南アメリカ」カテゴリーアーカイブ

【サイクリング情報】アウストラル街道(チリ・パタゴニア)

チリ・パタゴニア地方を南北に貫くサイクリストの聖地!アウストラル街道(Carretera Austral)の補給・町・宿など、サイクリング・サイクリスト向け情報をまとめます。(2014年1月~2月走破。)



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【走行日数の目安】
チャイテンから、オイギンスまで、僕たちは33日間で走破。
途中ラフンタ、アメングアル、コイアイケで数日の休憩を挟んでいるので、急げば1ヶ月での走破も充分可能。ただ雨が多いので、雨待ちをして良い景色をみたい場合は1ヶ月半を見たほうがいいかもしれない。
プエルトモンからチャイテンまでを自走する場合は、+4~5日かかる。
プエルトモン~チャイテン間のフェリーは常に出ているわけではないので、下調べが必要。

コイアイケには飛行場がある。空路でコイアイケに入ることも可能。
時間がない場合、コイアイケ~エル・チャルテンでも充分にアウストラル街道を楽しめる。

実質、アウストラル街道の終点は、アルゼンチンのエル・チャルテンになる。
オイギンス村から船で対岸へ渡り、トレッキング道を進み、エル・チャルテンに到着するには、さらに4~5日かかる。エル・チャルテンには飛行場がないため、カラファテの飛行場を利用することになる。
カラファテ空港へのバス(カラファテ行き途中下車)は毎日運行。バスに自転車を積むこともできる。

【補給状況】

地図に名前が載っているような町には、大抵スーパーがある。最長の無補給区間は、コクランからトルテルまでの約100km、未舗装なので、通常4日程度かかる。
トルテルに寄らない場合でもその先のフェリー乗り場に簡単な売店がある。

通常、非常食を含めて2日分の食料があれば、問題ないと思う。
水はどこでも綺麗な沢の水が流れているので問題ない。
道端に大量に育っているナルカ(大きな葉っぱの植物)は、その茎の部分を食べることが可能らしい。が、かじったらあまり美味しくなかった。

プユアピから先、峠の手前に炭酸ガス水が湧き出しているポイントがある。

チェーン系大型スーパーは、コイアイケのみ。
コクランにもそこそこ大きなスーパーが広場の前にありいろいろ買える。

◯自転車ショップ
唯一の自転車ショップがコイアイケにある。
シマノパーツも入手可能だが、シュワルベタイヤなどツーリング用の商品はない。(SPDのビンディングペダルが選べるなど、品揃えは悪くない。ディレーラー、ワイヤーなどはシマノ製を入手可能。この後のダートに備えて、オフロードタイヤを買うこともできる。)

◯アウトドアショップ
コイアイケにノースフェイスのショップがある。アウトドアのセレクトショップもノースフェイスショップから50mほど行った場所にある。さらにコイアイケにはホームセンターがあり、ドイテのテントやガスストーブ、ODガス缶なども手に入る。

手ぶらでコイアイケの飛行場に飛んできて、このホームセンターで適当にテントと食品を買って旅にでることも不可能ではなさそう。

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(参考:コイアイケのマップ)

【路面状況】
チャイテンから40km先までは舗装。その後ラフンタまでは未舗装になる。
ラフンタからプユアピ間は一部舗装が進行中。
その先峠を越えた後からコイアイケ~セロカスティージョ村までは舗装。
その後、最後のオイギンス村までは未舗装になる。

特にセロカスティージョ以降の未舗装は、砂利が深く走りにくい場所も多い。
快適に走るなら、幅の広い(2.0以上)オフロードタイヤがオススメだ。

【宿】
僕たちが宿に泊まったのは、Chaiten, Puyuhuapi, Amengual, Manihuales(Casa de Cyclista), Coyhaique, Cello Castillo, Rio Tranquilo, Puerto Bertrand, Cochrane, O’Higginsの各集落。
これらの町には、宿があり、スーパーがあり、レストランがある。

La Funtaの町にも宿はあるけど、道路工事員が多く泊まっているため、あまり空きがなかった。(ラフンタは町の中心にキャンプ場があり、オススメ。WIFIは町の中心で飛んでいる。)

コイアイケの町は巨大で、宿も多い。値段は高め。
コクランの町は過ごしやすく、休憩には最適。

【アクティビティ&観光など】
アウストラル街道沿いには数多くの氷河がある。大抵看板が道端に立っているので、時間に余裕があれば見に行ってみることをオススメ。
オススメの氷河は、プユアピの先にあるハンギング・グレイシアとオイギンス村からクルーズ船でいくオイギンス氷河。

プエルトベルトランドの村ではラフティングが体験できる。
安全面に配慮してくれる良いガイドなのでオススメ。少し高いけど。

【アウストラル街道周辺の日記】
◯アウストラル街道
2014年1月21日~26日 憧れの、アウストラル街道
2014年1月27日~30日 ラフンタ ~自然の中で生活~
2014年1月31日~2月2日 雨の恵みを感じて
2014年2月3日~7日 ひとやすみ
2014年2月11日~14日 アウストラル街道の本気
2014年2月15日~18日 酸いも甘いも
2014年2月19日~23日 終着の地へ
2014年2月24日~25日 山道を越えて

【映像】
◯アウストラル街道
vol28 アウストラルスタート!の前に、温泉と名物オヤジ
vol29 最高の天気でスタート!
vol30 iPadから編集してみたアウストラル街道2日目
vol31 アウストラル街道3日目、雨降りやまず。
vol32 “自転車乗りの家“?
vol33 でっかい町、コイアイケへ
vol34 アウストラル街道後半戦スタート
vol35 エメラルドグリーンとスカイブルー
vol36 続・アウストラル街道の真髄
vol37 真っ青!マーブル・カテドラル
vol38 クロネコキャンプ場~
vol39 幸せのキャンプ場
vol40 パタゴニアをラフティング!
vol41 とんでもない迂回路
vol42 アウストラル街道もいよいよ佳境へ
vol43 一日雨に降られ…
vol44 最後の村へ
vol45 氷河の氷でウィスキーを
vol46 山道を超えろ!

