ラダック(レー・マナリ)」カテゴリーアーカイブ

世界一高い自動車道の向こう側

ある旅行会社で偶然出会った大学院生バックパッカー野呂くん。彼は、ヌブラ渓谷に二泊三日で行く人を募集していた。レーから5000m級の峠を越えた先にあるヌブラ渓谷に私たちも行ってみたかったので、野呂くんのプランにのることにした。

野呂くんが一台3日間9000ルピーで車をチャーターしてくれていたので、4人以上集めようということにした。4日間猶予はあったし、レーの中で日本人旅行者には結構出会ったけれど、他に行きたい人は見つからず仕舞い。ローカルバスやタクシーでも行けるという話は聞いていたので、その方が全然安そうということでその方向で行くことに。

ヌブラ渓谷に行くには、ILPインナーラインパーミットが必要野呂くんと出会った旅行会社でお願いしたら、一人500ルピーで発行してくれた。午前中に依頼して当日の午後に受け取りできる。

ヌブラ渓谷へ出発
朝6時にバスターミナル。ヌブラの村、Diskit ディスキット、Hundar フンダルの方面に行くバスを探すも地元のおじさんは今日は出ないと言う。その代わり、シェアタクシー乗り場を教えてもらった。

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シェアタクシー乗り場(ポログラウンド入り口辺り)に行くと、何台かランクルが泊まっている。私たちが「ヌブラ?」と一番最初に聞いた人がヌブラに行くドライバーだったようで、運良くすぐ見つけることができた。シェアタクシーは、その方面に行く人が車一台に乗れる定員いっぱいまで集まったら発車するというもの。今回は私たちの他に現地人3人加わり、7時頃に出発。一人400ルピー。

レーを出ると、どんどん登る登る!傾斜は緩めできれいな舗装路。峠が近づくと、舗装は終わり道は悪くなってしまう。ドライバーは音楽にノリノリになりながら、激しいハンドルさばきでがんばってくれている。乗ってる方も揺られて結構疲れる。だんだんと寒くなってきて、ちらちらと雪も降ってきた

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峠到着!ここは自動車が通れる世界一高い峠、khardung La カルドゥン・ラ!看板には18380フィート=5602mと書かれているけれど、夫が実際GPSではかってみると、5228m!?多少誤差はあるとしてもサバ読みすぎでは…。

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峠を降りて行くと、雪も止んで視界も開けてきた。ふか~い渓谷は川と緑が美しい。

2度チェックポイントがあり、パスポートを見せてパーミットのコピーを渡す。それから、峠を越えた後の分岐で国立公園の入場料一人20ルピーを払わなければならなかった。いずれも現地人には不要の手続きで、私たちだけ忙しそうにしていた。

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(左上:ヤクがたくさん。右下:分岐点。)

意外な観光地フンダル
12時前に私たちの目的地、フンダルに到着。小さそうな村だけれど、入り口にはゲストハウスやキャンプ場の看板がいっぱい。しかし、村の中を進むもいまいち人気がない。食堂やレストランは村の入り口に2件くらいあったけれど、中に入るとめっきり見あたらない。

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宿を何件かまわって、庭の雰囲気とおじさんが良さそうなので「OLGOK GUEST HOUSE」に決定。夜と朝の2食ついて一人500ルピー。オフシーズンだからと少しまけてくれた。村の中は静かで他の観光客もほとんどいないのに、ゲストハウスはこんなに多くて大丈夫なの?と思い、宿のおじさんに聞いてみると、7月から9月初めのシーズン中は一日村に200人くらい訪れるということだった。

夕飯は野菜と豆のカレーにごはん。朝食は、トーストにジャムやバター。どれもお腹いっぱいになるまでおかわりをくれるのはうれしい。昼食は頼むと野菜の入ったマギー(インスタント麺)を30ルピーで出してくれた。

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(左下:キッチンを見学させてもらう。圧力鍋を使っていた。)

ここにのんびり2泊することにし、日中は村の散策をしたり。村人、とくにおばちゃんとすれ違うと「ジュレージュレー!」と向こうから挨拶してくれるのが気持ち良い。至る所にマニ壇がある。信仰深い村なのだろうか。瓦のようなものにお経が刻まれている。一方、モスクもある。このあたりはかつてはパキスタン領だったため、イスラム教徒の割合も多いのだとか。現に宿の家族はイスラム教徒だった。

あと何と言ってもこの辺りの印象は、水がどこもすばらしくきれい!今まで見てきた中で一番かも。夜は星もばっちり。

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ラクダ初乗り
村から30~40分歩いたところに砂丘が広がっていて、そこでラクダサファリができる。宿のおじさんが「日中は太陽光が砂に反射してまぶしいから、16時以降がオススメだ」とアドバイスをくれたので、夕方に出かけていった。乗り場に着くと、たくさんのラクダが!他の観光客もランクルでやって来てパラパラと乗りにきていた。

夫はラクダに乗るのに興味はないらしく、野呂くんと私だけ乗ってみた。一人15分で200ルピー…。タクシー代と比較すると結構高いな。

ラクダは思った以上に大きく、高い!インド人も乗ったラクダが立ち上がると声を上げて驚いていたっけ。
ラクダにつけた鈴がカランカランと鳴る音があたりに響く。車や歩きとは違った視線で見る景色もまた美しかった。ラクダにも初めて乗れたし、私は満足!

