アンナプルナBCトレッキング」カテゴリーアーカイブ

【ネパール】トレッキングに向けて

日本からの荷物の受け取り

ネパールで最大の目的は、アンナプルナベースキャンプ(ABC)、エベレストベースキャンプ(EBC)までのトレッキング。本格的なトレッキングとなると持ち合わせの装備だけでは不十分なため、日本の実家にあったトレッキングポールやゲーター、厚手の靴下などを送ってもらった。

今回、日本からカトマンズの中央郵便局留めにしてもらった。

郵便局内に入ると、どこに行けばいいかわからず、とりあえず目についたカウンターで「日本からの荷物を受け取りたい」と伝える。
あっちの方だ」「隣の部屋だ」「何番の部屋だ」とあいまいな感じでたらいまわしにされ、やっと正解の部屋、No.32(敷地内に入って右奥に行き、道路沿いに歩いて奥にある)にたどり着いた。
もう驚かないけどあいかわらずの非効率さ。
最初のカウンターには外国人らしき人は見かけなかったが、ここに来るとたくさんの外国人がいた。

ここからも面倒で非効率な手順が続く。番号は部屋番号。

↓32番の部屋 自分宛の荷物を自分で探し確認

↓31番の部屋 書類にサイン等し、手数料?20ルピー(なんだかわからないがまけてくれる)を払う

↓32番の部屋 関税を決めるため31で対応した職員と一緒に中身チェック。段ボールをまたテープで閉められる。

↓31番の部屋 関税支払い(トレッキング用品にはあまりかからないようで300ルピーと想像してたよりずっと安く済んだ。電子機器などは中古と言い張っても30%程度の関税がかかるらしい。)

↓32番の部屋 受け取りに戻るが、支払いのスタンプがない(職員の不手際)と言われる

↓31番の部屋 スタンプをもらう

32番の部屋 ようやく受け取り

31番の部屋も書類を記入するのと支払いと中は分かれている。
いやー、こんなにあっちこっち部屋を移動する非効率な受け取りは久しぶり。利用者が多いから、分業してるのかもしれないけれどちっとも「流れ作業」になっていない…まぁ無事に全ての荷物を受け取れたので良しかな。

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今回トレッキングで使用した装備はこちら

【上着】
長袖シャツ2、半袖シャツ1
フリースジャケット
レインウエア上下
ダウンジャケット

【ズボン・アンダー】
トレッキングシューズ(普段から履いているもの)

軽アイゼン
ロングパンツ2
タイツ
ダウンパンツ
中厚手靴下2
極厚手靴下2
下着3

【小物】
帽子(キャップ、ハット)
ニット帽
バフ、手ぬぐい
サングラス
ネックウォーマ
グローブ
厚手グローブ

ビーチサンダル

【その他】
寝袋(モンベル2番、3番のダウン)
ゲーター(雪山用)
ポール
ハイドレーション

行動食(クッキー、インスタント麺ワイワイ、飴等)

ティーパック、インスタント味噌汁

マグカップ

歯ブラシ、歯磨き粉
石鹸
シャンプー(一回用小袋になっているもの)
洗濯バサミ
ロープ
洗剤
飲み水消毒用塩素
薬(ダイアモックス(高山病対策)、風邪薬、下痢止、バンテリンぽいもの)
絆創膏、消毒液
トイレットペーパー 3ロール持参(ひとりにつき)
速乾タオル

【現地で買い足したもの】

・フリースグローブ(mont-bell)
私は指先まである薄手(はずさずにカメラのシャッターをきったりとある程度の作業ができるも)のグローブを持っていなかったため。
・ハイドレーション2L用
行動中でもすぐ水が飲めるようにゆうは買っていた。
・軽アイゼン(BLACK YAK)
行く直前に例外的にサイクロンが来て降雪したと聞き、万一に備えて。結果的にはトレイルには積雪がなく、まったく不要な状態だった。

【必要な許可証】

ABCトレッキングに必要な許可書は2つ。カトマンズ、ポカラのどちらでも取得できる。私たちはカトマンズで取得。それぞれパスポート、顔写真2枚(合計4枚)、以下料金が必要。申請書には保険について記入する箇所があるので、保険証書も持っていったほうが良い。申請してその場で手に入る。