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【まとめ】チリ共和国

チリ共和国 Republic of Chile
滞在期間:2013年11月30日~2014年1月6日、1月16日~2月24日、3月3日~3月8日
滞在日数:84日間

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【チリの日記】

◯アタカマ&ビーニャ・デル・マル(1回目の滞在)
2013年11月30日 宝石の道Day13
2013年12月1日~4日 アタカマでの日々&宿情報
2013年12月4日~5日 ビーニャ・デル・マル 汐見荘へ
2013年12月6日~12日 ビーニャでの日々 ~海鮮編~
2013年12月6日~12日 ビーニャでの日々 ~ショッピング編~

◯イースター島
2013年12月13日 イースター島 ~上陸編~
2013年12月14日~19日 イースター島 ~モアイ編~
2013年12月15日~19日 イースター島 ~自然編~
2013年12月20日 イースター島 ~宿&お店情報~

◯ビーニャ・デル・マル(2回目の滞在)
2013年12月20日~21日 再び汐見荘へ
2013年12月28日~29日 ビーニャでの日々 ~野菜市場・バルパライソ編~
2013年12月24日~2014年1月1日 ビーニャでの日々 ~クリスマス・年末年始編~
2014年1月1日 汐見荘について

◯チリ側湖水地方
2014年1月3日 さあ、また走りだそう!
2014年1月16日~19日 再びチリに戻る

◯アウストラル街道
2014年1月21日~26日 憧れの、アウストラル街道
2014年1月27日~30日 ラフンタ ~自然の中で生活~
2014年1月31日~2月2日 雨の恵みを感じて
2014年2月3日~7日 ひとやすみ
2014年2月11日~14日 アウストラル街道の本気
2014年2月15日~18日 酸いも甘いも
2014年2月19日~23日 終着の地へ
2014年2月24日~25日 山道を越えて

◯南部パタゴニア
2014年2月26日~3月4日 プンタ・アレーナスへ
2014年3月5日~3月8日 風のちから、パタゴニアの自然

【映像】

◯ビーニャ・デル・マル&イースター島
vol15 イースター島のSunrise&Sunset
vol19 チャリダー4人でショッピング
vol20 イースター島・ダイジェスト
vol21 南米の香り
vol22 HAPPY NEW YEAR 2014

◯チリ・アルゼンチン湖水地方
vol25 チリ・アルゼンチン湖水地方
vol27 3つの湖を越えて

◯アウストラル街道
vol28 アウストラルスタート!の前に、温泉と名物オヤジ
vol29 最高の天気でスタート!
vol30 iPadから編集してみたアウストラル街道2日目
vol31 アウストラル街道3日目、雨降りやまず。
vol32 “自転車乗りの家“?
vol33 でっかい町、コイアイケへ
vol34 アウストラル街道後半戦スタート
vol35 エメラルドグリーンとスカイブルー
vol36 続・アウストラル街道の真髄
vol37 真っ青!マーブル・カテドラル
vol38 クロネコキャンプ場~
vol39 幸せのキャンプ場
vol40 パタゴニアをラフティング!
vol41 とんでもない迂回路
vol42 アウストラル街道もいよいよ佳境へ
vol43 一日雨に降られ…
vol44 最後の村へ
vol45 氷河の氷でウィスキーを
vol46 山道を超えろ!

◯南部パタゴニア
vol49 マゼラン海峡を越えて
vol50 こりゃすげぇ!パタゴニアの強風。
vol51 野生のキングペンギン、たっぷり見せます!

南米を旅立つ日

2014年3月24~26日 さてブエノスアイレスを楽しもう!

イグアスの滝から帰ってきてからマドリードへ飛ぶまでの3日間。そのほとんどをのんびりして過ごした。ブエノスアイレスの治安がそれほど良くなく、あまり出歩きたくなかったのだ。でも、もちろん行きたいところもいくつかあった。

タンゴ
ブエノスアイレスといえばタンゴ。町中で踊っている若手ダンサーもいるし、それで満足してしまう日本人も多いのだけど、僕たちは音楽が好きなこともあり、せっかくならちゃんとした劇場で鑑賞したいということで、オススメのタンゴ“ピアソラ・タンゴ”に行ってみた。フロリダ通りの奥まったところにあり、ちょっとわかりにくい。案の定最初は場所がわからず、迷ってしまった。
劇場内に入るとバルコニー席がずら~っと並び、いわゆるイメージするヨーロッパの劇場といった感じ。
そして肝心のタンゴはすごい!のひとこと。いや、ここで見てよかった。情熱的で技術的に洗練されていて、相当訓練を積まないとできないような激しいダンスを披露してくれた。最後の最後、なんと停電してしまうなんてトラブルもあったけど、大満足でした。

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チョリパン通り
日本人旅行者が安くて旨いとよく食べる“チョリパン”というパンがある。早いところがホットドッグ。チョリソー・ソーセージをパンに挟んだだけのシンプルなソウルフードで、この通称チョリパン通り(たぶん日本人が名づけた)には、チョリパンを売る屋台が何軒か並んでいる。このチョリパン通りの屋台のいいところは、まず安いこと。そして大量の野菜やソースを自由にトッピングできることだ。

宿の日本人4人で一緒にチョリパン通りに向かう。チョリパン屋台の兄ちゃんはとても気さくでカメラに向けてポーズをとったり、スター気取りで面白かった。チョリパンは18ペソ。わずか180円でとてもボリューミー。おいしくいただきました。

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(華麗にポーズを決めるチョリパン屋のおやじ)

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(トッピングが自由で、値段も安い)

2014年3月27日 ブエノスアイレス空港騒動記

今日はマドリードに向かう日だ。自転車の梱包はウシュアイアで行っていたため、今日はタクシーで空港へ向かって荷物を預けて乗るだけ。自転車を梱包する手間がないので楽だ。楽なはずだった・・・。。

朝、お願いしていたタクシーを待つ。約束の時間になって現れたタクシーは小型タクシー。宿のいつこさんが再三再四「自転車が2台あるからね!」と念押ししていたにも関わらず小型タクシー到着。アルゼンチンは物事を自分の都合にいいように曲げて解釈する癖があるらしい。今までにもこういうことがあったので、念押ししていたのに、やっぱりダメだったと、嘆いていた。

