イラン国内のバストリップもいよいよ最後、ヤズドへ向かう。
元々ヤズドへ向かうつもりはなかった。
が、エスファハーンで驚愕の知らせを受けることになる。
「トルクメニスタン大使館が1週間臨時休業だって」
「へ?」
なんと、ビザを受け取るはずだったトルクメニスタン大使館がいきなりの告知なし臨時休業だ。
つまりビザを受け取る日が1週間も伸びてしまうことになる。
しかたなく時間を調整するためにヤズドへ向かった。
僕たちは時間があったから良かったけど、スケジュールギリギリで動いている旅行者にとっては致命的なことになりかねない臨時休業。まったく中央アジアの大使館は何を考えているのかわかったもんじゃない…。
愚痴はそこそこに、到着したヤズド。
ヤズドはイスラム教というよりは、ゾロアスター教の聖地として有名な場所だ。
郊外には鳥葬のための施設などもまだ残っている。
そしてヤズドは何と言っても暑いことで有名。
僕たちも時間調整のために向かったはいいが、暑くて日中はほとんど外にでることができなかった。
(ヤズドのイスラム建築。木彫のレリーフが美しかった。)
(アルコールが飲めないイラン。そのためかノンアルコールドリンクが普及している。律儀な内容量表示320プラスマイナス5ml。実際は闇酒もあるし、アルメニアなどに旅行に行った際たらふくお酒を飲んでいるらしい。でも、さ、やっぱりお酒の本当の味を知らないのは人生の半分以上損していると思うなぁ。)
そして外出しても浴びせかけられる「チンチョンチャン」の大合唱。
「チンチョンチャン」は主に中国人を侮蔑する言葉なのだけど、東洋人であれば、誰かれ構わず浴びせかけられる。
イラン人は優秀、という話を今まで書いてきたけど、どの国にもいい人、そしてよくない人はいる。日本にだっている。民族を一括りにしてあまり先入観を持たないことが大事かなと思う。
ただ、ヤズドでは家族連れの男性から「チンチョンチャン」攻撃を受け、無視をしていると、再びわざわざ戻ってきて、もう一度「チンチョンチャン」と言われたこともあった。子供の眼前で、である。
これにはちょっと怒った。何がしたくて、侮蔑の言葉を浴びせるのだろうか?
優越感に浸りたいのだろうか?しかし、中国人にも君より立派な人はいくらでもいる。
身の程知らず、というか、井の中の蛙というか。
そういう憂さ晴らしをする彼らが、ちょっとかわいそうになってしまった。
都合4泊して、ヤズドを発つ。
トルクメニスタンビザを受け取るために、テヘランへ戻った。
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