TIMS Registration Card ティムス許可証)・・・2000ルピー

ネパール観光局にて。タメル地区から徒歩30分ほど。観光局には無料でネットの繋がったパソコン、水サーバーが利用できる。

Annapurna Conservation Area Entry Permit アンナプルナ保護区入域証)・・・2000ルピー

ネパール観光局と同じ敷地内にある、ACAP事務所にて。当該許可証は入って左奥のブース。

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(この記事は、2014年10月27日から28日の出来事です。)


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アンナプルナベースキャンプトレッキング1

1日目
Pokhara(8:10) ~ Phedi(9:30)~ Dhampus(11:15)

・Pokhara ~ Baglung Bus Park ・・・タクシー200ルピー
・Baglung Bus Park ~ Phedi ・・・バス一人105ルピー

タクシーでBaglung Bus Park バルグンバスパークまで行くと、15分くらいバスを待った。他のトレッカーらしき人をほとんど見かけず、バス内はローカルの人々ばかり。「あれ?あってるよね?」と心配になってしまったほど。

ポカラを離れるとのどかな緑が広がってきた。Phedi フェディではちょっとしたトレッキング用品が目に入り、ようやくここからトレッキングが始まるという雰囲気が出てきた。気持良く晴れていていい初日になりそう。

トレッキング道しょっぱなから結構な急登。これから9日間大丈夫かな?でも、意外とザックの重さは平気そう。と思っていると、あっという間にバスできた道が目下に

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ローカルの人々が暮らす村の中、畑の中の道を通る。「ナマステ~」。トレッキング道だけれど、住民のための道でもあるのだ。

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歩き始めて1時間半ほどで、Dhampus ダンプスに到着。村の奥に進むと、たくさんのロッジが散らばっていた。なんとなくタルチョがついていて、庭があって雰囲気が良さそうな宿に決定。

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休憩を少しとると、村内を軽く散策してみた。こんな小さな村なのに日本語学校が

そのせいか歩いていると、「コンニチハ」と声をかけられた。ちょっと話してみると、彼はショールなど織物の職人で、日本語学校で勉強しているという。とても上手でほとんど通じない言葉はないくらい。日本語を学ぶのは日本に行きたいからだそうだ。おそらく、日本で働きたいのだろう。でも、やっぱりお金がとてもかかるから難しいらしく、「日本に恋人がいたら行き易いけど、ワタシはいないから」とネパール人の赤ちゃんをだっこしながらつぶやいていた。

朝は宿が満室にならないか心配で、「6時に朝食をとりたい」とお願いすると「早すぎる。早くて7時だ。」と言われてしまった。日本の山小屋だと6時でも遅いくらいなイメージだけれど、そんなに早朝に出る人もいないのかもしれない。

宿:Paradais Lodge(200ルピー)
ご飯は美味しかったけれど、出てくるまでに時間がかかったので、早めにオーダーして時間も伝えたほうが良い。チベット系の顔のおじさんは次の宿の予約を電話をしてくれたりと気が利く方。
使用金額:2,375ルピー

2日目
Dhampus(7:30) ~ Tolka ~ Landruk(13:30) 

朝ご飯にパンケーキを食べて出発。

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すると、黒い犬が私たちについてきた。ダンプスの終わりにチェックポイントがある。職員の人も少し日本語をしゃべれるのに驚いた。チェックしている間も犬は座って私たちを待っていて、私たちが出るとまたついてきた。どこまでくるんだろう。せっかくなので「ポチ」と名付けてみる。

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開けたところに着くと、ヒマラヤ連邦が!きれい!