タクシーは高速をかっ飛ばし、無事に空港に到着。カートに荷物を載せてカウンターへ。

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(この時はまだノートラブルだったのだけど・・・)

カウンターについて、自転車がありますよ。と自己申告。追加料金60ユーロを払うことに同意する。このままトントンと進むかに思えた手続きは、ここまでで終了。エア・ヨーロッパの職員が「では出国のチケットを見せてください。もしくはビザを」なんてことをいう。言いたいことはすぐ分かった。6ヶ月前、ペルーに飛ぶときに成田空港でもあったことだ。ただ今回僕たちは日本人はビザが必要ないトルコへ早急に抜けるつもりだったので、つい航空券を手配するのを忘れていたのだ。しかも先進国ヨーロッパだ。日本人は3ヶ月までならビザが必要ない(シェンゲン協定)。あれやこれやと説明するも、航空会社は乗せられませんの一点張り。まぁ仕方なく、空港でマドリード発リスボン経由マラケシュ行きなんて変なチケットを取ることになってしまった。(今思えば、シェンゲン協定外で一番近いロンドンにしておけばよかった…。その場ではクレジットカード切ることができず、予約表の発行のみで搭乗許可。

搭乗時間まであとわずか、余裕を持って出発していたのにタクシーが遅れたり、搭乗券を発行していたりで揉めて結局乗り遅れる寸前になってしまった。急いで搭乗して無事離陸。

格安航空会社かと思った(エアヨーロッパなんて安易なネーミングだったもので)けど、しっかり機内食もでた。

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さて、現地時間で28日5時、無事マドリード国際空港に到着。
結局、入国審査では何も聞かれず、出国のチケットもチェックされませんでした・・・。

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(今回は自転車だけではなく、バッグもラップでぐるぐる巻きにした。前回のフライトで取っ手が引きちぎられてしまったため、その予防策。)


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毎分39億トン

2014年3月23日 アルゼンチン側のイグアスの滝
結局戻ってきてしまったイグアス移住地。今度こそ本当にお別れ。
2日続けて起きて見送ってくれた山東ご夫妻には本当に感謝。また台湾で!

今日はアルゼンチン側のイグアスの滝を見る。
入国時と同じようにアルゼンチン~パラグアイのバスはパラグアイ側の国境には止まらないため、バスターミナルへ直接向かわず、途中で降りてタクシーを捕まえ、パラグアイ国境に寄ってスタンプを押してもらってからバスターミナルへ向かってもらった。あーめんどくさい。国境で5分位待ってくれればいいのに。

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(アルゼンチンへ向かうバス)

アルゼンチンへ向かうバスはスムーズに出発。無事何事も無くアルゼンチン側のプエルトイグアスに帰ってきました。4日ぶり。
このバスターミナルでイグアスの滝行きのバスに乗り換えることに。20分間隔で出発している。

バスに乗り込むと、たまたま前に座っていた2人の女性が日本人。4人でイグアスの滝観光をすることに。

入場料を払って園内を回る列車に乗る。駅はいくつかあるのだけど、僕たちは一番最初に最大の見所”悪魔の喉笛”を見るため、一番奥の駅で降りた。
川の上の歩道を歩くこと数分。見えてきた、昨日ブラジル側からみた悪魔の喉笛だ。

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(水が吸い込まれていく)

大量、なんて言葉では到底言い表せない水の量、膨大とか莫大とか無限とか、もうそれ以上に巨大な形容詞を使いたいくらい。地響きとともに水が流れ込んでいる。その流量は毎分39億トンらしい。

ブラジル側につづいて感動してしまった僕。「なかなか最近感動できない。」と思っていたのだけど、本当にすごいものに出くわした時はまだ感動する気持ちを持っていたようで、少し安心した。

しばし見とれてしまったイグアスの滝・悪魔の喉笛。

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(子供を肩車しないように、との看板。普通やらないけど、南米の人ならやってしまいかねない・・・)


この日の夜のバスでブエノスアイレスへ帰る予定にしていた僕たちは、あまり時間がなく、滝に突っ込むボートクルーズなどのツアーには参加できなかった。それでも、このアルゼンチン側のイグアスの滝に来られて本当に良かったと思う。ブラジル側も良かった。でもアルゼンチン側が好きです。


さて、バスターミナルに戻って、ブエノスアイレスへ帰るバスに乗る。乗車時間は18時間。あっという間にブエノスアイレスに到着してしまった。久しぶりのブエノスアイレス。盗難が相変わらず多いらしいので、気をつけながら上野山荘に戻る。

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(懐かしい上野山荘別館)




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やっぱりすごかった、イグアスの滝

2014年3月22日 ブラジルへ入国
朝早くバスに乗り込むため、早起きをした僕達。
宿のみんなは寝ていたけど、山東夫妻だけは見送ってくれた。
数日しか滞在しなかったパラグアイのイグアス移住地。
それなのに、なぜかとても別れ惜しい気持ちになってしまう。
やっぱり、この日本然としたこの土地に愛着がわいてしまったんだと思う。
後ろ髪をひかれる思いで、イグアス移住地を後にした。

バスは、1時間ほどでシウダー・デル・エステに到着。
ブラジル行きのバスに乗り換える。
ブラジル行きのバスは8500グアラニー。程なくして出発。
快調に町中を走っていると、大通りで突然止まってしまった。
乗客に「降りろ降りろ」と言っている。現地人も憮然とした表情で降りていく。
なんでも「先頭にバスが止まっているからそれに乗り換えてくれ」ということらしい。
しかしバスの列が長い。20台は止まっているんじゃないか、というほどずら~っと並ぶバス。
ようやく先頭のバスにつくも、運転手は足をハンドルの上に上げて新聞を読む始末。
一向に動き出す気配がない。仕方なく国境を目指して町中を歩く僕たち。

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(ブラジル側行きのバス車内)

途中、しびれをきらしたブラジル人の乗客が、「タクシーをチャーターしないか?」と誘ってくれた。
徒歩で国境を超えると、僕たちはブラジルのビザを持っていないため、トラブルになる可能性があると判断。タクシーに乗ることにした。

