アンナプルナベースキャンプトレッキング4

6日目
Machhapuchhare Base Camp(7:40) ~ Annapurna Base Camp(9:30)

朝、起きると昨晩はいなかった日本語ができるガイドさんがいた。話を聞くと、日本人団体(アルパインツアー)のガイドをしていて、トレッカーの一人がABCで昨晩遅くに高山病になってしまったのでその人と一緒に降りてきたということだった。ダイニングに行くと宿のスタッフやポーターが寝るスペースに日本人男性が一人横になっていた。幸いそれほど重症ではないようだけれど、万全を期してヘリコプターを呼んでポカラまで帰るという。さすが日本からのしっかりしたツアーなので、ヘリの手配にしろ、蒲生バックが用意されていたりと、手厚い手当を受けられるようだ。

数十分後に宿が集まっている少しはずれにヘリが来て、その男性が一人乗ると、さっそうと下界に降りていってしまった。

そんなちょっとした騒ぎがあったのに、宿の若い男性スタッフ一人はまだダイニングで寝ていて他のスタッフに起こされても、「まだ眠い~」とでも言っているのか毛布を被ってもう一眠りしていた。「おいおい、山小屋スタッフが朝は起きれないってどうなの?」と私たち二人でつっこんでいた。

それにしても今日も最高の天気!ABCでの景色も期待できそう。

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標高は4000mを越えてきた。それでも陽が照れば、暑いくらいでシャツ一枚でちょうどいい。

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道中、ヘリで降りた男性が所属していた団体、中高年の方々が降りてきたところに遭遇した。この時もおじさんおばさんたちとの会話に和む。
「あなたたち若いね~、新婚旅行?」
「そうですね、一年ちょっと旅行してるんです~~」
「へぇ~、すごいね!ハネイヤーだね!おめでとう!」(ハネムーンのムーン、月を年にしたのか?)
(皆さん口々に)「おめでとうございます~」

ABCも目前に迫ってきた。日本の登山の感覚だと、上に上がるほど岩場になり足元が悪く登りにくいイメージがあるけれど、ABCまでは急騰でもなく結構歩きやすい。

あの看板が見えてきた!!ABC到着!!!

360度山に囲まれてしまった!まさに圧巻!!

タルチョも元気になびいている。

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宿に着くと、隣の宿に入った日本人のご年配夫婦と出会う。午後はその宿のダイニングにおじゃまし、会話を楽しんだ。ご夫婦は定年後に海外をたくさん旅行し、ネパールも9回目だという。世界中をトレッキングしてきた中でも、ABCはかなりお気に入りのご様子だった。ABCトレッキング道は最初に来た8年前より随分整備されて、宿のごはんもおいしくなり、いろいろ変化したようだ。また何十年か後に来てみるのもおもしろいかもしれない。

夕焼け、夜の山も美しかった。

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宿:登ってきて右側にある宿。名前忘れ…(一人150ルピー)
宿は4件あり、9時半と早めに到着したけれど、どこも二人部屋は予約で抑えられていた。仕方なくイギリス人男性がいる三人部屋に宿泊。
使用金額:2,810ルピー

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7日目
Annapurna Base Camp(7:50) ~ Bamboo(13:40)

いつもより早起きして、日の出を待つ。

朝日、きたきた!

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ABCでも寒さは思ったより緩く、ダウン上下着て極厚靴下を履いて寝袋に入って寝ると暖かく、足の冷えも感じることはなかった。ダイニングでも暖房はまだつけていなかった。それでも、外で夕日や朝日を待っている時は寒いので、ダウンをしっかり着て。

今日から来た道を戻る。下りがほとんどなのでまた脚や膝を痛めるのではないか心配だった。

途中のお昼休憩で昨日のご夫婦とまた新たな日本人グループと一緒になり、会話を楽しんだ。そのグループの中には2週間ほど仕事の休暇を取って来ている方も。仕事の休みにこんなとこに来たら相当リフレッシュできそう。風景や文化に対しても、長期旅をしている私たちより新鮮に感動しているようだ。

下りはやっぱり速く、小刻みに登ってきたのもあるけれど、今日は登りの2日半分も下ってしまった。でも心配していた脚の負担は二人ともほとんど感じなかった。

宿:(300ルピー)

二人部屋はなく三人部屋をシェアすることになる、二人がいいなら三人分の料金を払ってと言われたのでこの宿を離れようとすると、二人分の料金でいいよと。
使用金額:3,790ルピー

8日目

Bamboo(7:30) ~ Ghandruk(16:30)