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ポチは私たちを振り返りながらかけていく。たまにポチが遅れると、私たちの横を抜かしていくのでちょっとジャマなことも。馬とすれ違うと、怖そうに私の陰に隠れたりと、結構かわいい。なのに、合流地点で欧米人ツアー客に出会って彼らに先に道を譲ると、彼らにポチはついて行ってしまった別れはあっけなかった。たくさんエサをもらってね。

この日は少し登ると、下りがメイン。下りは登りより足に負担がかかり、膝が痛くなってしまう。それでも、途中の村々の雰囲気と時々姿を現すマチャプチュレに癒されながら足を進めた。

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Landruk ランドルンに着くと、まわりにもまだトレッカーは少なかった。今朝出た宿に今晩の宿を予約してもらったけれど、不要だったかもしれない。

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夕飯時、ダイニングはいつの間にか欧米人でいっぱいになっていた。彼らはほとんどがダルバートを食べているおかわり自由でたくさん食べられるからかな。夕飯はとなりの宿から賑やかな音楽と声が聞こえてきたので見に行ってみると、ネパールの音楽に合わせて欧米人たちがダンスしていた。とても楽しそう。

宿:Hotel Hungry Eye(200ルピー)
個室はシャワー付きで400ルピー、電源付きだった。私たちはシンプルな部屋に。シャワーは無料だけれど結局お湯が出なかったので、バケツにお湯をもらった。ご飯は食べたもの全部?おいしくなかった。
使用金額:1,840ルピー

(この記事は、2014年11月3日から4日の出来事です。)


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アンナプルナベースキャンプトレッキング2

3日目
Landruk(7:30) ~ Jhinu Danda ~ Chomrong(13:30)

朝、外に出ると山が朝日で燃えていた。

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昨日の14時ごろに洗濯をして外に干しておいたけれど夕方までには乾かなかった。このあたりでは夕方を過ぎると霧深くなってくるので、部屋の中に干しておいたらなんとか乾いた。朝は空気が冷たいけれど、空気が澄んでいて、遠くの山々もきれいに見える。

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(左下:体から蒸気が上がっているが見える!右:いくつもある吊り橋。最初は恐かったけれどだんだんなれてくる。)

お昼前に日本人のおじさん達とすれ違い、挨拶程度だったけれど少し会話ができた。おじさん達の栃木なまりがなんだか懐く感じた。けれど、そのあと川の底まで下って結構な登り道が見えてぎょっとしてしまった。

温泉があるという Jhinu Danda でお昼休憩。カレーがおいしい!すると、温泉から帰ってきた日本人のひとりのおじさんに会う。「温泉はちょっとぬるかったけど、まぁ良かったよ」「アンナプルナと月がきれいだった」とのこと。私たちもベースキャンプでいい景色が見られるかなぁ。

休憩後から Chomrong チョムロンまで実は今回のトレッキングで一番の急登。

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登りが苦しい中、「あなたコリアン?」と韓国語でおばさんに聞かれる。いつもは違うよ!と心の中でお怒り気味になってしまうのだけれど、彼女は私の目をしっかり見ていて、なんだかとてもあたたかいものを感じた。きっと韓国人と言えど、日本の「お母さん」のように見えてしまったからだろう。私は「No,sorry.Japanese.」と答え、そしてなぜか「Thank you.」と言って別れた。旅中だと日本人の若者や男性に会うことはあっても滅多に「お母さん」のような世代に会うことはないからな。

登りがきついとゆうと私の距離は離れていく。高度が高いと自転車でも、徒歩でも私が強くなるのだ。ここで実験。パルスオキシメーター(血中酸素濃度と脈拍を測るもの)でそれぞれの脈拍をみてみる。
ゆう→130私→85
心肺能力の差が数値で実証されてしまった!?

やっとチョムロンに到着。一つ目の宿は満室で二つ目の宿に決定。チョムロンからは宿代が一部屋300ルピーになるよう。値引きをお願いしてもまけてくれないのはどこも同じ気がした。この村にジャーマンベーカリーがあり、パンやケーキは宿のレストランより安くておすすめ。

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(右:アップルパイ150ルピー)

宿:Chomrong Cottage(300ルピー)
宿のおばさんは少し日本語を話して、ガイドなしの私たちを気にかけてくれた。「海苔(日本行った親戚が買ってきてくれるよう)が大好きで一人でたくさん食べちゃうの」だと。
使用金額:2,255ルピー

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(この記事は、2014年11月5日の出来事です。)


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アンナプルナベースキャンプトレッキング3

4日目
Chomrong(7:30) ~ Dovan(12:45)

ポカラにいる時の天気予報では今日は雨だったけれど、朝は良い天気。景色もばっちり

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チョムロンの終わりに商店があり、ワイワイ30ルピー、ツナ缶170ルピーなどと思ったより安く売っていたので、お昼用に購入。