ブラジル側の国境は、係官が車内をじっと見つめ、怪しい乗客が乗った車を止めて検査するというスタイル。僕たちはすぐ前のワゴンが止められて、係員がそちらへ気を取られてる隙に抜けられたので、幸いだった。(一応、ブラジルのイグアスの滝へ日帰りで行く場合に限ってはノービザでも構わないことになっているらしいのだが、追い返された例もあるので恣意的な運用がされているかもしれない。ただフルフェイスのヘルメットを被ったバイクタクシーはノーチェックでじゃんじゃん通っているので、チェックは甘い。)

ブラジル側イグアスの滝へは、近距離バスターミナルからバスがあるのだけど、このタクシーは長距離バスターミナルに向かってしまったため、再びバスで戻るという手間が増えてしまった。

無事、バスターミナルに到着。英語でわかりやすく「イグアスの滝行きバス(国立公園行き)」と書いてあるので迷うことはなかった。かかりのおじさんに「いくら?」と聞くと、「どこからきた?」なんて質問をされてしまった。「日本だよ」と答えると、「日本人はバス代がかからない」なんてことを言われ、実際、無料で乗れてしまった。(帰りはバス代がかかった。たしか片道一人2.5レアル。)

さて、ようやく国立公園到着。
入園料とバス代がセットになったチケットを買ってバスに乗り込む。バスはボルボ製の連接バスでとてもきれい。やっぱりブラジルは南米の中でも多少発展しているみたい。

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(左:近距離バスターミナルの看板。イグアスの滝と書いてある。右:国立公園のチケット売り場)

ジャングルの中を進むこと数分。イグアスの滝が見えてきた。
「おお~~。」普段あまり感動しない僕も、イグアスの滝の迫力に久しぶりにドキドキ。
流れ落ちる膨大な量の泥水に地球の力を感じる。

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ブラジル側のイグアスの滝は、アルゼンチン側と違い、イグアスの滝の全景が見られることで有名だ。
途中、コンクリート製の橋が滝のすぐそばまで伸びているのだけど、橋の真下は垂直に落ちる滝で、横からは滝の水しぶきが飛んでくる、なんてすさまじい迫力の橋だった。

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(とにかくすごい水量。四方八方から水しぶきが飛んでくるのでカメラの防水対策は徹底的に!)

1時間位観光して、シウダー・デル・エステへ戻る。

実は、ここで大問題が発生。
イグアス移住地に大事なレインウェアを忘れてきてしまったのだ。買えば200ドル近くする高価な品。
シウダー・デル・エステからイグアス移住地まではわずか1時間程度。明日のアルゼンチン観光を少し短くして、今日はイグアス移住地に帰ることにした。

今朝、後ろ髪をひかれる思いで出てきたイグアス移住地。
帰ってきてしまいました・・・。

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そしてその日の献立はなんとバーベキュー。これは戻らないと行けないでしょ。
というわけで、居心地の良いイグアス移住地でもう一泊。


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プチ・バカンス

ウシュアイアでひとまず自転車を降りた僕たちは、マドリッドに飛ぶまでの間、ブエノスアイレスからバックパッカーとしてイグアスの滝、パラグアイを回ることにした。
自転車に乗ってないので疲れることもあまりない。プチ・バカンスなんて勝手に名づけてバスに乗り込んだ。

2014年3月17日~18日 南米のパリ

ブエノスアイレスでは有名な日本人宿・上野山荘別館でのんびりさせてもらった。テラスの風通しも心地よいし、何よりもブエノスアイレスの中心地に立地しているため便がとてもよい。
18日の夜のバスでイグアスの滝、そしてパラグアイに行くことにして、バスターミナルまでチケットを買いにいった。

南米のバスのランクは大きく分けて二つ。
日本で言うところの4列シートバスがセミカマ、3列シートバスがカマという。今回は18時間近くバスに乗るので少しランクの高いカマにさせてもらった。どんなサービスなのか少し楽しみ。

世界で二番目に綺麗な本屋にも行ってみた。劇場を改造した本屋はとてもおしゃれで、ワクワク。
ブエノスアイレスの町は、久々に歩いていて楽しい町でした。

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(劇場を改造した本屋さんとブエノスアイレスの町並み)


2014年3月19日 プエルトイグアス到着
プエルトイグアスに向かうバス。カマシートはとてもゆったりして快適だった。食事も温かいメインがついたり、ワインがついていたりと至れり尽くせり。やはり南米では長距離に乗る時はカマシートにした方がいいかもしれない。

さて、そんなこんなで無事プエルトイグアスに到着した僕たち。
そのままイグアスの滝に行こうと思っていたのだけど、残念ながらこの日は雨。雨
の中、滝を見てもあまり面白くないだろうと思い、スケジュールを変更して先にパラグアイに入ることにした。

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(この日はあいにくの雨。)

ちょっとややこしいのだけど、このプエルトイグアス(アルゼンチン領)の隣には、ブラジル領ののフォス・ド・イグアスがあり、さらにその向かいにはパラグアイ領のシウダー・デル・エステがある。3つの国の国境が接している地域だ。

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(三カ国の国境が接している。右下がアルゼンチン、右上がブラジル、左がパラグアイ)

パラグアイ側のシウダー・デル・エステに向かうバスに乗りこんだ僕たち。バスはブラジル側のフォスドイグアスを経由してパラグアイに向かう。通常ブラジル入国にはビザが必要だけど、このバスはブラジル内で一切乗降をしないということで、ビザが必要ない。

ただひとつ面倒なのは、パラグアイの国境で入国スタンプをもらう必要があるのに、このバスは国境では止まってくれないのだ。あらかじめ運転手に伝えておくと、国境では止まってくれても、すぐに出発してしまって待ってくれない。パラグアイ側のシウダー・デル・エステのバスターミナルへ行くためには、国境から歩くか、タクシーを使うか、はたまた2時間待って次のバスに乗るしかないのだ。

僕たちは仕方なくタクシーを使った。(24000グアラニー)
このパラグアイの通貨グアラニーもいちいち額が大きいため慣れるまで時間がかかる。いろいろ大変でした。。

シウダー・デル・エステは街全体が免税地域になっていて、電化製品が安い。アルゼンチンやブラジルからも大挙して安い家電を買いにくる。国境に立ち並ぶビル。農業国のパラグアイに似つかわしくない光景だ。

