菜はだいたいが自家栽培。中央アジアと違って、ラダックは野菜の種類も豊富)

さて、ラダッキ家族の家を後にして、僕たちはレー・マナリ・ロードで最大の峠、タンラン・ラ(峠)を目指す。

途中、ルムツェの村までは所々に商店があって補給できるのだけど、その先は峠の先、デブリンの集落まで補給ができない。水や食料を多めに買って峠に向かって走る。

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(右:馬がなぜか三頭、きれいに並んでいた。ので思わず撮ってしまった。)

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(軍用トラックの車列。一日に一回30~40台がコンボイとなって道路を通過する。)

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峠は途中から九十九折の道に変わる。断崖絶壁でガードレールが無いのはいつものこと。

それでもこの峠は、予想外に舗装が進んでいた。

それにインドの道は斜度が比較的緩い。
舗装されていて斜度が緩いので、登ること自体はそれほど辛くなかったかな。

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それでも、レーから走り始めて最も標高が低い3300m地点から登り始めて5300mまでの約2000mの登りは、一日だとちょっと走り切ることができない。

この日は結局標高4800m付近で日没。断崖絶壁の峠でキャンプをする平地なんて無い。仕方なく道路すぐ脇に見つけた狭い空き地にキャンプすることにした。

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すぐ脇を車が通るのでちょっと恐かったのだけど、気温も低くなっているし、高山病で頭が痛い。

夜ご飯は、デリーで買って残しておいた韓国製の辛ラーメン。
辛ラーメンは、しょぼしょぼの麺が当たり前の外国製ラーメンの中においては、群の抜いて麺がしっかりしている。ちょっとしたご褒美として残しておいた。辛いけど気温が低い高地では、体が温まってとても美味しかった。

星空の撮影を何枚かして、就寝。

月が明るくて星がハッキリ写らなかった・・・。

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レー・マナリ・ロード3 絶景の中を走る。

レーマナリロード3日目

朝起きると頭痛がほんとに酷い。

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高山病対策の薬・ダイアモックスを飲んだら、副作用で手足、喉のまわりが痺れて痛い。
高山病で苦しいのか、はたまたダイアモックスで苦しいのか、うーん、どっちにしても厳しいなぁ。

これ以上高度を上げるとホント症状が悪化しそうだったので迷ったのだけど、峠を越えれば4200mまで下るので先に進んで標高を下げることにした。

相変わらずの舗装路が続く、センターラインまで丁寧に入っているアスファルト。
レーマナリロードは、重要な軍用道路でもあるので、インド政府もかなりお金をかけているようだ。

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(レーで出会ったカナダ人サイクリスト。車で追い越す時にわざわざ止まってくれた!「すごい」や「素晴らしい」をあらわすときに「Brilliant!」っといつも言っていて、カッコイイので僕も真似しようかと。英語の表現もいいよね!)

さて半日かけてようやく頂上へ辿り着く。

タルチョがはためく峠。

チベット圏の峠には必ずタルチョがはためいている。

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峠の標高は、GPSでは5354m。インドの峠の標高は、ほとんどの場所であてにならない“自称”の数値なので、本当は何mなのかわからない。インドらしい適当さ。

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一気に峠を下る。下り坂は途中から未舗装に変わって走りにくくなるけど、もう頭痛がヒドイので、一気に駆け下りる。途中、インド人の自転車ツアーと遭遇した。マナリからレーまで伴走自動車付きでツアー旅行をしているそうだ。

3時頃、ようやくデブリンでの集落に到着。

レーマナリによく見られる特殊な集落で、ただドライバーとバス乗客のためだけの集落だ。
何件かのレストランと簡易宿泊テントが殺風景に並んでいる。

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次の少し大きなパン(Pang)の集落で今晩は泊まろうと思っていたので、休憩もそこそこに走りだす。

宝石の道、あるいはパミールハイウェイのような風景が延々と広がる。

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細かなアップダウンや弱い向かい風もあって、あまり距離は伸びず、結局日没とともにキャンプ。

今回の旅で初めて、道路の真下、橋の下のキャンプをした。

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意外と静かで清潔で、快適なキャンプ地でした。

レーマナリロード4日目

トンネル(橋?)の中から這い出して、パンの集落を目指す。

朝ごはんは、昨日のデブリンで食べたカレーについていたチャパティ。
多めにもらっておいて、朝フライパンで温めて食べた。これが意外と美味しい!
ご飯は圧力鍋が無いと芯が残るし、パスタもダメ。インスタントラーメンばかりじゃ飽きる。
チャパティは、中に色々挟んで味にバリエーションを持たせることもできるし、いいかも。

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途中、川が大地を削りとった美しい渓谷を横目に見ながら走り、お昼前にはパンの集落に到着した。

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彩の体調がすぐれないので、この日はパンの集落に泊まることに。
かなり汚いけれど、まぁ我慢すれば泊まれる一室を借りる。