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(下:浄水器。チョムロン手前からペットボトルのミネラルウオーターは売っていない。手持ちのボトルなどに入れてもらう。)

今日もアップダウンが激しい。階段になっていて歩きやすいけれど、一段に高さがあるため下りでも膝にきてしまう。そんな中、ポーターはさくさくと私たちの横を過ぎていく。彼らは背中にトレッカーより大きな重い荷物を背負い、ひもで頭で支えている。「すごい!さすが!」と驚くのはまだ早い彼らの足元はビーチサンダルだったりする。ABCトレイルは比較的歩きやすいとはいえ、どう考えても石の上では滑るし、ぬかるみではサンダルはまっちゃうでしょ?いったい彼らの足はどうなっているんだろう。私たちには到底無理。でも彼らは普通。人間の適用能力もすごいと思う。

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Bamboo バンブーで早めのお昼をとっていると、私たちと同じくガイドなしポーターなしで来た日本人バックパッカー二人に遭遇。彼らは今日は次のDovan ドヴァンで泊まるという。私たちはその先まで行こうとしていたけれど、そうすると15時近くになりそうで宿が満室になりそうで心配。とりあえず、ドヴァンまで行ってから考えることにした。

バンブーからドヴァンには、よく看板に書いてあるコースタイム通りで到着。今日までの疲れもたまっていたことや、やっぱり宿の心配もあったのでここでストップ。明日は早めに出て、遅れを取り戻そう。

宿:Dovan Guest house(300ルピー)
一人のお兄さんは、ご飯ができると部屋まで呼びに来てくれたり、親切に対応してくれた。翌朝は早くて何時にご飯を出してくれるか聞くと、「あなたたちの要望通りで」と言ってくれた。
使用金額:2,420ルピー

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5日目
Dovan(6:30) ~ Machhapuchhare Base Camp(12:20)

今日は昨日の遅れを取り戻すため、いつもより一時間早い6:30に出発。ようやく他の人たちは起きだした感じ。明るくなったものの太陽はまだ顔を出していない。

森のなかの道は、鳥の声が時々響くくらいで人はいなく静か。私たちしか歩いていないのだ。そう思うと、この山を私たちが独占しているような気分になった。

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昨日の目的地にしていた Himalaya Hotel ヒマラヤホテルを8:00頃到着。ここに宿泊していた今から出発する人たちを横目に見ながら、立ち止まらずに進む進む。

登りが続くと、今までの疲労も合わさってか、ゆうは脚が痛み出したようだ。まわりの欧米人、韓国人も息を切らして休み休み登っていく。標高は3,000mを越えてきた。あぜらずゆっくりゆっくり。

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(左上:Deuraliには携帯電話のアンテナがあった。下:こんなところでも野菜栽培。)

Machhapuchhare Base Camp マチャプチャレ到着!!気持ちのいい雲ひとつない晴天!!同時に着いたひとりの欧米人も「We are lucky !!」と。

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ABCまでここからゆっくり登って2時間で行けるので、一気に登ってしまう人もいる。でも、私たちはここで一泊してのんびり景色を堪能することができた。時間が十分あればここでの宿泊がオススメ。

宿:Gurung Co-oprative Guest House(300ルピー)
ホットシャワー300ルピーと書いてあったけれど、ゆうが浴びても気づかなかったのかスタッフは請求してこなかった。ピザがおいしい!
使用金額:3,790ルピー

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(この記事は、2014年11月6日から7日の出来事です。)


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アンナプルナベースキャンプトレッキング4

6日目
Machhapuchhare Base Camp(7:40) ~ Annapurna Base Camp(9:30)

朝、起きると昨晩はいなかった日本語ができるガイドさんがいた。話を聞くと、日本人団体(アルパインツアー)のガイドをしていて、トレッカーの一人がABCで昨晩遅くに高山病になってしまったのでその人と一緒に降りてきたということだった。ダイニングに行くと宿のスタッフやポーターが寝るスペースに日本人男性が一人横になっていた。幸いそれほど重症ではないようだけれど、万全を期してヘリコプターを呼んでポカラまで帰るという。さすが日本からのしっかりしたツアーなので、ヘリの手配にしろ、蒲生バックが用意されていたりと、手厚い手当を受けられるようだ。