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(何もない田舎に突如現れるビル群、びっくり)

バスターミナルからは、イグアス日本人移住地に行くための高速バスに乗った。高速バスは首都アスンシオン行きだけど、41km地点で降ろして欲しいと伝えれば大丈夫。相場は10000グアラニーだけど、この日はちょっとボラれて20000グアラニー払ってしまった。

ちなみにローカルバスでイグアス移住地に行くこともできる。値段は一緒。ローカルバス(ボンネットタイプの古いバス)はバスターミナルからは出発していないようだった。

このイグアス日本人移住地。1960年代、国策で移住政策がとられ、日本人が移住した土地だ。戦後の移住ということで、まだ一世の方も暮らしている。

このイグアス日本人移住地には、納豆や豆腐、ちくわなど日本の料理には欠かせない食べ物が売っている。日本食材に目がない僕たちは是非訪れてみたいと思っていた場所だった。

41km地点で降りるころ、辺りはすっかり日がくれてしまっていた。チリのビーニャ・デル・マルにいた頃は22時近くまで明るかったのに、今や19時くらいで暗くなってしまう。僕たちが南米で過ごした時間も気がつけば半年。そう思うと少し感慨深くなってしまう。

幹線道路から少し歩くと、ペンション園田(通称ペンソノ)という日本人宿がある。この場合、日本人宿というのはおかしいかもしれない。経営者もみんな日本人だし、イグアス移住地にくるのも日本人しかいないだろう。ある意味、本当に日本の宿と変わらない場所なのだから。パラグアイにあることを除けば。

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(この日は餃子パーティーでした)

このペンソノでは、汐見荘、コイアイケで会った山東夫妻と2度目の再会を果たした。到着日はちょうど餃子のシェア飯。久しぶりの焼き餃子に舌鼓を打つ。

いろいろあって疲れた日だったけど、とりあえず無事、屋根の下で眠ることができた。


2014年3月20日~21日 なぜか落ち着く場所
3月23日夜の夜行バスでブエノスアイレスに戻るため、自由な時間はあと4日。イグアスの滝もみたいので、イグアス移住地にもそう長くはいられない。22日、23日の2日間を観光にあてて、20日、21日の二日間はのんびりすることにした。

まずお昼に山東夫妻と向かったのは、移住地内にある福岡旅館。ここはその名の通り旅館が本業だけど、それ以上にうまい鍋焼きうどんを出してくれることで有名だ。

鍋焼きうどんがパアグアイで食べられる。このキーワードだけでどれくらい気持ちが高揚することか。。

日本語で日本人のおばさんに鍋焼きうどんを注文する。冷えた麦茶も出してくれた。おしぼりも。ここはもう完全に日本。

出てきた土鍋には熱々のうどんと卵、ネギ、かまぼこがのっている。(かまぼこなどの白身魚の練物は手に入れるのが難しい食材の一つだと思う。)
いりこだしがしっかり効いて、本当においしいうどん。いやー幸せだ。

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(福岡旅館の鍋焼きうどん。だしが効いていておいしい。)

たまたまこの食堂で書道教室があるらしく、移住者の方2人と話す機会に恵まれた。大変な苦労をし開拓した土地。それなのに明るく話をしてくださったことがとても印象的だった。

うどんを食べた後は、農協スーパーに買い出し。
イグアス農業協同組合(日本のJAの関連団体ではもちろんない)は、現地日本人の互助のために設立された組織だ。そのイグアス農協直営のスーパーがここだ。
一見、南米どこにでもあるスーパー。でも中に入ると並んでいるのは日本でお馴染みの食材だ。
里芋、ニラなど南米ではなかなか見かけない食材もある。
レジでは日本語でやりとり。
ここ最近聞かない「いらっしゃいませ」という日本語。この地で久しぶりに聞くことになった。

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(味噌や調味料が並ぶ農協スーパー)

もう一軒、小さな雑貨屋によってみた。
ここにもスーパーには売っていない食材、ちくわや冷凍ぎょうざ、などが売っていた。
おばちゃん同士が日本語で世間話を始める。
そんな微笑ましい時間が流れる、そんなイグアス移住地。

翌日、お昼に今度はラーメンを食べに行く。
南米でもよくインスタントラーメンは食べるし、日本食レストランがあればラーメンを食べたりしてみたこともある。でも、なかなか日本の味に匹敵するラーメンには出会わなかった。
土日のみ、普段はカラオケ屋として営業しているカラオケ・オカムラさんでラーメンを食べることができる。

その味は、、

うん、これはラーメンだ。日本の懐かしい中華そばの味。麺もスープも完璧。

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(久しぶりに食べた日本のラーメン。)

日本食を食べたり、ペンション園田でのんびりしたり、ゆったりした時間を過ごした僕達。
天候も回復してきたので、イグアスに向かうことを決め、この宿を離れることにした。

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(右上:イグアス日本語学校の学校だより)

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(左下:ペンション園田で飼っている純血の秋田県”小鉄” 右下:豆腐の移動販売。毎週金曜日回ってくる)


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ブエノス・アイレスへ

2014年3月16日

今日こそある意味本当の南米最後の走行。9時にお世話になった上野山荘を出港。宿から空港までは自転車で。滞在中、雨や雪ばかりだったけれどなんとか天気はもってくれた。
最南端の看板(写真スポット)にはいつも行列ができている。自転車で寄ってみると、アウストラル街道前半に何度か会ったカナダ人夫婦のサイクリストが声をかけてくれた。またまた偶然の再会!ここでチャリダーの私たちは人気者気分になる。「(私たちを)撮ってもいい?」と聞きシャッターをきっていく観光客やスマホカメラで撮る現地人らしきおじさんまでいた。

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空港へ到着すると、私たちの便は1時間半ほど遅れていた。そのため慌てずに自転車の解体作業に入ることができた。前回の教訓や他のチャリダーさんの意見を参考に作戦を立てていた。
タイヤははずさず、フロントフォークを外し、ペダルやクランクは用意したダンボールで保護してフレームにくっつけ、ラッピング(80ペソ)でぐるぐる巻にし(ゆう担当)、4つの自転車バッグはフックを外し、ビーニャで用意した巨大人民袋にまとめて入れる(私担当)。
所要時間は約1時間半。なかなかコンパクトにまとまったでしょ?
アルゼンチン航空を使ったのだけど、預け入れ荷物は自転車を入れて一人3つになってしまったにも関わらず、追加料金等はなく無料だった。