朝のダイニングでよく思うのは欧米人たちとの食文化の違い。欧米人はポリッジ(穀類を水や牛乳で煮たお粥)を選択する人がほとんど。私たちはポリッジはまず選択しないし、あまりなじみのない食べ物(最近日本でも流行ってるの?)という認識。反対に私たちは朝たくさん食べたいので、フライドライスをよく食べるけれど、欧米人からすると朝からそんなの食べれないと思うらしい。まぁ朝からフライドライスというのは私たちにとってもトレッキング中ならではなので、これは食文化とは関係ない。

アップダウンを繰り返しながらも、標高も2000m前後になり、日中はより暑く感じた。

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登ってくる50代くらいの欧米人女性はタンクトップに短パン!そう言えば、トレッキングのファッションも民族?人種?によって違いがある。

前記のように欧米系の人たちは、暑いともう露出度が高い(日焼け止めは女性も男性もしっかり塗っている)。それか、女性はピッタリしたスパッツを履いている。日本人的な感覚ならスパッツの上にショートパンツやスカートを身につけてお尻は隠すけれど、欧米系は隠さずそのまま。頭にはバフをかっこよくつけている。

中国人は原色のウエアをよく着ている。韓国人(かなりよく見かけた)はだいたい蛍光色。膝サポーターをつけているのもほぼ彼らだと思っていい。そして韓国人だという最大の決め手は黒縁メガネとあのサングラス。日本人は落ち着いた色。そして3国の共通は特に女性の日焼け対策。ハット型の帽子をよくかぶり(私も)、さらに後ろに陽射し除けをつけ(特に韓国人かな)、手袋をし、なるべく肌をださない。日焼けを徹底的に嫌うのはアジア人女性(日中韓)共通なのかな。肌の色による違いをはっきり感じてしまった。

こんなふうに、世界中のトレッカーが集まるので、いろんな国の人たちの様子が見比べられるのも楽しい。

今日は Ghandruk ガンドルを目指すため、行きとは違う道に入る。すると、比較的よく整備されていた今までの道とは違い、砂深かったり大きめな岩がよくあったりした。そんな中、赤ちゃんを背負子にのせた欧米人家族とすれ違いビックリ!ポーターもいないようだった。赤ちゃんがいたら荷物がどれだけ増えるだろう、夜泣きもするよね、高山病って大丈夫なの、とかあとからいろいろ疑問が湧いてきてしまった。本当に彼らは私たちが無理!と思うこともやってしまう。

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やっとついたガンドルは大きな村で、民家が広がっていた。どこか懐かしいような風景だ。道がたくさんあるので迷いながらやっとちょうどいい宿を見つけた。コースタイム通りくらいなのだけれど、今日は長丁場で8時間近く歩いてしまった。お疲れさま!

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宿:Ghandruk Guest House(ツインルーム350ルピー)

宿代は下界に近づいてシャワー(ぬるめ)代込。ご飯代も落ち着いてきた。
使用金額:2,600ルピー

9日目

Ghandruk(8:00) ~ Kimche(9:00) ~ Pokhara(12:15)

今日もまた長い道のりになりそう。また相変わらずの馬の列。それだから道はフンだらけ。

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しばらく下ると、車のクラクションが聞こえてきた。車道に近づいてきたんだ。ゆうは近くにバス停がありそうだと言ってゆうは早足で先に行ってしまった。

出発してから一時間後に Kimche キムチェに到着。やっぱりここからポカラまでバス(一人300ルピー)が出ていた。間もなく出発するところだったので、勢いで乗ってしまった。ABCトレッキングお疲れさまー!

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バスからの風景はひたすら田んぼ。ほぼポカラまで途切れることなく続いた。この広大な田んぼで稲を刈り取るのも、稲を運ぶのも、脱穀もぜ〜んぶ人が機械を使わずに作業しているのには感心してしまった。脱穀だって、餅つきのように5人くらいが輪になって中心に向かって稲を地面に叩きつけているのだ。こんな風景、言ってしまっては悪いが、日本なら江戸時代、いや櫛みたいな道具(調べて思い出した、千歯扱き)さえ使ってないからもっともっと昔?にさかのぼらないと見られないのでは。「お百姓さんに申し訳ないからひと粒残さず食べなさい」という言葉はこの風景を見せれば、誰もが納得するだろう。ネパール米も大事に食べましょう。

使用金額:1,100ルピー

ABCトレッキング9日間での使用金額合計:22,980ルピー

(この記事は、2014年11月8日から11日の出来事です。)