数十分後に宿が集まっている少しはずれにヘリが来て、その男性が一人乗ると、さっそうと下界に降りていってしまった。

そんなちょっとした騒ぎがあったのに、宿の若い男性スタッフ一人はまだダイニングで寝ていて他のスタッフに起こされても、「まだ眠い~」とでも言っているのか毛布を被ってもう一眠りしていた。「おいおい、山小屋スタッフが朝は起きれないってどうなの?」と私たち二人でつっこんでいた。

それにしても今日も最高の天気!ABCでの景色も期待できそう。

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標高は4000mを越えてきた。それでも陽が照れば、暑いくらいでシャツ一枚でちょうどいい。

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道中、ヘリで降りた男性が所属していた団体、中高年の方々が降りてきたところに遭遇した。この時もおじさんおばさんたちとの会話に和む。
「あなたたち若いね~、新婚旅行?」
「そうですね、一年ちょっと旅行してるんです~~」
「へぇ~、すごいね!ハネイヤーだね!おめでとう!」(ハネムーンのムーン、月を年にしたのか?)
(皆さん口々に)「おめでとうございます~」

ABCも目前に迫ってきた。日本の登山の感覚だと、上に上がるほど岩場になり足元が悪く登りにくいイメージがあるけれど、ABCまでは急騰でもなく結構歩きやすい。

あの看板が見えてきた!!ABC到着!!!

360度山に囲まれてしまった!まさに圧巻!!

タルチョも元気になびいている。

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宿に着くと、隣の宿に入った日本人のご年配夫婦と出会う。午後はその宿のダイニングにおじゃまし、会話を楽しんだ。ご夫婦は定年後に海外をたくさん旅行し、ネパールも9回目だという。世界中をトレッキングしてきた中でも、ABCはかなりお気に入りのご様子だった。ABCトレッキング道は最初に来た8年前より随分整備されて、宿のごはんもおいしくなり、いろいろ変化したようだ。また何十年か後に来てみるのもおもしろいかもしれない。

夕焼け、夜の山も美しかった。

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宿:登ってきて右側にある宿。名前忘れ…(一人150ルピー)
宿は4件あり、9時半と早めに到着したけれど、どこも二人部屋は予約で抑えられていた。仕方なくイギリス人男性がいる三人部屋に宿泊。
使用金額:2,810ルピー

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7日目
Annapurna Base Camp(7:50) ~ Bamboo(13:40)

いつもより早起きして、日の出を待つ。

朝日、きたきた!

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ABCでも寒さは思ったより緩く、ダウン上下着て極厚靴下を履いて寝袋に入って寝ると暖かく、足の冷えも感じることはなかった。ダイニングでも暖房はまだつけていなかった。それでも、外で夕日や朝日を待っている時は寒いので、ダウンをしっかり着て。

今日から来た道を戻る。下りがほとんどなのでまた脚や膝を痛めるのではないか心配だった。

途中のお昼休憩で昨日のご夫婦とまた新たな日本人グループと一緒になり、会話を楽しんだ。そのグループの中には2週間ほど仕事の休暇を取って来ている方も。仕事の休みにこんなとこに来たら相当リフレッシュできそう。風景や文化に対しても、長期旅をしている私たちより新鮮に感動しているようだ。

下りはやっぱり速く、小刻みに登ってきたのもあるけれど、今日は登りの2日半分も下ってしまった。でも心配していた脚の負担は二人ともほとんど感じなかった。

宿:(300ルピー)

二人部屋はなく三人部屋をシェアすることになる、二人がいいなら三人分の料金を払ってと言われたのでこの宿を離れようとすると、二人分の料金でいいよと。
使用金額:3,790ルピー

8日目

Bamboo(7:30) ~ Ghandruk(16:30)

朝のダイニングでよく思うのは欧米人たちとの食文化の違い。欧米人はポリッジ(穀類を水や牛乳で煮たお粥)を選択する人がほとんど。私たちはポリッジはまず選択しないし、あまりなじみのない食べ物(最近日本でも流行ってるの?)という認識。反対に私たちは朝たくさん食べたいので、フライドライスをよく食べるけれど、欧米人からすると朝からそんなの食べれないと思うらしい。まぁ朝からフライドライスというのは私たちにとってもトレッキング中ならではなので、これは食文化とは関係ない。