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飛行時間は3時間。あっという間にブエノスアイレスに着いてしまった。気温差約25度。もわっとした暖かさを久しぶりに感じた。
事前に予約しておいた上野山荘別館へタクシーで向かう。ブエノスアイレスは今までの旅中で一番大都会にみえた。
あいにく宿の前の道路は工事中だったので、数十m手前で荷物を全て降ろし、ゆうがちょっとずつ荷物を運び、私は見張り番をすることに。すると、宿に泊まる大勢が荷物を運びに手伝いに来てくれた。ありがとうございました。
そして今日のメインイベント。先にブエノスへ来てたかよちゃん、友達のめぐみさんと、長いこと楽しみにしていたしゃぶしゃぶ&すき焼き食べ放題!(土日限定食べ放題あり。ありがたいことに今日は日曜日だった)
アルゼンチン人のお姉さんも着物を着て日本語で対応してくれた。ここはまさしく日本の料理屋だった。味も完璧。今までの日本食レストランとは格が違った。3時間近くお腹いっぱい食べてみんな大満足。

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(日本橋)

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ウシュアイアの日々

2014年3月12日〜15日

16日にウシュアイアからブエノスアイレスへ行く飛行機を予約してしまったので、ウシュアイアには5泊することとなった。ここではペンギンを見に行くツアーやトレッキングもできるけれど私たちは今までの旅で十分それらを楽しめたのでのんびり過ごした
セントロは観光地化され、レストランやお土産ショップ、博物館などが並んでいた。
海側のインフォメーションでパスポートにウシュアイアのスタンプを押してくれるというので、押してもらった。
海岸沿いを散歩していると、南極へ向かうクルーズ船が出港していた。大きな豪華客船だ。あの中には南極に期待で胸を膨らませている人たちかたくさんいるんだろうな。うらやましい。
私たちも行きたかったけど予算オーバーなので。。中をちょっとでも覗いてみたいな。

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Paceo de fuego 
上野山荘から歩いて20分程。立派できれいなショッピングセンター。フリーWi-Fiがとんでいる。上野山荘にはWi-Fiがないので主にここで利用していたけれど、かなり遅い(ウシュアイアはセントロでもなかなか遅い)。
Tia Elivia
ウシュアイア名物だというcentolla タラバガニが食べられるお店。少しお高かったけれど、オリーブオイルとガーリックでソテーした料理は風味が良く、カニとあっていてとてもおいしかった。

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元監獄と船舶博物館
もともと刑務所だった場所を博物館にしたところ。最果ての地の監獄は北海道の網走刑務所を連想させる。お土産ショップになっていたりと明るい雰囲気になっている箇所もあったけれど、当時は薄暗いところだったと思うと怖かった。
その他には原住民のヤマナ族の生活の様子や、南極開拓史などについても展示があった。刑務所だった当時は600人も収容してたというから、館内は広くまわるのにも意外と時間がかかった。

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上野山荘
歴史ある日本人宿。ここを目指してやってくるチャリダーは多い。
さすが日本人宿。キッチンも使いやすく、洗濯も手洗いが自由にできるし、いろいろ使い勝手がよくバックパッカーには最適な宿。談話室には旅行者のたのしい写真がたくさん。久しぶりにボリビア・ラパス依頼のNHKを見ることができた。名物の五右衛門風呂に入り損ねて残念…大変お世話になりました!

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南米の一番下へ、ウシュアイアにゴール。

2014年3月9日 どうする?

やっぱりウシュアイアまで自走しよう。ゆうがそう言いはじめた。私はあの風の中走るなんて恐怖すぎて無理!と決めつけていたけれど、ゆうは過去同じルートを通ったチャリダーやパッカーから情報から、この先は森林地帯となりあれほど風は強くはないと判断したようだ。私だって風が弱いならウシュアイアまで走りたい。もしダメだったらヒッチハイクすればいいということにし、二人でウシュアイアを目指すことにした。

バスを予約したオフィスに行き、キャンセル。すでに風は強めだったけれど、大丈夫だと言い聞かせ出発した。

はじめは向かい風ぎみ。安全を考えてスピードは落ちるものの、わりと走りやすい未舗装の路肩を走ることにした。これなら行けそうだ。そう思いながら、時々追い風や横風をうけながらも慎重に走って行った。やはり昨日ほどではなく、まわりに木々も増えてきた。

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午後に入り、私の後輪がパンクしてしまう。今までほとんど休憩できるようなスペースがなかったが、ちょうどよくキャンプ場があったので、そこで修理させてもらうことに。それにしても私の後輪ばかりよくパンクするなぁ…

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(パンク修理はゆうの仕事。今回はパンク箇所がわかりづらくて苦労したみたい。)

思わず時間をロスしてしまった。今日の目的地はリオグランデの108km先。あと50km程。追い風気味だったが、気づけばほぼ向かい風になっていた。緩やかで大きなアップダウンが多く、登り坂ではスピードが出ずなかなか距離が伸びなかった。

それでも19時前には目的地Tolhuin に到着。
この町には、チャリダーを無料で泊めてくれる親切でやさしいパン屋さん、La Union がある。

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(チャリダーを無料で泊めてくれるパン屋さん)

事前にもらった情報を元にそのパン屋さんの倉庫へ行くと…

1月中旬アウストラル街道で会ったフランス人ジェレミー、そしてウユニの宿で会ったフランス人夫婦に遭遇!!またもうれしい再会。彼らとは別にリカンベント(寝そべって漕ぐ自転車)で旅するフランス人夫婦も。やはりリオグランデ前の風が話題に上がり、皆自走をしたけれど、相当苦労したみたいだった。私たちはヒッチハイクをしたと言うと、「ベストな選択だ」と言ってくれた。

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(フランス人サイクリストたちの自転車。まさかこんなところで3人に再会するとは・・・)

