シーラーズをあとにした僕たちは、バスでエスファハーンへ向かう。
バスは21時頃にターミナルを出発。深夜3時頃にエスファハーンへ到着した。
エスファハーン行きのバスではなかったようで、とんでもない場所で降ろされてしまった。
同じ場所で降りた別の女性とタクシーへ乗る。市内へは20分程度、深夜料金と称して10万リアルほど取られてしまった(ちなみにバスは12万リアルほど)
早朝4時、仕方ないので通りの公園で時間を潰すことに。
7時頃、ホテルにチェックインし、いざ、王の広場(イマーム広場へ)
16世紀末のエスファハーンの繁栄ぶりを見た商人たちは「Esfahān nesf-e jahān ast」(エスファハーンは世界の半分」と呼んだそうだ。
この「世界の半分」という言葉にずっと憧れを持っていた。
「世界の半分。」
こんなにもこの街を簡潔に表した言葉もないと思う。
さて、そのエスファハーンの中心、王の広場へ足を踏み入れる。
さぁて!
「う~ん」・・・笑
世界の半分か・・・。まぁそう言いたくなる気持ちはわかる。
16世紀なら日本は戦国時代。
そう考えれば世界の半分に見えたのかも。
でも、昼間の広場はちょっと閑散…。たしかに寺院は美しいのだけど賑やかさがないような気が…。
でも、この王の広場のホントのおもしろさは、実は夜にある。
ラマダンも重なっていたのもあるけど、夜になると、四方からイラン人が広場に集まってくる。
そうイラン人が大好きなピクニックをするためだ。
しばらくすると、広場の芝生という芝生にはレジャシートを広げ、思い思いに談笑するイラン人で溢れかえる。
なぜか観光の馬車も登場し、広場をぐるっと回ったりしている。とにかく賑やかだ。
ふらっと歩いていると、英語が達者な少年に話しかけられた。
少年の名前はマホメット君
「僕たちの家族のところにこないか?」と夕食に誘われた。
せっかくなので向かってみることに。
すると、現れたのは大家族。
「おお日本人か?」「こいつは日本人だ~」なんて家族・親戚で大盛り上がりしていた。
甘いスイカを頂いて大満足。
イラン人は本当に英語を話す人が多い。
この家族もお姉さんが英語の先生をしているらしく(英語の先生に会う確率も極めて高い・・・)
僕たちよりもずっと流暢な英語を話す。
せっかくなので、イランについていろいろ質問をしてみた。
一夫多妻制の話とか、出生率の話。
イランのイスラム教は、世界の中では少数派のシーア派だ。サウジアラビアを中心とするスンニ派とは対立する関係にある。
スンニ派が1人の男性に対して何人もの妻をとれるのに対して、シーア派は4人までらしい。
が、実際は1人の妻のみと生涯過ごす男性がほとんど。子供の数も2人が多いらしい。
そのためイランの人口はすでに横ばいらしい。
「なぜ?」と聞いてみると、「エコノミックのリーズン」らしい。
「ああ、じゃぁ日本と一緒だね」と大笑い。
英語をしゃべるイラン人が多い、ということと矛盾しない。教育熱心な国なのだ。
子供多くもうけても教育にかかる費用を賄うことができないらしい。
なんとなくイランに親近感を抱いた、と同時に、そういう考え方(日本と同じようなレベルの考え方)が存在する国なのだ、と思った。
2日後、メールアドレスを交換したマホメッド君から、
「うちにご飯を食べに来ませんか?」と英文メールが送られてきた。
「Yes以外の返事を聞きたくない」といやに強硬なメールだった笑
せっかくなので、お邪魔することに。
ホテルに19時に迎えに来てもらった。
車で走ること30分。
エスファハーン市の郊外に立つ新築のマンションがマホメッド君の自宅。
地下駐車場は何層にも重なり、門はリモコン式の自動開閉だ。
エレベーターで彼の自宅に入る。
以前から思っていたけど、イランの家はどこの家も豪華。
かならず韓国製の大画面液晶テレビがあり、エアコンがあり、パソコンがある。
トイレは水洗だ。ほとんど日本と変わらないような気がする。
ただし物価は日本の1/5から1/10。
一体どういう経済構造になっているのか、とても気になる。
アメリカに経済制裁を受けているけど、決して困窮している感じではない。
トルコやトルクメニスタンとの通商も盛んで、アラビア海に面した港もある。石油もある。
イランという国が本気を出したら、経済的にもなかなか良い国になるんじゃないかと、思ったりする。
低賃金で優秀な人材がいる。港もあれば、工場も進出できる。
マホメッド君の自宅でたっぷり夕食をごちそうになってしまった。
イランの家庭はいつも家族・親戚でいっぱい。とても幸せそうだった。
※イスファハーンの宿
「Amir Kabir hostel」
バックパッカーの定宿、朝食付きで30万リアル
朝食もちょっと豪華でジュースがつく。
インターネットは朝晩のみ、そこそこ使える。(といっても遅い)
彩は日本の友達とスカイプをしていたけど、問題はなさそうでした。
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