アップダウンを繰り返しながらも、標高も2000m前後になり、日中はより暑く感じた。

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登ってくる50代くらいの欧米人女性はタンクトップに短パン!そう言えば、トレッキングのファッションも民族?人種?によって違いがある。

前記のように欧米系の人たちは、暑いともう露出度が高い(日焼け止めは女性も男性もしっかり塗っている)。それか、女性はピッタリしたスパッツを履いている。日本人的な感覚ならスパッツの上にショートパンツやスカートを身につけてお尻は隠すけれど、欧米系は隠さずそのまま。頭にはバフをかっこよくつけている。

中国人は原色のウエアをよく着ている。韓国人(かなりよく見かけた)はだいたい蛍光色。膝サポーターをつけているのもほぼ彼らだと思っていい。そして韓国人だという最大の決め手は黒縁メガネとあのサングラス。日本人は落ち着いた色。そして3国の共通は特に女性の日焼け対策。ハット型の帽子をよくかぶり(私も)、さらに後ろに陽射し除けをつけ(特に韓国人かな)、手袋をし、なるべく肌をださない。日焼けを徹底的に嫌うのはアジア人女性(日中韓)共通なのかな。肌の色による違いをはっきり感じてしまった。

こんなふうに、世界中のトレッカーが集まるので、いろんな国の人たちの様子が見比べられるのも楽しい。

今日は Ghandruk ガンドルを目指すため、行きとは違う道に入る。すると、比較的よく整備されていた今までの道とは違い、砂深かったり大きめな岩がよくあったりした。そんな中、赤ちゃんを背負子にのせた欧米人家族とすれ違いビックリ!ポーターもいないようだった。赤ちゃんがいたら荷物がどれだけ増えるだろう、夜泣きもするよね、高山病って大丈夫なの、とかあとからいろいろ疑問が湧いてきてしまった。本当に彼らは私たちが無理!と思うこともやってしまう。

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やっとついたガンドルは大きな村で、民家が広がっていた。どこか懐かしいような風景だ。道がたくさんあるので迷いながらやっとちょうどいい宿を見つけた。コースタイム通りくらいなのだけれど、今日は長丁場で8時間近く歩いてしまった。お疲れさま!

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宿:Ghandruk Guest House(ツインルーム350ルピー)

宿代は下界に近づいてシャワー(ぬるめ)代込。ご飯代も落ち着いてきた。
使用金額:2,600ルピー

9日目

Ghandruk(8:00) ~ Kimche(9:00) ~ Pokhara(12:15)

今日もまた長い道のりになりそう。また相変わらずの馬の列。それだから道はフンだらけ。

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しばらく下ると、車のクラクションが聞こえてきた。車道に近づいてきたんだ。ゆうは近くにバス停がありそうだと言ってゆうは早足で先に行ってしまった。

出発してから一時間後に Kimche キムチェに到着。やっぱりここからポカラまでバス(一人300ルピー)が出ていた。間もなく出発するところだったので、勢いで乗ってしまった。ABCトレッキングお疲れさまー!

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バスからの風景はひたすら田んぼ。ほぼポカラまで途切れることなく続いた。この広大な田んぼで稲を刈り取るのも、稲を運ぶのも、脱穀もぜ〜んぶ人が機械を使わずに作業しているのには感心してしまった。脱穀だって、餅つきのように5人くらいが輪になって中心に向かって稲を地面に叩きつけているのだ。こんな風景、言ってしまっては悪いが、日本なら江戸時代、いや櫛みたいな道具(調べて思い出した、千歯扱き)さえ使ってないからもっともっと昔?にさかのぼらないと見られないのでは。「お百姓さんに申し訳ないからひと粒残さず食べなさい」という言葉はこの風景を見せれば、誰もが納得するだろう。ネパール米も大事に食べましょう。

使用金額:1,100ルピー

ABCトレッキング9日間での使用金額合計:22,980ルピー

(この記事は、2014年11月8日から11日の出来事です。)