今日は人数が多いので普段の用意された寝床ではなく、オーナーの自宅の地下にあるジムの空きスペースに寝ることになった。夜は静かに眠ることができた。

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(寝かせてもらったオーナー自宅地下のジム。自宅の地下にジムがあるなんて・・・びっくり。)


La Union
地元の人にも人気のパン屋さん。店内にWi-Fiあり。
倉庫に1室寝床あり。そこの壁には世界中のチャリダーたちのメッセージがたくさん書かれている。トイレ、シャワーは自由に利用できる。

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(写真右:多くの日本人自転車乗りのメッセージもある。)


3月10日 チャリ軍団

昨晩に続き、朝ごはんはパン屋さんのエンパナーダ。コーヒーはチャリダーサービス?でおごってくれた。中身は牛肉や野菜やチーズやハムなど。どれもおいしかったので、ここまで来れて良かった。お昼ご飯用にも買っておいた。

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(La Union特製のエンパナーダ)

出発は7人そろって。毎回他のチャリダーと走り始める時はなんだかとっても楽しい。今回は最大の7人。追い越す車、向かい側の車からも手を振ってくれたり、ガッツポーズをしてくれたりと応援をいただく。ゴールのウシュアイアまでもうすぐだぞ!と言ってくれているようだった。

リカンベントは下り坂で驚きのスピードを出す。大きいアップダウンが多い道のり。彼らに追いつくことはなかった。

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(写真左:寝そべって漕ぐ自転車リカンベント。平地や下り坂で速度が出るけど、上り坂が苦手)

45km程走ったところでお昼。
湖に面したレストランがありお手洗いを借りに入ると、周りには何もない割にはとても立派なレストランだった。

少し走ると、先を行っていた2人が反対車線側に自転車を止めていた。
ここは公安施設のようで、チャリダーに限らず旅行者を無料で泊めてくれるようだ。まだ50kmも走っていないところだけれど、私たちもフランス人達とここで1泊することにした。寒さが増してきたので室内に泊まれることができ安心。

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(公安施設。消防署なのか、警察署なのか、よくわからないけどアルゼンチン政府の施設・・・。)


3月11日 最南端ウシュアイアへ到着

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朝8時に全員で出発。向かい風で思うようにスピードが出ない中、ちょっとした峠が始まった。でも傾斜は緩やか。リカンベントのフレディは「ヨーロッパのアルプスもこんな感じ」だと。

峠が終わるくらいからちらちらと雪が降ってきた。雨よりいいやなんて思ってたけれど、雪は次第に強まり、風と共に顔にバチバチと当たって痛いのなんの。サングラスとネックウォーマーで顔のほとんどを覆って走った。

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(南米走行最終日は雪)

ウシュアイアに近づいてくると、南米走行もいよいよ終わりだという実感が湧いてきた。
この半年間の走行で、二人でどこの景色が一番良かったか話しながら走った。
私は「宝石の道」かな。
しかし、砂漠の暑さ、アルプス越え、走れない宝石の道、雨のアウストラル街道、暴風のフエゴ島、そして吹雪…本当に南米は初心者の私にいろいろ体験をさせてくれたものだ。

まだかまだか?と思っていると、「USHUAIA」の看板が!お疲れさまでした!!最南端到着!!

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(南米編 4138km走行してゴール!)

ここから町中に入ると晴れ間がみえ、虹が見えた。私たちへのごほうびのみたい。
ウシュアイアは思ったより大きな町で、向こう側にはぎっしりと建物が並んでいた。

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(ウシュアイアの町。天候が変わりやすく、この数十分後には雹が降る吹雪に)

しかしだんだんと数m先がよく見えないほどの吹雪になってしまった。
急いで最終目的地の上野山荘へ。

ほんとうにおつかれさまでした。南米編、無事ゴールです!



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風のちから、パタゴニアの自然

2014年3月5日 いざフエゴ島へ

ヨーロッパへ渡る日程を決めてしまった僕たちは、カラファテからプンタアレナスまでをバスでスキップすることにし、南米編の最後の走行地として厳しい自然のフエゴ島を選んだ。

フエゴ島は南米大陸とはマゼランを隔てて南側にある島だ。それと同時に一般的な旅行で訪れることのできる世界最南端の都市、ウシュアイアが存在する。(小さな集落であればビーグル水道を挟んでプエルトウィリアムズという村が少し南に存在する。)

世界の果て、なんて呼ばれるけど、実際にその自然環境は過酷で、何もない荒野が広がり、南極に極めて近いこともあって、世界の果てを思わせる景色が広がっている。


プンタアレナス港を15時に出港するフェリーに乗ることにし、少しばかり寄り道をした。

一つ目は免税エリア。ここプンタアレナスには、免税エリアが設けられていて、輸入品を安く買うことができる。
僕はアウトドア用品を見たかったのだけど店がシエスタに入ってしまい、仕方なく大きなホームセンターに入ってみる。そこでipad用のカードリーダーを購入。今までチリではどこにも売ってなかったのに、あっさり購入できてしまった。それも400円程度。

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(Made in chinaばかりだけど、価格はたしかに安い。)

免税エリアを出て、海沿いに少し走り、今度はマゼランが世界一周した際に使ったビクトリア号のレプリカを見学しに行く。
この小さな帆船に食料や水、武器を積み込み、3年間もかけて世界一周をしたわけだ。3層に別れた内部は狭く暗く、航海の厳しさが伝わってくる。

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(ビクトリア号のレプリカ。内部も精巧に作ってある。)


15時、いよいよフェリーに乗り、マゼラン海峡を渡ってフエゴ島チリ側唯一の町、ポルべニールを目指す。途中、イルカが船の伴走をーしてくれた。

フエゴ島に上陸。時間は18時少し前。ポルべニールの町に一泊しようかとも思ったのだけど、少しでもウシュアイアに近づくべく走り出す。丘陵地帯を抜けるとマゼラン海峡が見えてくる。この日はポルべニールから15kmほど走ったところに立つ漁師小屋の中にテントを張らせてもらうことにした。

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(写真右下:テントを張った漁師小屋。この付近にはこうした漁師小屋が点在していた。)


