この旅最大のハプニング?

どうしよう!?(2014年6月12日)
今日はアゼルバイジャン入国を目指して走り出す。今まで何度かビザ取得をしてきたけれど、それらを使って入国するのはアゼルバイジャンが初めて。

走りはじめて5分足らずでスイス人夫婦のサイクリストに会ったけれど、「アルメニアへ行くんだ」と言うことで間もなく分岐点で別れた。やはりこの時期サイクリストは多いよう。

アゼルバイジャンまでの約60kmは大方追い風で走りやすかったけれど、肝心の登りでは方向が逆になってしまい、風に抵抗して走るのはしんどかった。そこでは何もない空なのにびゅうびゅうと音がして、あの恐ろしかったパタゴニアの風を思い出してしまう程だった。

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(土地もパタゴニアのパンパに似ている)

グルジア出国、アゼルバイジャン入国の手続きも無事終了。イミグレを出てすぐのところにあった両替所で、残ったグルジアラリと米ドルを両替。

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(左:グルジアイミグレ。右:両替している間に私の自転車に乗られてしまった…)

再び走り出すと、路面状態も良く運転も落ち着いていて良いと感じた。国境という一線を越えるだけで、本当に違う「国」に入ったとわかる。しかし…間もなくこの旅最大のハプニングが!!ゆうが急停止して叫んだ。

「パソコンがない!!」

「え!?なんで??」 盗まれるような隙があったっけ!?いつもパソコンの管理には一段と気を使っているゆうも十数秒間なぜないのかわからなかった。

「宿に置いてきた。」

どうやら、トビリシの宿で出発直前に一度バッグにしまったパソコンをプリントアウトしたいものがあるため取り出し、ロビーでひと作業してメモリと紙は持ったもののパソコンを机に置きっぱなしにしたようだ…

この旅で私たちの1番の貴重品とも言える持ち物。私から言いたいこともあったが本人も相当ショックを受けているので、ではどうするかを話した。とりあえずパソコンの所在確認のため、ホテルに電話してみることに。次の町まで進み、ガソリンスタンドや何かの施設で電話をかりてかけてみたけれど、国際電話がかけられないのかどこも繋がらなかった。人々も「ここから10kmでグルジアだぞ」と言う。

どうしよう…ホテルにあるのなら取り返したい、、ビザ不要のグルジアに戻ることは簡単にできるのは幸い。しかし、アゼルバイジャンに再入国するためにまたビザは取れるのか…方向を変えてアルメニアに入るか…もともとアゼルバイジャンを選んだのは、とにかく先へと急いでいたため最短ルートで次の国を目指せるから。それに、あまり自走をしてこなかった私たちだけれど、このルートなら全て走り抜けられそうだったから。その他にも様々な思考が頭の中を巡った。

あのパソコンはお金ではない価値もあるので、私たちはグルジアに戻ることを決め、10km逆走することに。国境に着くともう一度電話が借りれないかと、人々に声を掛けると私たちが利用した両替所を案内された。

そこのおじさんは携帯電話を貸してくれて、ホテルに電話が繋がった!やっぱりパソコンはロビーにあるとのこと。一旦電話は切ったけれど、二人とも考えたことは同じだった。「多少のお金を払ってパソコンをここまで持って来てもらえないか。たしかグルジア人はビザは不要のはず…」と言うことで再度電話し、何度かやり取りをし、持って来てもらえることになった!!ホテルの人は皆英語を話せる人だったので、その点も幸いだった。

1時間半くらい近くのカフェで待つと、おじさんの電話に向こうから「来たぞ」と連絡が入った。しかし、うまく英語で意思疎通ができていなかったらしく、彼はグルジア側で待っていた。

「パスポートなんて持ってない」…彼はタクシーで来ているらしく、「追加を払ってくれればパスポートを持ってまた来る」と。こちらは弱い立場なのでそれに従うしかない。

今度は2時間近く待つと、また電話がかかってゆうは国境へ向かった。時間が少し経つと私も心配になって、国境が見えるところに行くと…

ゆうが両手を挙げてパソコンを掲げているのが見えた!!良かった〜!!!何とか再び手にすることができた!!これで予定通り走ることもできる。

電話を何度も貸してくれたおじさんにも感謝。お礼を払おうとしても、手を振っていらないと仕草してくれた。

結局○○○ドルも払ってしまったけれど、アゼルバイジャンビザは日本人は無料で欧米諸国人のビザ代よりは低いから、ビザ代と考え、良しとしよう。

何だかんだで21時を過ぎ、あたりは真っ暗。二人ともすっかり疲れ切ってしまった。この辺りの建設中?らしいレストランの裏にテントをたて、やっと長い一日を終えた。


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