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(左中:ラクダって意外とかわいい。右中:コブの毛はフカフカしていた。)

ラクダと一緒に 360°パノラマ写真

ディスキットゴンパ
フンダルより8km戻ったところの村、ディスキットまで行けばシェアタクシー乗り場がある。そこまではタクシーを拾えるか、さもなければヒッチハイク。私たちは8:30に宿を出て村の入口でヒッチハイクを試みるもなかなか停まってもらえない、というかほとんど軍用車かツアーのランクル。結局40分位待ってシェアタクシーを捕まえられた。ディスキットまで一人20ルピー。

ディスキットに着くと、そこからタクシー(タクシー乗り場から往復一台250ルピー)でゴンパへ。どこもそうだけれど、このゴンパも丘の上にあるから歩くとかなり大変そう。そのかわり見晴らしはとてもgood!

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ディスキットゴンパからの360°パノラマ写真

レーへの帰りのタクシーは、人数が集まるまで1時間くらい待って11:30の出発となった。お昼以降はなかなか人が集まらなく、出発しないこともあるようなので午前中早めに乗り場に行ったほうが確実。出発を待つ間に乗り場にある食堂で食べたターリーは50ルピーと格安で、チャパティと具もおかわり自由!辛いけれどおいしい!

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帰りはパーミットのチェックはなし。17時前にレーに無事到着しました。

この記事は2014年9月21日から9月23日の出来事です。


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ラダックでゴンパめぐり

さて、無事レーに到着した僕たち。
自転車で出発する前に、近くにあるゴンパをタクシーやレンタルバイクでまわってみることにした。

レンタルバイクは、一日700ルピーが相場で、長期レンタルや9月末~のオフシーズンには、100ルピー程度の割引がある。
タクシーは距離数や訪れるルートによって予め値段が決まっていて、どこのタクシーでも大体一緒。
それでも旅行社でチャータするよりは大幅に安いし、提示された料金から100ルピー前後の値切りは可能だ。

さて、ゴンパ巡りの前に幾つかのキーワードを紹介。

◯そもそもラダックって?
ヒマラヤ山脈とカラコルム山脈に挟まれたインダス川流域が狭義のラダック地方で、広義にはさらに広くパキスタン側まで含めた地域をラダック地方というらしい。

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(とて~もざっくりしたラダック周辺の状況。間違っていてもツッコまないでください。)

周りを敵国のパキスタンや中国に囲まれ、過去にも数次に渡るインド・パキスタン戦争や中国・インド国境紛争などの舞台になってきた土地だ。

民族的には、大部分がチベット系民族で、この地域に定着を始めたのは7世紀以降。
現在は、出稼ぎのインド人の他に、亡命チベット人なども住んでいる。
(参考 「ラダック wikipedia」

◯ゴンパ
ゴンパとは、僧院のこと。キリスト教でいう修道院。
僧が修行する施設で、ラダックやザンスカール・バレー、スピティ・バレーに多く存在する。

僧は、5、6歳から出家し、修行を始めるらしい。妻帯は禁止されている。
僕たちが会ったラダック人の食堂のおっちゃん(昔出家した僧だった)は、還俗(げんぞく)して結婚しているため、子供がいた。その辺はあまり厳しくないみたい。


僕たちが回ったゴンパは、全部で9つ。
下ラダックでは、アルチ、リゾン、リキール、ピャン
上ラダックでは、シェイ、スピトク、ティクセ、へミス
ヌブラ谷では、ディスキット

その他に、レー王宮(レー・パレス)、ストク王宮にも行った。

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(すごく大雑把にこんな感じ。上ラダック、下ラダックというのは、インダス川の上流、下流、という意味。インダス川は南東から北西に向けて流れている。)

僕たちは大学の史学科で芸術史を専攻したにも関わらず、キリスト教文化にどっぷりだったため、恥ずかしながら仏教美術に関する知識(仏教の知識も)がほぼ中学生レベル。残念ながらゴンパの中に入っても何かを感じたりすることは比較的少なかったように思う。

実際のところ、ゴンパの内部にある仏像は、こ数十年以内に制作されたものも多く美術的な価値をあまり持たないものも多い。古い仏教美術が残っているゴンパは数少ないのだ。

唯一、下ラダックにあるアルチ・ゴンパには、特に古い時代の仏教美術、木製仏像や壁全体に描かれた千人仏がそのまま残っていて、その迫力には驚いた。

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周囲の景色とその外観で印象深かったのは、リキール・ゴンパと上ラダックのスピトク、ティクセの各ゴンパ。
ヒマラヤ山脈の崖の上にそびえ立つゴンパはとても美しく風格があった。