2014年3月6日 フエゴ島を横断

アルゼンチンに入国すべく、フエゴ島を横断する。
道は未舗装のまま。だけど、走りにくくはなく快調に進んでいく。

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お昼を過ぎた頃、背中を押す風が少しづつ強くなってきた。写真を撮るために自転車にブレーキをかける。なかなか止まらない。ようやく止まると、とんでもない強風が後ろから吹き付けていた。追い風に乗って走っていると気がつかないけど、止まると風の強さに気がつく。


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(パタゴニア名物、斜めに生える木。もちろん強く吹き続ける風が原因だ。)

この日、実はある場所へ向かうために急いでいたのだけど、その場所への分岐についた16時。簡易風速計で測る風は、なんと風速30m毎秒に達していた。とてもじゃないけど進むことなんかできない。

分岐にあった小屋の中に急いで避難してここで一泊することに決めて中にテントを張る。パタゴニアの風、強いとは聞いていたけどこれ程とは。

小屋の中はとても静かで風をしっかり防いでくれる。久々に快眠できた。

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(瞬間最大風速はなんと29.5m毎秒を記録。いやーほんと、信じられない風の強さです。)

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(一泊した小屋。避難所として最適でした。)



2014年3月7日 王様に会いに

キングペンギン。実はこの分岐から15kmのところにキングペンギンの営巣地がある。今はガイドブックにも載っているし有名になってしまったけど、少し前まではチャリダーやライダーしか訪れることがなかった場所だ。

僕たちはキングペンギンに会うことが楽しみでフエゴ島を走ってきた。でも昨日の風は、僕たちのペンギンへの思いを打ち砕くには十分すぎるほど強くて、「あの風の中を行くくらいなら、旭山動物園に行った方がマシだ」なんて勿体無いことを言い出す始末。

それでもやっぱり諦めきれない僕たちは、この分岐で一泊し、「もし明日の朝風が強くなければ行ってみよう」と話していた。

朝起きると、風はない。ほぼ無風だ!
チャンス!

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(フエゴ島の荒野を走る。荒涼とした土地は、世界の果てを感じさせる。)

急いで身支度を整えちょっとだけご飯を食べて出発した。
道は悪いものの、風はない。あっという間に15kmの道のりを走りペンギン公園に到着。
いよいよキングペンギンとの対面だ!

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(こっそり近づいて行くと、何やら白い動物が・・・。)

キングペンギンは、コウテイペンギンの次に大きいペンギン。首元のオレンジが印象的だ。

並んで歩く姿は本当に可愛らしいの一言。
この日のために日本から運んできた望遠レンズを装着し、ペンギンを驚かさないように距離をとって写真を撮らせてもらった。

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すっかり時間を忘れてペンギンの可愛らしい姿に見とれてしまう僕たち。

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(ここでは野生のペンギンたちを見ることができる。)

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(アザラシ?も寝そべっていた。)


小一時間ほどたちペンギン村を後にする。
分岐への戻りは向かい風。風が今日も吹き始めてしまった。
なんとか分岐に戻り、お昼ご飯を食べて再出発。アルゼンチンを目指す。

この日の風は北西。北北西から吹いたり真西から吹いたりと幅がある。僕たちは真東に進むので真西であれば追い風になるのだけど、北北西の場合ほとんど横風になって走りにくい。

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フエゴ島の荒涼としたパンパの中をひた走って、国境のサンセバスチャンに到着。チリ側のイミグレーション職員のための家を風よけにさせてもらってテントを張る。念のため張り綱をすべて張り、ペグもしっかりと打ち付ける。売店があってコーヒーとホットドックを買った。チリペソを使うのもこれが最後。4ヶ月に渡ったチリの旅も終わりだ。

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(写真右:パラボラアンテナの隙間にテントを張らせてもらった。)

夜は風が強く、テントが煽られるもペグダウンを入念にしていたおかげでテントは微動だにしなかった。さすがモンベルの山岳用テント。


3月8日 パタゴニアの爆風

アルゼンチン国境へ向けて走り始める。10kmほどで国境へ到着。係官に「自転車でウシュアイアへ向かうのか」と質問され、「そうだ」と笑顔で答える。今までに何千人、何万人のサイクリストがこの国境を通ったのだろう。

朝は弱かった風も昼頃には盛大に吹き付けるようになる。
南東に向かう僕たちにとっては追い風。漕がなくても40km近いスピードが出る。目指すリオグランデまで60kmほど、2時間程度で到着できる。久々に気持ち良いサイクリング。初めて見る大西洋も輝いて見える。

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(フォークランド諸島はアルゼンチンのもの!という看板。詳しくはフォークランド紛争を検索!)

程なくして、道はほぼ真南へ転進。

すると今まで追い風だった風が横風に変わる。

この時の音、感覚をなんと言葉にすればいいかわからない。
人間の力など全く0に等しい、無力感。
ドーーンと突風が吹き付けまともに走ることができない。風速計で測ると常に20~30m毎秒の風が吹いている。

目を閉じて日本人が想像できる最大の風、台風の映像、そんな風がとどまることなく吹き続けているのだ。

僕は辛うじて体を捻り、帆船の帆のイメージで横風を推進力へ変えることができるけど、彩はそうはいかない。軽い体が煽られて全く前に進めなくなってしまったのだ。下手に止まると風のエネルギーを全身、自転車全体で受けてしまい、その場にとどまることすら叶わない。

止まることで風を受けると今度は一気に体温が下がる。このまま前に進めなければ、低体温症になってしまう。風よけは周囲にはない。


快調なサイクリングは途端に修羅場になってしまった。
路肩がないアルゼンチンの道はすぐ脇を大型トレーラーが走る。
とても危険な状況だ。

安全には変えられない。自走を断念してヒッチハイクを試みる。
幸い2台目の車が窮状を察してすぐに止まってくれた。急いで荷物を積んでリオグランデへ向かう。

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(親切なおじさんが止まってくれた。)

いやー、しかし大変な風だった。車も煽られて右往左往。
こんなところに住むなんて信じられない。。

リオグランデにつきお礼をいって、事前に調べていた宿に泊まる。彩はあまりの恐怖に言葉少なげ。

こんな風だとウシュアイアに向かうのも無理だ。なんて話をしながら就寝することにした。
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