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洗濯や壊れた自転車の修理などをして一日を過ごした。

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レーマナリロード5日目

パンの集落で一日のんびりさせてもらった昨日。
元気を取り戻してマナリへの道を進む。

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この日は今まで見たこともないような急峻な渓谷の中を進むことになった。
断崖絶壁をコの字に繰り抜いて道を通したり、トリッキーな道。
舗装も酷い有様。一応大昔に舗装された形跡がある(アスファルトが砕けて転がっている)のだけど、今は見る影もなし。
ゴツゴツした岩が転がって走りにくい。渡渉も所々にあったり。

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半日かけて次の峠 ラチュン・ラ(約4950m)に到着。

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一気に下って、テントレストランでお昼ごはん。
ここのラダッキのおばちゃんが、僕たちの自転車についてチベットの旗を見て「おお、すばらしい~」なんて言ってくれた。
いつもどおりダルカレーとライス、チャパティ、チャイを注文する。チャパティは多めにもらって明日の朝食にすることにした。

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今日はもう一本峠を越えて、先に進む。
その峠の先の風景がまた素晴らしかった。

6000mはあろうかという山々と険しい渓谷。
差す光の帯びが神秘的でついつい写真を撮ってしまう。

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峠を降りきる少し手前でキャンプ。

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22回の折り返しがある、とんでもないつづら折りの坂道の途中の空き地にキャンプをした。
見晴らしは良かったのだけど、風のとおり道になっていてちょっと失敗だったかな・・・。

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レー・マナリ・ロード4 Please Smile!

レーマナリロード5日目

起きてテントの外を見ると、素晴らしい景色が広がっていた。
テントをたたんで自転車の準備。今日もいざ出発。

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長い九十九折を降りきって、久しぶりの平坦路を南へ進む。
平坦路で舗装されている道は走りやすいのだけど、この日から風が強くなり、向かい風に悩まされる。
風が強いのでどうしても距離が伸びない。

途中のマイルストーンに書かれた標語が、密かな楽しみ。

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Please Smile

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Virgin nature of Ladakh is the art of God.

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Julley!

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We cut the mountains but connects hearts.

途中、サルチュの村でようやく、少し遅いお昼ご飯。疲れた~。

毎度おなじみのダルカレーとチャパティを食べる。

このお店、看板にNepaliの文字。どうやらネパール人経営のお店らしい。顔付きはラダック人と見分けがつかないのだけど。。ご飯はとても美味しかったです。

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この日は黙々と走り続けた。向かい風が強く少しづつ登っていく道、所々工事中の場所もあったり、あるいは断崖絶壁もあったり。
彩がかなり疲れてきてしまったので、人目につかない場所をさがして、バララチャ峠の少し前でキャンプすることにした。夜ご飯はジャガイモスープ。
今日はひたすら走り続けた一日だった。

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道全体が水に浸かってしまった。。彩が苦手な渡渉。

レーマナリロード6日目

翌朝
チャパティを温め、スクランブルエッグを挟んで食べる。
この日も絶景地にキャンプをした。朝起きてパチパチ撮影をしてみる。

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次に越えるバララチャ峠は4900m。でも、これを越えれば一気に2000m台へ標高が下がる。
長い長い上り坂を
休憩しつつゆっくり登って行く。
バララチャ峠の少し前にトラックが谷底へ落ちた跡があった。。怖い。

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お昼前、ようやくバララチャ峠へ到着。
タルチョがはためく素敵な峠。奥に雪山がそびえていた。

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ここから道は一気に下り坂になっていく。
念のためネックウォーマーとオーバーグローブをつけるも風が当たって寒い寒い。手が悴む。
ジンジン・バーという場所(変な名前の場所だ)で遅めのお昼ご飯、毎度おなじみ豆カレーとチャイ。
冷えた体には、暖かく甘いチャイは最高の飲み物だ。

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そのまま一気に谷をくだって、ジスパの町へ向かう。

ジスパの町の少し手前、川にかかる橋のたもとにあるチャイ屋で少し休憩した。
ラダック人の親子が経営しているチャイ屋で、女の子は英語が上手。

なんでも、お父さんは、元僧侶だったらしく近くのゴンパで出家していたそうだ。
そんな話をしていると、急に「出家僧なのになんで子供がいるのか?って聞きたいんでしょ?」なんて向こうから話しかけてきたので、「うん、そうそう笑」と話を続ける。

どうやら、ラダックの僧侶は還俗(げんぞく)することが多いらしい。
元僧侶だけど、妻帯して子供がいるというのは珍しいことではないそうだ。

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陽気なお父さんと娘さん

とても良い親子で、ここに泊まってもいいかな?とも思ったのだけど、久々にホットシャワーが浴びたかった僕たちは、頑張って少し先にあるジスパの町を目指す。

無事、町に到着して少し高いホテルに泊まり、思う存分7日ぶりのホットシャワー浴びた。


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