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(リキールゴンパの遠景)

ゴンパの中
「多数の僧侶が熱心に修行している!」というイメージで向かったのだけど、実際には(時期的な問題もあったのか?)そういった姿はほとんど見られなかった。

それでも、リゾンゴンパでは、「日本人だ」と老僧に伝えると嬉しそうに、”Buddist?”と聞いてきてくれたし、「日本製のボールペンは素晴らしい」なんて行ってくれたりした。案内してくれた老僧は、お堂にはいると必ずお経を唱え、ひれ伏し、拝んでいた。

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(以上、リゾンゴンパ。マニ車も年季が入っている。)

どのゴンパも観光客からのお布施や入場料は貴重な収入となっているようで、専用の窓口やカウンターを設けてお金を徴収するところもあった。僕たちは仮に徴収されなくとも、100ルピー(180円程度)をお布施としておいてくるようにしていた。ちょっと観光客が多すぎるのが、その辺がツーリスティックになっているのが残念ではあった。

ティクセのゴンパでは、砂絵を熱心に作るモンクの姿も見かけた。

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ゴンパ巡りは、ラダック観光の中で、アウトドアとともにとても大きなウェイトを占めるもの。
ぜひ仏教美術をしっかり勉強した上で見に行くと、また違った発見があると思う。

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(ちょっと衝撃を受けた電飾で光るダライ・ラマのポートレート。どのゴンパにいっても、必ずサイン入りの写真が飾ってある。)

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(古いマニ車の中には、お経がかかれた紙が巻いてあった)

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Lehへのフライト

今回の旅で、どうしても走りたかった3つの道。
アウストラル街道、パミールハイウェイ、そしてレー・マナリロード。
そのレー・マナリロードへ挑戦するため今日はいよいよスタート地点のレーへ飛ぶ。

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フライトの時間は朝8時40分。
自転車を飛行機に載せる時はたいてい揉めるので、朝5時にタクシーを呼び、空港へ向かった。
早朝のインドは道もすいていてものの30分でインディラガンディ空港の国内線ターミナルへ到着。
あいかわらず厳重な空港の入り口をくぐり、チェックインカウンターへ向かう。

今回、僕たちはデリーへのフライトを人生初の自腹ビジネスクラスでとった。
もちろん贅沢のためではなく、荷物の追加料金との兼ね合いを考えてのこと。
追加料金を払うより、ビジネスクラスのほうが結果的に安上がりなのだ。

ビジネスクラスでのチェックインはもちろん人生初めて。(といってもLCCだけど)
受付でEチケットを提示すると、インド人スタッフが、ささっと動いて僕たちの荷物を運んでくれる。
「空港職員の対応は理不尽かつ非効率で横柄」が当たり前になっている僕たちは、もう呆然・・・。
ビジネスクラスの威力・・・おそるべし。

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(デリー国際空港の出発ロビー)

荷物は追加料金も取られず、機内持ち込みのザック(到底機内にはもちこめない大きさのもの)もなんら文句を言われず。
しかも搭乗待合室から機体への移動は、なんと専用車。
ほかの乗客がバスで移動する中、僕たちだけが専用車での移動となった。
じろじろ見られて恥ずかしかったのは、ここだけの話。。(レーへビジネスでいく人なんていないもの・・)

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(謎の専用車で機体まで移動)

少し残念だったのはラウンジが工事中だったこと。
ラウンジのチケットをもらって勇んでロビーを探し回ったものの、結局見つからず仕舞い。
うーん、ソファでくつろぎたかったのになぁ。残念。

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レーへのフライトはわずか1時間ほどであっという間。
機内食(ビジネスは出るらしい)を食べ終わるころには着陸態勢に入っていた。

レーの空港は、谷あいにあるため、着陸が難しい。
昔の香港空港よりも更に難関。滑走路の前後とも険しい山になっているため、旋回しながら着陸しなければならない。しかも滑走路は短いし、やり直しも難しい。
こまめにエンジンのパワーを調整し、ふらふらしつつも、無事着陸。
インド人パイロットにあっぱれ!

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(山間を低空飛行する飛行機。無事着陸してホッと。)

荷物を受け取って、レーの空港を出る。
ここがレーか~。うーん、風景はタジキスタンとあまり変わらないかも…。第一印象はそんな感じだった笑

自転車を組み立てるのにたっぷり2時間を使って、レーの町へペダルを漕ぎだす。
レー空港から町へはなんと300m近く標高をあげなくてはならない。
ほぼ1ヶ月ぶりの自転車は、あれほどデリーに荷物をおいてきたにも関わらず重い重い…。

結局町に着いたのは14時をまわったころでした…。

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